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2013年3月発行の書籍

人気の作品

      色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 = Colorless Tsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage

      村上春樹

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね! double kawahara momomeiai Luna
      • 匿名

        2013/4 発行  

        高校生~大学生~そして社会人35歳ぐらいまでの はなし
        多崎つくる 主人公と4人(男性3名・女性2名)の仲良し仲間

        との間で葛藤に満ちた内容 理由は分からないところから
        つくるの人生観を通じて 数年後に理由を確認する作業工程での

        当時のみんなの悩みを折込み さて大人の対応といううか?
        それを軸に今後を生きて行きたいところで 沙織と言う年上の

        女性と如何になるか?終わり。。
        ハッピーエンドでしょう・・
        >> 続きを読む

        2018/07/21 by 匿名

    • 他21人がレビュー登録、 78人が本棚登録しています
      昨夜のカレー、明日のパン

      木皿泉

      河出書房新社
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • ユニット脚本家?

        「すいか」「野ブタ。をプロデュース」「Q10」などのドラマが熱く支持されている、夫婦によるユニット脚本家「木皿泉」さん。「さん」付けするべきか否か(´Д`;)ユニット名なんですもんね?
        へぇ。ドラマはほとんど見ないので人気脚本家といわれてもピンとこないけど普通に「小説」と思って読んでるうちにハマったゎーコレ。
        魅力は、ひとことでいって...
        "ユーモラスで哀しい"
        ところ。
        ほかのも読んでみたくなりました!

        (amazon解説)
        悲しいのに、幸せな気持ちにもなれるのだ―。7年前、25才という若さであっけなく亡くなってしまった一樹。結婚からたった2年で遺されてしまった嫁テツコと、一緒に暮らし続ける一樹の父・ギフは、まわりの人々とともにゆるゆると彼の死を受け入れていく。なにげない日々の中にちりばめられた、「コトバ」の力がじんわり心にしみてくる人気脚本家がはじめて綴った連作長編小説。
        >> 続きを読む

        2018/11/04 by motti

    • 他14人がレビュー登録、 45人が本棚登録しています
      バイバイ、ブラックバード

      伊坂幸太郎

      双葉社
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね!
      • どうしても「村上春樹の劣化コピー」にしか思えない。伊坂幸太郎ってもっと読ませる文章の人だったと思うのだが…。そして、読み終わった後で太宰の「グッド・バイ」を完結させるという意図の小説だったと知って驚愕。全然、微塵も太宰は感じさせませんでしたが。 >> 続きを読む

        2018/12/17 by 室田尚子

    • 他8人がレビュー登録、 57人が本棚登録しています
      隻眼の少女

      麻耶雄嵩

      文藝春秋
      カテゴリー:小説、物語
      3.9
      いいね! Tukiwami
      • 本格ミステリ大賞を受賞した麻耶の代表作である。
        女性は必ず名前に「菜」がついている琴折家をめぐる殺人事件。
        とにかくロジックの密度が尋常でない。
        にもかかわらず、麻耶の初期作品と比べると明らかに物語としてわかりやすくリーダビリティが高い。
        麻耶の作品を初めて読むという人には、この作品をお勧めする。
        知る人ぞ知る作家だった麻耶が本書と映像化された「貴族探偵」で人気を博したことはファンとして喜ばしい。
        >> 続きを読む

        2019/01/05 by tygkun

    • 他4人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      憤死

      綿矢りさ

      河出書房新社
      カテゴリー:小説、物語
      3.4
      いいね!
      • 4編とも全部、趣向は違ったけれど、不思議な話。

        特に『トイレの懺悔室』は怖すぎる。
        主人公が大人になって同級生に誘われて「おやじさん」に会いに親父さんの家に行くところからが、もう心がザワついて気持ち悪かった! >> 続きを読む

        2017/07/04 by taiaka45

    • 他4人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      書店ガール

      碧野圭

      PHP研究所
      カテゴリー:小説、物語
      4.4
      いいね!
      • 1回目の感想。2015.10.20
        「販売」という職業は自分の売る商品に何らかのこだわりを持っていないと成り立たないと思う。自分は本屋に勤めたことはないが、本屋の店員の仕事ぶりがどういう物か解り易く書いてある文章が読んでいて面白いし、販売の仕事をしていた(アニメの映像・音楽商品やゲームを売ってました)頃の苦労を思い出した。「働いていて楽しくなければこの仕事はやっていけない」販売職の働く理由はこの一言に尽きると思う。この2冊目にはそういう苦労が思い起こされる点で非常に良かった。この続きも読んでいきたいと思う。

        2回目の感想。2017.8.7
        再読2回目。小説だからと思うけれど、この物語の人達は悩みながらも書店で働くということに誇りを持っているんだなという点が非常に印象的。読んでいる自分が単純な性格なのかもしれないが、理子店長が、吉祥寺中の本屋やテナントの店舗をまとめて合同フェアをやるシーンはジーンとくる。こんないい仕事をする人なのに、良い男性には中々巡り合えないのは何だかなあと思う。3も引き続き読んでいきたい。
        >> 続きを読む

        2017/08/07 by おにけん

    • 他4人がレビュー登録、 13人が本棚登録しています
      夢幻花

      東野圭吾

      PHP研究所
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 評価の別れるところでしょうが、僕的に言わせてもらえば、東野さんの近著に無い良い出来栄えの長編ミステリに仕上がっていました。
        月刊『歴史街道』誌に、二〇〇二年~二〇〇四年にわたって連載され、それを纏めたものとのこと。
        実に十年近く前の作品になり、“近著”には当てはまらないかもしれませんが…。
        また、掲載されていた月刊誌の性格上、まったくのミステリ調という風にはできなかったようで、伝統文化というキーワードのもとに複雑絡み合った人間関係、明治以前まで遡る家族の因襲などが展開され、それはそれで結果オーライかと思いました。

        かつてオリンピック出場を嘱望されていたスイマー秋山梨乃は、従兄弟の突然の訃報を受け久々の帰省を果たします。
        彼女は心因的な眩暈から水泳競技を断念していましたが、それを周囲に隠していたため、実家への脚も遠ざかっていました。
        そんな梨乃を優しく見つめる祖父・周治。
        競技から離れたストレスから人間関係を絶っていた梨乃は、周治の気遣いに安らぎを覚え、祖母の亡くなった祖父宅に足しげく通うようになります。
        周治は現役時代は某食品会社に勤務する研究員でした。
        とくに花の栽培について研究を重ねていた周治は、自宅でもたくさんの花の栽培をしていました。
        そんな周治を手伝う傍ら、梨乃は周治から黄色い朝顔の写真を見せられます。
        その日も、梨乃は大学の講義が終わった後、周治を訪ねることになっていました。
        お土産のワッフルを片手に祖父宅に立ち寄った梨乃は、居間で殺害され、事切れていた祖父を発見します。
        そして、黄色い朝顔の鉢が消えていたことに気づくのでした。
        祖父殺害の真相に迫る捜査が行き詰まりを見せる中、梨乃は、祖父から他言無用と念を押されていた黄色い朝顔の写真を、ブログにアップすることを思いつきます。
        反応は早く、蒲生要介と名乗る男性から接触があります。
        彼も祖父同様、黄色い朝顔の写真をすぐにブログから削除するよう、梨乃に詰め寄るのでした…。

        一方、関西の大学で原子力を研究していた蒲生蒼太は、父親の法事のため、嫌々東京へ帰省します。
        蒼太は元々、警察官だった父親、腹違いの兄で警察官僚の要介と折り合いが悪く、関西の大学へ入学したのも家族から離れるということが大きな理由でもありました。
        昔から蒲生家では、必ず年に一度の入谷の朝顔市へ家族で出かけるという習わしがあり、中学生だった蒼太は、その年の朝顔市で出会った伊庭孝美という同じ年の女性に淡い恋心を抱きます。
        孝美との交際は中学生らしい他愛もないものでしたが、二人は惹かれあい、連絡を取る頻度も増えていました。
        そんな折、突然に父親から交際を咎められます。
        納得できずにいる蒼太に、孝美からも会うのを止めようという連絡が。
        いったい何があったのか釈然としないまま、蒼太の初恋は終わりを告げます。
        それだけではなく、蒼太は以前から家族から漠然とした疎外感を感じていました。
        蒼太は自然と家族と距離を置くように育ちます。
        久しぶりの帰省で実家に帰っていた蒼太は、ある日、兄を訪ねてきた秋山梨乃と出会うのでした…。

        巧妙に張り巡らされたプロットに、さすが大御所の安定感を感じました。
        犯行の動機、過去から繋がる負の遺産、いずれも無理なく収まっています。
        “黄色い朝顔”は自然界に存在しないというところから、この作品の着想を得たと思いますが、その一点から物語を大きく膨らませるあたり、元祖理系ミステリ作家の面目躍如といったところでしょうか。
        東野作品の中でも、初期のものに近いような気がしました。
        「」が多用され過ぎてているところが些か気になりましたが、エンタメなので許容範囲と諦めて。
        震災後に書かれたと思しきエピローグも爽快。
        シリーズものに無い丁寧な仕事に感心しきりでした。
        >> 続きを読む

        2014/11/25 by 課長代理

      • コメント 10件
    • 他4人がレビュー登録、 30人が本棚登録しています
      珈琲店タレーランの事件簿

      岡崎琢磨

      宝島社
      カテゴリー:小説、物語
      3.4
      いいね!
      • 1回目の感想。2014.3.3
        購入した物を読了(正確には再読)。再読して、いろいろ分からなかった所がつながった感じ。京都市の地図が入ったのも親切だと思う。あと、文中の最後のセリフは事実上「愛の告白」だな。今後どうなるのだろう。気になるので次の巻が出たらすぐ読んでみようかと思う。

        2回目の感想 2017.7.17
        3回目の読了。何回読んでも、アオヤマさんが美空に協力していたという部分に騙される。どこがミスリード部分なのか性格が単純な自分にはいつまでたっても知ることはできないのかなと読んでいて思う。美星さんと青山さんの関係はどうにもいい感じに温まってきた気がする。引き続きシリーズを読んでいきたい。
        >> 続きを読む

        2017/07/17 by おにけん

    • 他4人がレビュー登録、 20人が本棚登録しています
      ボックス!

      百田尚樹

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.4
      いいね! chun
      • 最近問題行動も色々ある百田さんだけどこの小説は面白すぎ。登場人物の個性が生き生きして魅力的。特に優紀と鏑矢の正反対で引き合ってる関係に引き込まれてしまう。ボクシングが分からなくても読んでるうちに分かった気になる。百田さんの読者を引っ張る力量には感心してしまうくらい。後半早く読みたい。
        >> 続きを読む

        2018/05/16 by miko

    • 他3人がレビュー登録、 23人が本棚登録しています
      ボックス!

      百田尚樹

      講談社
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 後半も面白くて一気に読んだ。帰省してた娘に映画化されてたことを聞いて配役を聞いたら、優紀が高良健吾で鏑矢が市原 隼人なんてナイスな配役だと思う。
        >> 続きを読む

        2018/05/16 by miko

    • 他3人がレビュー登録、 19人が本棚登録しています
      自分を愛する力

      乙武洋匡

      講談社
      カテゴリー:個人伝記
      4.2
      いいね!
      • こんな時期にレビューを載せるのは意地が悪いかな?
        個人的には、氏のプライベートについては、別にどうでもいいと思っている。障害があるからといって模範的でなければいけないというのも変でしょ。傷つけた人がいるのなら、社会ではなく、その人に対して誠意を示せばいいだけの話(そもそも報道もどこまでホントなんだか)。ただ、この本で書いた主張はなかったことにはならんよね。読んで感動した立場としては、ぜひとも貫いてほしい。「いい人を辞めても、いい生き方はできる」という見本を示すには今が絶好の機会。お手並み拝見といたしましょう。 >> 続きを読む

        2017/08/12 by かんぞ~

    • 他3人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      野心のすすめ

      林真理子

      講談社
      4.0
      いいね!
      • 高校生のころ、林真理子さん大好きで、よく読んでいました。
        大人になって、なんとなく読まなくなってしまいましたが、久しぶりに手に取ったこの本は、やはり面白く、林文体?とでもいう気持ちよさがありました。

        もっともこの本でも書いているように、「野心」の量は人それぞれですし、あとは、何に対する野心か、ということもあるので、林さんとは価値観が違うなぁと思うところもありました。例えば「ハードルが低い結婚相手=佐川急便の男の子」のように読み取れる部分がありますが、佐川急便の配達員のどこが悪いのか、わたしにはよくわかりませんでした。
        同じように「安らげる人」「一緒にいて楽な人」もハードルが低い例に挙げられていますが、わたしからみればそれらの条件はとても優先度が高く思います・・・なんて言うと、

        >いま、「低め安定」の人々がいくらなんでも多すぎるのではないでしょうか。

        と、真理子さんに叱られてしまうのかもしれませんね。

        でも、そんなふうに価値観が違うなあと思いつつも、真理子さん自身の苦労や努力、バッシングのことなどを買い荒れた部分は面白くて、どんどん読み進めてしまいました。やはり筆力がある、プロの物書きなのですね。久々に真理子さんの小説も読んでみたくなりました。
        >> 続きを読む

        2016/12/11 by みやま

      • コメント 2件
    • 他3人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      ジヴェルニーの食卓 = Une table de Giverny

      原田マハ

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      4.6
      いいね!
      • 4編の短編集。
        マティスのマグノリア、ドガの踊り子、セザンヌのりんご、モネの睡蓮について。
        それぞれの画家の近親者の女性視点になっている。

        自然に各々の人物、絵画/彫像に興味が出てネットで調べた。
        学校の勉強もこうなるのが理想だと思う。先に学ぶ対象への興味を掻き立てたら自然に学ぶ。
        ちなみに「モネ 舟遊び」で画像検索すると4話目の主人公ブランシュに会えたりできて楽しい。


        4話目のモネのシチュエーションは不思議。
        世話になったパトロンが破産して妻と6人の子どもと共にモネの住まいに転がり込んでくる。
        パトロンは家族を残して逃げるようにベルギーへ。
        モネの妻は若くして亡くなる。
        モネとその子ども2人と、パトロンの奥さんとその子ども6人での生活がつづく。

        その数年後に子ども同士も仲良く暮らしていた所へ別離の危機が迫る!
        泣いちゃうよそんなの!

        ちなみに後年モネとパトロンの妻は夫婦になり、
        モネの長男とパトロンの次女も夫婦になる。
        お話の主人公はパトロンの次女。

        芸術とか印象派とかちょっとどうでもいい気持ちでページめくってたかも。
        >> 続きを読む

        2018/09/11 by W_W

    • 他3人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      想像ラジオ

      いとうせいこう

      河出書房新社
      カテゴリー:小説、物語
      3.4
      いいね! azumijikan
      • 大震災に関わる話だけどラジオ風なのでそこまで重くない。
        でもじわっとくる。

        日本は一神教よりは八百万の神々って感じがとてもする。
        なんというか、「無念」の数が膨大な場合にその感情や心がまったく完全にすぐさま無になるって感覚がなんとなく信じられない気持ちとか。
        というか生きてる人間の感情がそれで済まないというか。

        最後の方の複数のリスナーの声がわーっと入って来るの盛り上がる!
        >> 続きを読む

        2018/02/08 by W_W

    • 他3人がレビュー登録、 19人が本棚登録しています
      俺のイタリアン俺のフレンチ ぶっちぎりで勝つ競争優位性のつくり方

      坂本孝

      商業界
      カテゴリー:商業経営、商店
      3.5
      いいね!
      • 他との差別化が大事。
        他にはない圧倒的優位性を考える。

        飲食店で原価率を上げ回転率を3倍にする!
        を圧倒的な優位性として出店。
        しかも、出店地区は銀座に絞る。

        飲食店に限らず、
        圧倒的優位性を考えるヒントとなる本です。
        >> 続きを読む

        2018/01/31 by みんみん

    • 他3人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      今やる人になる40の習慣

      林修

      宝島社
      カテゴリー:人生訓、教訓
      3.8
      いいね!
      • 40項目全てに共感できる。
        「いつも何をするのかイメージする」
        という、習慣が基本だと感じた。

        著者が何度も語るのは、
        「自分の記録魔になること」
        反省から、学ぶ。
        自分自身を客観的に見つめられるかどうか?

        予備校カリスマ講師ともあり、さすがと思わせる展開。
        説教臭くなく、語りかけるように、やれそうな気分にさせる。

        名言を織り交ぜながら、行動の指針となるものは、
        「いつの時代も変わることがない人間としての道」を気づかせる。

        「人をアイして、ウンを逃さず、エンを尊び、オンを忘れず」
        小さな習慣を行っていけば、自分を変えることができるはずだ。
        >> 続きを読む

        2014/09/06 by てるゆき!

      • コメント 1件
    • 他3人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      魔女の宅急便

      角野栄子

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      4.7
      いいね! Moffy
      • 一人の少女(と一匹の猫)が親もとを離れ、見知らぬ町に行き、自分が得意なことで人々の役に立ち、おすそわけを貰いながら生活する。
        言うのは簡単だが、実際やったらとても大変なことなんだろう。

        以前も読んだ本だが、間に合わせ屋さんと腹巻きの話が好き。

        キキが色んな人と出会うことでちょっとずつ成長していく姿は心打たれるものがある。自分もキキみたいに悩んで悩んで、失敗して、それでも一生懸命頑張って人の役に立つようになれるだろうか
        >> 続きを読む

        2017/09/01 by 豚の確認

    • 他2人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      ノックス・マシン = Knox's Machine

      法月綸太郎

      角川グループパブリッシング
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 【本格推理小説fanなら大好物!】
         私は、推理小説、それも、「本格物」、「パズラー」などと呼ばれる作品が大好きです。
         私と同じ趣味をお持ちの方なら、この本は終始にやにやしっぱなしで大変楽しめるはずです。
         本書には、4編の短編が収められていますが、どれもすこぶる機知に富んだ楽しい作品です。

        ○ ノックス・マシン
         「ノックスの十戒」と呼ばれる、ロナルド・ノックスが作った「本格推理小説の掟」とでもいうべきものがあります。
         「ノックスの十戒」については、以前レビューさせて頂いた「世界短編傑作選3」の中でも触れていますので、詳しくはそちらをご覧頂ければと思いますが、その十戒の5番目に何とも不思議な掟が定められているのです。
         それは、「探偵小説には、中国人を登場させてはならない。」というものでした。
         何で中国人を出してはいけないのだ?(その理由も上記レビュー中で紹介しています)。
         本作は、この「ノックスの十戒」をネタに、タイムトラベルを絡めたSF仕立てになっています。
         どうしてノックスがこのおかしな掟を定めたのかがユーモラスに謎解きされていますよ。

        ○ 引き立て探偵倶楽部の陰謀
         古典推理小説には、探偵の名相棒が登場しました。
         ホームズのワトソン、ホアロのヘイスティング大尉などなど。
         本作は、このような名脇役達だけで結成された「引き立て探偵倶楽部」なる組織が舞台となります。
         今回俎上に上げられるのは、クリスティの名作「そして誰もいなくなった」です。
         引き立て探偵倶楽部の会員であるヴァン・ダイン(フィロ・ヴァンス物の作者であり物語の語り手でもあります)が、「そして誰もいなくなった」などという作品が発表されることは推理小説の滅亡であると厳しく糾弾し、会長のワトソンもこれに同調して緊急会議が開かれることになったのです。
         そもそも、ヴァン・ダインの故国アメリカでも、名脇役などは必ずしも必要ないとする作風が流行りだしており(一匹狼のハード・ボイルド物なんてその典型ですよね)、しかも、ヴァン・ダインも、「ノックスの十戒」同様の「ヴァン・ダインの20則」(これも前記レビューでご紹介しています)を発表しており、フェアな推理小説を強く主張していたため、脇役は出てこないわ、余りにも斬新なトリックを使ってるわの「そして誰もいなくなった」など到底認められないと主張するのです。
         クリスティに出版取りやめを求め、それが聞き入れられなければクリスティを暗殺すべしとの過激な主張が唱えられます。
         さて、クリスティが産んだヘイスティング大尉(彼も引き立て探偵倶楽部の会員です)は、生みの親のクリスティを守ることができるのか?
         現実に起きたクリスティ失踪事件も絡めてのにやにや物も作品です。

        ○ バベルの牢獄
         SFです。
         人類とサイクロプス人は敵対関係にあり、人類はサイクロプス人の精神攻撃に手も足も出ませんでした。
         ところが、ある時ブレイクスルーが起き、精神攻撃に対する手段として、人類は自己の鏡像人格を生み出すことに成功したのですね。
         これは、いわば左右の手のようなものです。
         左右の手を合わせてみてください。親指は親指に、小指は小指に重なりますよね。
         でも、今度は左手の甲の上に右手を置いてみてください。
         こうすると、左手の親指の上には右手の小指が来て指が合致しなくなりますね。
         サイクロプス人は一つ目であるため、このような立体処理が理解できないのだというのです。
         そこで、サイクロプス人の精神攻撃に対する手段として、この様に鏡像人格と本来の人格を交互に入れ替えることによって防御しようという作戦なのですね(分かったような分からないような……)。
         ところが、常時シンクロしているはずの鏡像人格との同期がいきなり断絶してしまったのです。
         これは一体どうしたことだ?
         この罠から逃れるためにはどうすれば良いんだ?
         断続的に交信される鏡像人格との思念による通信から、ついにこの状態からの脱出方法を見出す主人公。
         鏡文字を上手に使った、また、本自体を使った作品です。
         さて、本作中に示されている脱出方法ですが、それは実際にあなたが読んでいるその本でもちゃんと実現されているのですよ。

        ○ 論理蒸発-ノックス・マシン2
         すべての書籍がデータ化され、ネットワーク上で管理されている未来社会が舞台です。
         最初に収録されている「ノックス・マシン」の続編でもあります。
         ある時、ネットワーク上の書籍が炎上し始めるという事件が勃発します。
         まさに、ブラッドベリの「華氏451度」の世界がネットワーク上で起きてしまうのです。
         火は飛び火し、データ化された書籍が次々と灰になっていきます。
         何とか阻止しなければ。
         火もとはどうやらエラリー・クィーンの「国名シリーズ」の中の一作、「シャム双生児の秘密」らしいのです。
         クィーンの「国名シリーズ」は、すべての情報は読者に与えられたとして、物語の途中に「読者への挑戦」が挟まれていることで有名なシリーズです。さあ、犯人を当ててみたまえというわけですね。
         ところが、「国名シリーズ」であるにもかかわらず、「シャム双生児の秘密」にだけは、この「読者への挑戦」が挿入されていないんですね~。
         全く、良いところに眼をつけました。
         これも「本格推理小説fan」ならにやにやものです。

         というわけで、私は大変面白く読ませて頂きました。
         同好の士には絶対の自信を持ってお勧めしちゃいます(ただし、ハードSF苦手という方は除く)。
         
         それでは、最後に私の推理が間違っていたことをご披露してこのレビューを締めることにしましょう。
         著者の作品を読むのはこれが初めてでした。
         ええ、もちろん、著者のお名前は存じ上げておりましたよ。
         法月綸太郎。
         私は、このペンネームは、当然、小栗虫太郎の「黒死館殺人事件」に登場する、ウルトラ・ペダンティックな名探偵、「法水麟太郎」から取ったものと推理して全く疑いませんでした。
         ですが、この度、レビューを書くに当たり確かめてみたところ……間違っておりました。
         ペンネームの由来は、「鳴門秘帳」に登場する隠密の「法月弦之丞」から取られたんですって。
         参りました m(_ _)m
        >> 続きを読む

        2019/03/31 by ef177

    • 他2人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      亜人

      桜井画門

      講談社
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね!
      • 亜人、それは新たなる人種。

        幽霊のように見えて死神のような凶々しさはなく、鬼や魔物、怪物でもなければ、SF映画における宇宙人や捕食者でもない。

        はたまた、魔術師なのか?魔導士なのか?これは一体どういう存在なのか私たちは知らない。

        強いて挙げるとすれば、表では光の世界に生き、影の者を操る人間の化け皮を被った者に喩えて"死霊魔術を行う者"といった別世界に存在する者に従える召使いのような立場、それが亜人なのかも知れない。

        また、幾度も死を彷徨いながらも蘇える非常に高い生命力と力強い戦闘力を誇る堕天使のようなものである。
        >> 続きを読む

        2016/04/24 by covaxhi

    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      おれのおばさん

      佐川光晴

      集英社
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね!
      • 陽介は名門中学で勉強に勤しむ14才。過保護気味の母と銀行員の父と3人で破綻の無い人生を送っていたはずだった。
        ある日父が業務上横領で逮捕される。3,500万円を着服し、愛人に1,000万円のマンションを購入。残った2,500万円を運用し穴埋めしようと画策するもリーマンショックの影響で全て水の泡と変わった。

        陽介は母と犬猿の仲の叔母に預けられる。
        叔母は北海道で児童養護施設の寮母をしている。
        叔母は穏やかで上品な母と違い、とにかく豪快でユニーク。
        寮生と野球拳をやろうとして止められたり、ミスで割れてしまった卵を使ってホットケーキ大食い大会を開催するなど豪放な人物。
        かつては医大を中退し劇団を立ち上げたりと若いころからパワフルだったようだ。
        陽介は自分を律して、施設暮らしとはいえ学力を下げない様に日々勉学に勤しむが、高飛車な所は無く、仲間たちと楽しく生活をする。
        親友とも言うべき施設で暮らす卓也とも心を通じ合わせる。
        さまざまな事件が勃発するが、皆、心優しい責任感のある大人の協力で乗り越えて行くので有った。
        そんな中で芽生えた淡い恋、親へ反発、また感謝が彼を成長させていくのでありました。

        この陽介君、秀才なのですがそれを鼻に掛けた所は無く、さりとて自分自身はしっかり持っているという素敵な男の子で。
        さらに寂しさや不安で泣いてしまったり、好きになった女の子と一緒にいるだけで頭おかしくなってしまうくらいうれしくなってしまったりと母性本能もくすぐる要素が有ります。かわいいですね。

        母は父親と離婚せず、父の更生を手助けし、金を一緒に返すという決断をするのですが、駄目おやじと30年会っていない私としてはそんな男見捨ててしまえ!と冷たい思いで見てしまいますが、人生いろいろですね。

        続編有るみたいなので機会があったら読みたいです。



        >> 続きを読む

        2015/06/05 by ありんこ

      • コメント 19件
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出版年月 - 2013年3月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

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