こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


2014年5月発行の書籍

人気の作品

      虚ろな十字架

      東野圭吾

      3.7
      いいね!
      • 中原は離婚した妻が殺されたことを知る。
        そこから自身の過去を思い返し、また加害者側とも知りうようになり、死刑制度の有無を考える。

        犯人が誰かという問いではなく、罪の償いの是非はどうなのかという問い。

        刑務所に入ったからといって反省したのかなんて誰も分からないのが現実。
        だから死刑じゃないと遺族は納得しない。

        答えが出せない問題であるが、その立場に身を置かないと冷静に下せないのかもしれない。
        答えはないけど決断は出る。そこに矛盾はあったとしても。
        >> 続きを読む

        2019/12/12 by オーウェン

    • 他12人がレビュー登録、 36人が本棚登録しています
      パラドックス13 (講談社文庫)

      東野 圭吾

      講談社
      3.8
      いいね!
      • いやぁ、分厚かったけど面白かったー‼️

        最初は、こんな分厚いの読めるかな…と尻込みしながら読み始めたけど、中盤辺りからグイグイと物語の世界に引き込まれて一気読みをくりかえして読了と成りました!

        東野さんお得意の理系を絡めたSF要素満載の超ド級エンターテインメント作品❗❗
        3月13日の13:13分13秒に「Pー13現象」が起きる。その時間帯には予測不可能の事が起きる可能性があるから死人を絶対に出すな、と国のトップ達から各省庁に通達が成された。だか、その時間帯に何らかの形で巻き込まれた数人だけを覗いた全世界の人間と動物が消失する。
        取り残された冬樹をはじめとした11人は時に衝突し時に助け合いながらこの荒れ狂った世界で生に執着する…果たして冬樹たちはこの異常な世界で生き延びて行くことができるのか…?!

        本当に、凄い作品ですよ…
        実際に作中での出来事が現実世界で起きたらこんなに冷静ではいられないし、冬樹たちのようにはできないよな…と思った。それにしても、地球や自然が本当に牙をむいたら人間や文明の利器なんて容易く壊されるし何の役にも立たないんだな、と改めて痛感させられました。
        冬樹の兄、誠哉に関しては確かに皆を引っ張るリーダーとしては凄いと思うけれど、どうしても合理的というかこうなればこうなると型に嵌めて考えてるのが後半辛くなってきたね。冬樹や明日香のように衝動的に何かをするのが人間だし、極限の状態になれば小峰や戸田、太一がしたこともあながち責められないな、とも思った。
        前の世界の善悪が善でも悪でもなく通用しない、という誠哉の言葉には返す刀が無かったのも事実。そりゃあ、人間は男と女しかいないわけだから、そういう行為の判断も必要になるし、明日香が言う通り女性からしたらそういう事への道具扱いされるのは辛いよね。誠哉は女性陣にアダムとイブのイブになって欲しいと言ったけどそれはまた、ちょっと都合が、ね。

        ただ、現実問題こういう事が起きた時には冬樹たちが悩み直面した問題を真剣に考えていかなければいけないんだよな、とも改めて思わせてくれました。

        まあ、ラストに関してはこちらも東野さんお得意の読者に投げかける的な感じだったのと、ここまで膨らませておいたわりにはあっさりだったな、と。まあ、あの狂った世界で生きたかどうだったかで現代に戻ってこれたかどうか、ということなんだよね。

        まあ、兎に角長かったけど面白かった!
        久々に時間忘れて没頭したよ。やっぱり面白い作品は読むの楽しいね👍

        ま、しばらくは長編はいいや(笑)
        軽めのが無性に読みたいっす😆


        今回も良い読書が出来ました‼️
        >> 続きを読む

        2020/03/26 by 澄美空

    • 他7人がレビュー登録、 37人が本棚登録しています
      盲目的な恋と友情

      辻村 深月

      3.5
      いいね!
      • なんだよ少女漫画かよっ (*`Д´)ノ!て読んでるうちにハマる

        いつもながら本のタイトルがとてもいい。
        そのセンスは「ハルキ ムラカミ」を超えてるかもね(;´Д`)
        内容は辻村さんらしい。
        2部構成の「恋」と「友情」の手法もいいよね。
        「恋」だけ読んで「どんだけ少女漫画なんだよ」って思って「友情」を読んでいくとハマる...。
        盲目的ってのは「恋」と相場がきまっているが、女性には「友情」も盲目的でもあるのでしょうか。
        はたまたコレは「レズビアン」なのかもしれません。
        オチがカッチリしてるあたりコレもまた映画の原作向きですかねw
        手法によっては映画化したらおもしろくなりそうです。
        あとは留利絵の「容姿にコンプレックスのある」役がちゃんとハマればOK牧場w

        (amazon解説)
        これが、私の、復讐。私を見下したすべての男と、そして女への――。一人の美しい大学生の女と、その恋人の指揮者の男。そして彼女の親友の女。彼らは親密になるほどに、肥大した自意識に縛られ、嫉妬に狂わされていく。そう、女の美醜は女が決めるから――。恋に堕ちる愚かさと、恋から拒絶される屈辱感を、息苦しいまでに突きつける。醜さゆえ、美しさゆえの劣等感をあぶり出した、鬼気迫る書下し長編。
        >> 続きを読む

        2018/08/31 by motti

    • 他7人がレビュー登録、 26人が本棚登録しています
      居酒屋ぼったくり

      秋川 滝美

      3.1
      いいね!
      • こんな居酒屋だったら、行ってみたい。

        下町の人情の世界。

        だから、人は寄ってくるし、お互いのことを気にかけている。

        それでいて、煩わしさがなく、お互い様のこころくばり。

        知っているお酒がいくつか出てきて、飲んだことのあるのも。

        また、飲みたくなってしまった。
        >> 続きを読む

        2017/10/24 by けんとまん

    • 他5人がレビュー登録、 11人が本棚登録しています
      八月の六日間

      北村 薫

      4.0
      いいね!
      • 謎に包まれた「山ガール」の実態(違)

        僕も20代から山は登ってた。
        そのころは中高年の山ブーム、100名山ピークハントブーム。
        もっと昔はハイキング合コンみたいな山登りの若者ブームもあったそうだ。
        時は流れて、すっかり僕は山登りしなくなった。で、山ガールって言葉が数年前に聞かれた。
        そのタイムラグを感じながら実際に山ガールの生態、事情は知らなかったわけだけど、今回まぁ普通に読んだ。
        ふつうだった。

        (amazon解説)
        40歳目前、文芸誌の副編集長をしている“わたし”。ひたむきに仕事をしてきたが、生来の負けず嫌いと不器用さゆえか、心を擦り減らすことも多い。一緒に住んでいた男とは、3年前に別れた。そんな人生の不調が重なったときに、わたしの心を開いてくれるもの―山歩きと出逢った。四季折々の山の美しさ、怖ろしさ。様々な人との一期一会。いくつもの偶然の巡り合いを経て、心は次第にほどけていく。だが少しずつ、けれど確実に自分を取り巻く環境が変化していくなかで、わたしは思いもよらない報せを耳にして…。生きづらい世の中を生きる全ての人に贈る“働く山女子”小説!
        >> 続きを読む

        2018/08/31 by motti

    • 他4人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      平凡

      角田 光代

      4.0
      いいね!
      • 「あの時こうしていたら、、」
        そんな“もしもの人生”を
        想像してしまった6人の短編集

        スリルもクライマックスも何もない “平凡”。

        タイトルどおり、平凡な日常が描かれているのに
        本を閉じても、色んな種類の余韻から
        いまだに抜けられないでいる。

        特に『月が笑う』は、しばらく答えを探してた。

        “平凡” な結婚生活を送っていたはずの男性が、
        突然、身勝手な理由で妻に離婚をつきつけられる。

        この話の最大のテーマが “許す” ということだ。

        子供のころ、“許す” か “許さない” の選択を迫られた
        思い出を振り返り、自分自身の答えに行き着く。

        その男性の決着の付け方が清々しく、
        「許すという事は、忘れるという事」
        他の小説での台詞だが、頭から離れなかった。

        “運がいい” だけとは思わないくらいの努力はしてるし、
        “運が悪い” だけとは思えないくらいの反省もしてる。

        どこかで生きてる誰かも、きっとそうなのかも。

        なんとなく懸命に過ごすのが “平凡” なら
        それでいいのだと思う。
        >> 続きを読む

        2019/01/28 by NOSE

    • 他4人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      迷子の王様: 君たちに明日はない5

      垣根 涼介

      4.2
      いいね!
      • リストラ請け負い人シリーズの最終巻‼
        主人公がこれまでリストラ請け負い人という仕事を通じて手にした仕事や人生に対する考えが良く表されていると思う。
        最終章では一部ではあるが主人公が関わって来た人逹が登場するなど総括的な意味合いが強くそして彼らの明日を見ることができ良かったと思う。
        >> 続きを読む

        2015/11/04 by future

    • 他4人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      書店ガール 3 (PHP文芸文庫)

      碧野 圭

      4.0
      いいね!
      • 1回目の感想。2015.12.9
        今回の話を読んで「リスタート」という言葉が思い浮かぶ。亜紀は子供の病気を機に本部への移動を決断し、仙台の書店の店長は理子に震災で亡くなった妻の本を託して新しい道を進む決意をする。販売という仕事は長い期間同じ仕事に携わることはなく、その都度新しい仕事に就くことでどう気持ちを切り替えていけるか。その点を思い出しながら作品を読んでいた。書店とは違う所に今アルバイトをして勤めているが、共感できる部分が多く、面白いシリーズであると思う。あと1冊読んでいきたいと思う。

        2回目の感想。2017.8.8
        再読2回目。自分は書店員の経験はないが、販売職で本部に異動し、お店を離れるという人事になったときに、「もうお店には戻れないのではないか?」という気持ちになったことがある。育児との両立に悩む亜記とのと立場は違うが、自分の仕事に誇りを持っているからこそ、お店から離れることに不安を覚える気持ちは共感できる。エリアマネージャーになった理子、新人の台頭など書店ガールの世界もどんどん変わっていく。4以降も手に入れたので引き続き読んでいきたい。
        >> 続きを読む

        2017/08/09 by おにけん

    • 他3人がレビュー登録、 13人が本棚登録しています
      世界で一番美しい駅舎
      4.8
      いいね! alley_cat Tukiwami
      • 言葉通りの「美しい駅舎」の数々を堪能。以前、別の写真集で私が一目ぼれした、表紙のイタリアの地下鉄の駅舎に思わずにんまり。
        今回この写真集でもまた新たに「これは!」という駅舎も見つけて、図書館から借りている期間暇を見ては眺めてはその駅に立つ自分を想像し、にやにやとしていました。なかなか旅行に行くことはできないので、こんな楽しみもあっていいですね。
        日本は東京駅はもちろんよかったのですが、今回初めて見た金沢の駅舎がとってもかっこよかったです。何だかSFの中に出てくる建物のようで、金沢という地名から想像していた駅とずいぶん違いました。新幹線が通るようになるために改装したそうですね。
        …この本、また借りてしまおうかな。いや、買ってしまって手元に置いてもいいかもしれないです。
        >> 続きを読む

        2014/12/05 by 路地裏猫

      • コメント 2件
    • 他3人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      ことり屋おけい探鳥双紙

      梶よう子

      4.3
      いいね!
      • おけいの亭主の羽吉(はねきち)が夜になると胸元が青く光る鷺を捕えてほしいと旗本から依頼を受け探しに行ったまま行方不明となり
        消息を絶ったから3年が過ぎた。羽吉と所帯を持ったばかりだったで
        羽吉の始めた飼鳥屋のことは何もわからなかったおけいだったが、羽吉が絶対戻ると信じ、羽吉の声色を真似る九官鳥の月丸のおしゃべりに励まされながら必死の思いで店を守っていた。

        そしてある時、やっと羽吉の消息がわかった時・・・
        3年の月日は、おけいにとって無情な物だった・・。

        表紙に惹かれて借りてきました。
        思った通りの読んでよかった本でした。

        なぜ待つ身はいつも報われないのかと悲しくなります
        でも、おけいさんは、振り向かず前だけを見て生きてほしいと
        幸せになってほしいと思いながら、読み終えました。
        >> 続きを読む

        2014/12/23 by ゆうゆう

      • コメント 1件
    • 他2人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      ST 警視庁科学特捜班 エピソード1<新装版> (講談社文庫)

      今野 敏

      3.7
      いいね! rerere40
      • 図書館本。
        異能力集団ともいえる科学特捜班の活躍を描くシリーズ第一弾。

        STのメンバー5人の紹介といった感じの巻だが、美貌の男性プロファイラー青山翔と、発達した嗅覚の持ち主で古武道の達人である黒崎勇治が気に入った。

        若い中国人女性を狙った猟奇殺人事件が二件起きる。二つの事件につながりはあるのか。捜査本部に組み込まれたSTのメンバーは情報不足の中で苦戦する。やがて、青山の予想通りに三件目の殺人が起きる。

        今野氏の作品を読んでいて時々思うのだが、氏は日本の危機管理の甘さに警戒心を抱いているのではないだろうか。
        STの活躍に期待したい。

        >> 続きを読む

        2019/03/19 by Kira

    • 他2人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      くちぬい (集英社文庫)

      坂東 眞砂子

      3.5
      いいね!
      • 東京に住んでた竣亮・麻由子夫婦
        陶芸が趣味な竣亮は良い土があると
        高知の山間の集落に移住する気満々
        一方、妻の麻由子は
        そんな夫の言動を話半分に聞いてて移住する気なんてなかったけど
        福島の原発事故で放射能汚染に神経質になり
        東京から逃げ出したい一心で高知の移住を決めた。
        竣亮は自分の好きな陶芸に夢中になってるからいいが
        麻由子はただ東京から逃げただけで
        移住した先でのやりたい事や夢もない
        内心、自分はこのままでいいのか?と不満を感じていた。
        そんな折、
        竣亮が地元の人達が赤線と呼んでる道の上に陶芸の窯を作った。
        自分たちの買った土地に作ったのだが
        地元の老人たちは自分たちが普通に使ってる道で迷惑だと言い出し…
        最初の歓迎ムードから一転、執拗な嫌がらせが始まる。

        竣亮と麻由子はお互いにちょっと思うとこがあるが
        これからここで第二の人生を歩むつもりでいた
        しかし嫌がらせが始まってから
        お互いの嫌な部分が目に付くようになるし
        神経質な部分のある麻由子は地元の老人たちにも
        夫にも不満が募る
        そんな時、麻由子は近所のお婆さんと仲良くなる
        彼女もまた老人たちから苛められてると言う
        愛犬を毒殺され、水道管を切断され、猫の死骸を敷地に吊るされ、
        車がパンクするよう刃物を埋められ、
        その後に山から家に引いている水からはおかしな味がして
        終いには嘔吐して病院へ…
        ますます精神的に追い詰められる麻由子
        しかし夫の竣亮は危機感がなく半分は麻由子の狂言で
        話を誇張してるのでは?と疑っている


        竣亮に不満を持つ麻由子(性欲強くてレスが不満とか…色々)
        神経質で大げさだと思ってる竣亮(そんな麻由子に苛立ち)
        しかし嫌がらせは実際にあり……

        嫌がらせの犯人を見つけ追いかけた先で待ち受けていたのは…!!


        第二の人生を歩むつもりで移住したが
        そこは自分が思い描いた世界ではなく
        悲惨な未来が待っていた
        後味の悪い本…しかしこの後味の悪さがリアルでいい


        人生をダメにされた夫婦と
        変わりない日常を送る集落の老人たちの落差が凄い



        特別収録のエッセイに実体験をもとにした話と書いてあり
        それだもんリアリティがあるよなぁ~と、
        やはり限界集落は怖い!!!!!Σ(ll||д゚ノ)ノ
        下手なホラーよりも
        限界集落の老人たちが怖い
        やっぱ死んでる人間より
        生きてる人間の方が怖いなぁ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル



        〝田舎に住もう~!!〟とかあるけど
        時が停滞してる空間ってやっぱ独特のモノがあるよね
        閉鎖空間、閉ざされた人間関係、
        その土地ならではの風習でよそ者の居場所ってのは作りづらい
        田舎=楽園ではない(。-`ω´-)キッパリ!!

        >> 続きを読む

        2019/06/28 by あんコ

      • コメント 2件
    • 他2人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      いとしいたべもの (文春文庫)

      森下 典子

      3.5
      いいね!
      • 【夜読むとお腹が空くぞ~。B級グルメが多いところもそそるのだ。】
         作者がこれまでに愛した様々な食べ物についてつづったエッセイです。
         作者は、年齢的には私よりも上なのですが、結構知っている食品も多く、共感できる内容になっています。
         昔は、様々な食品の商品寿命が長く、ロングセラー物も多かったので、結構広い年代層に渡って食べられ続けてきたせいもあるのかなと感じます(だって、未だに人気のある商品もいくつも出てくるのですから)。

         取り上げられている食べ物はいろいろなのですが、結構B級グルメと言って良い物も多く、そこがまたそそったりします。
         例えば、オムライスと共に思い出があるというカゴメ・ケチャップ
         サッポロ一番味噌ラーメン
         揚げ物には必須というブルドック・ソース
         ハウス・バーモント・カレー
         舟和のいもようかん
         きつねどん兵衛
         桃屋のごはんですよ
         崎陽軒のシウマイ弁当
        などなど。
        いや、例として挙げたこれらの食品はすべて今でも食べられ続けているものばかりじゃないですか!

         ソースと醤油の使い分けの話題とか、三日目のカレーなどという定番ネタも含まれています。
         また、サッポロ一番味噌ラーメンやきつねどん兵衛に関しては夜食で食べるとなぜかものすごくおいしかったという話など共感もしましたし、夜読んでいたために妙に食べたくなってしまって非常に困りました。
         この本、夜読まない方が良いですよ~。

         確かにきつねどん兵衛は美味しいと思うのですが、個人的にはカップ麺で衝撃的だったのはやはりカップ・ヌードルでした。
         初めて食べたカップ麺ということもあり、物珍しさもあったし、フォークで食べるというのも斬新でした。
         味も、これまでの袋入りラーメンとはちょっと違った新しい感も強く、結構ハマって食べた記憶があります。
         きつねどん兵衛系(赤いきつねも同じ)は、これまでになかったうどん・そばのカップ麺ということでインパクトがあったのは確かですし、味もおいしいと感じましたので確かに記憶にも残っていますし、今でも食べることはありますけれどね。

         作者は、クサヤに悶絶し(おいしさのあまりですよ)、鮭の皮やカマが大好きで、子供の頃は嫌いだった茄子が成人してからは美味しく食べられるようになったなど、私と似たようなところもあり、「そうなんだよね~」と共感して読んでしまいました。

         子供の頃から食べてきた、思い出に残っている食べ物というエッセイで、楽しく読めました。
         本当にお腹が空く本ですよ~。


        読了時間メーター
        □□      楽勝(1日はかからない、概ね数時間でOK)
        >> 続きを読む

        2020/06/26 by ef177

    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      ヴァイオリン職人の探求と推理 (創元推理文庫)

      ポール・アダム

      3.5
      いいね!
      • 【ミステリにはアートがよく似合う】
         とある晩、昔馴染みの4人が集まりました。
         元ヴァイオリニストだったけど、「一流」にはなれなかったため、今ではしがないヴァイオリン職人をしているトマソ。
         神父のアリーギ。
         超一流のヴァイオリン職人のジャンニ(本作の主人公)。
         そして、他の3人より少し若いけれど、子供の頃から親しくつきあっているイタリア警察の警察官、グァスタフェステ。
         彼らは、この夕べに弦楽四重奏を楽しもうというわけです。

         たっぷり演奏を楽しんだ後、トマソとアリーギは家路につきました。
         ジャンニは、残っていたグァタフェステと演奏後の一杯を楽しんでいたところ……トマソの奥さんから電話がかかってきました。
         「主人がまだ帰らないのですが……」。
         トマソの工房にも電話をしてみたそうですが、誰も出ないのだとか。
         私達が探してみますよ、ということでジャンニとグァスタフェステはトマソを探しに出かけたのですが……トマソは自分の工房で鑿によって殺害されていたのでした。

         これが本作の最初の事件です。
         そう言えば、トマソは、「探索」のためにイギリスに行っていたけれど、詳しいことはまだ言えないなんて話していたっけ。
         ええそうなんです。捜査を続けていくうちに、どうやら事件の裏にはヴァイオリンが絡んでいるかもしれないという疑惑が浮かび上がってきます。

         ストラディヴァリ作の「ル・メシー」(「メシア」のフランス語読みですね。いくら待っても現れないからそういう名前がついたのだそうです)と呼ばれている未発見のヴァイオリンがあるそうなのですが、もう一つ、そのメシアの「姉妹」と呼ばれているヴァイオリンも存在しており、どうやらトマソはその「メシアの姉妹」と何らかの関わりがあったのではないかと思われるのです。
         こうなると警察としてもヴァイオリンの知識が豊富なジャンニの協力を得たいところ。
         ジャンニも、幼なじみのトマソを殺害した犯人を見つけ出したいと思いますし、その「メシアの姉妹」なるヴァイオリンにだって関心が無いわけがありません。
         ということで、ジャンニとグァスタフェステの二人による捜査が始まるという物語です。


         さて、本作はミステリではありますが、いわゆる「黄金期」の本格ミステリとは趣を異にします。
         「本格物」と言われた作品は、例えば奇抜なトリックを軸にしていたり、あるいはあくまでもフェアに、読者に全ての手がかりを与え、「さあ、犯人を推理してごらんなさい」と読者に挑戦するようなタイプのミステリでした。
         でも、現在のミステリはこの「黄金期」のようなものではなく、むしろ本作のように、犯人を論理的に推理できるだけの完全な手がかりなど与えられていないし、犯行にも何らのトリックも用いていないような作品の方が主流になっているように思われます。

         え? そんな作品のどこが面白いのか?ですって?
         面白いんですよ。特に、どのようなモチーフを使うかによって作品に独特の雰囲気、色合いを持たせることができ、その魅力は大変大きい物があります。
         ええ、奇抜だけれど非現実的なトリックを使う作品よりも優れている場合だって沢山あるように思うのです。
         本作だって、「推理」の部分は全く理論的ではないところがあります。
         事実、グァスタフェステがジャンニに対して「それは何か証拠がある推理なんですか?それとも当てずっぽう?」と尋ね、ジャンニ自身「単なる推測だ」と答える場面があります。
         理詰め、論理で犯人を突き止めるという作品ではないのですね。

         本作と似たようなタイプの作品であれば、例えばアルトゥーロ・ベレス・レベルテ作の「フランドルの呪画」なんていうところがすぐに思い浮かびますし、犯罪が起きなくても良いというのならジェラルディン・ブルックスの「古書の来歴」なんていう作品だって同じ根っこを持つ作品のように思われます。

         そう、ミステリというのは、実はアートと大変相性が良いように思えます。
         「フランドルの呪画」は絵画、「古書の来歴」なら稀覯本。
         そして、本書では音楽、ヴァイオリンというわけです。
         だって、それら芸術作品には既に数多の謎が潜んでいるわけですからね。

         これまでにも絵画をモチーフにしたミステリはいくつかあった記憶ですし、音楽に関しても、楽譜をモチーフにした作品があった記憶です。
         でも、「楽器」というのはこれまでにあまり無かったのではないでしょうか?(私の知識が浅薄なもので間違っていたらごめんなさい)
         思わず、「良いところに目をつけたね、ワトソン君」と言いたくなってしまいました。

         そしてもう一つ。
         本作は、音楽で言えば、「名器のヴァイオリン」という主題が一本通っているのですが、それをちょっと抒情的に表している「楽章」もあれば、ややおどけた様な、軽快な「楽章」もあり、それを巧みに構成している、まるでソナタ形式の楽曲のようではありませんか。
         例えば、同じミステリにしても、ジェフリー・ディーヴアのリンカーン・ライム・シリーズ(これも私は大好きです)などは、まるでサラサーテのツィゴイネル・ワイゼンの大二楽章のように、スピード感溢れる中にどんでん返しの連続という魔術的技巧を鏤めた楽曲のように感じますが、本作はそれとは違うのですね。

         さらにさらに、音楽好きな方ならにやっとしてしまうような、例えばハイフェッツとかイツァーク・パールマンなどの名前がさらっと出てきたり、美味しそうなイタリア料理の描写があったり、美しいヴェネツィアの風景が描かれていたり、それぞれに雰囲気を盛り上げてくれます。

         大変よくまとまっている、でも最後までぐいぐい読ませる(私はあっという間に読了してしまいました)良作ではないでしょうか。
         おっと! 最後にもう一つだけ。
         巻末解説によると、何と!本作の続編Paganini's Ghost(「パガニーニの幽霊」……パガニーニはイタリアのウルトラ技巧派のヴァイオリニストです)の日本での刊行が決定しているのだそうです。
         これは続編も楽しみですねっ。
        >> 続きを読む

        2019/08/19 by ef177

    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      英国一家、ますます日本を食べる (亜紀書房翻訳ノンフィクションシリーズ)

      マイケル・ブース

      3.2
      いいね!
      • ・『英国一家、日本を食べる』に掲載されなかった小話
        ・二匹目のドジョウを狙ったのだろうが、敢えて書籍にする必要があったのか? >> 続きを読む

        2018/02/11 by michi2011

    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      蘇える変態

      星野 源

      4.4
      いいね!
      • たまたま借りたので、このエッセイに闘病の様子があるとは知らずに読んだ。痛くて辛かったのね…。親戚が同様の手術をしたところなので余計苦しく感じた。 >> 続きを読む

        2019/01/17 by tomolib

    • 他2人がレビュー登録、 11人が本棚登録しています
      事故調

      伊兼 源太郎

      3.5
      いいね!
      • 志村市の人工海岸で、幼い男児が砂に埋まり意識不明の重体となるという痛ましい事故が起きた。
        回避できない事故と主張しようとする市に対し、世論は管理責任を問う。
        刑事から市役所への転職を経て広報課に勤める黒木は、経験と人脈をかわれて市長からの特命を帯び、被害者の家族や事故調査委員会の窓口役を任される。
        穏便に仕事を終わらせようと粛々と物事を進めていた黒木だが、届いた告発文から、事故には重大な見落としがあると気づいて―。
        静かに熱を帯びた男が、人工海岸陥没事故の真相究明に立ち上がる。

        角川書店さん主催の第33回横溝正史ミステリ大賞を『見えざる網』という作品で受賞された著者の、受賞後第一作となる書下ろし長編です。

        志村市という海岸線を保有する架空の街が舞台です。
        せっかくの景観を観光資源化すべしと、市が十数年前に推し進めた人工海岸工事。
        おかげで毎夏の花火大会や、市民の憩いの砂浜として、すっかり定着した志村海浜公園で悲劇が起こります。
        散歩をしていた親子のうち、小学生の男子が陥没した砂浜に落ち、生き埋めになってしまったのです。
        幸いにも一命を取り留めた児童でしたが、意識は戻らず、予断を許さぬ状況が続いていました。
        世論、マスコミから管理責任を問われた市側は、広報課に勤務する黒木を、その経歴(警察官から市職員への転身)から、密かに事件の真相を探るべく密命を下します。
        自分の責任で敬愛していた先輩刑事を亡くした事件を引き摺ったまま、刑事を辞め、人生を変え、ただ流されるままに生きていこうと決めていた黒木。
        今回の事案も、事の正義云々には目をつぶり、ただ歯車のひとつになり粛々と業務をこなしてゆこうと心を殺していました。
        しかし、人ひとりの命というものに直面し、真正面から腐った体制を変えてゆこうと腐心する部下や若い後輩職員たち、黒木の刑事時代の人間味を知る元同僚らが、ほんとうの黒木の、正義を強く望むはずの黒木の背中を強く押しつづけます。
        悲嘆にくれる被害者家族と、腐りきった市役所上層部との間に挟まれた格好の黒木。
        真実に近づくにつれ、明らかになる当時の市職員の責任転嫁の数々、また暴力による調査妨害。
        黒木の心中の正義の種火は、まだ燃え尽きてはいませんでした。
        様々な障害を前に本来の心を取り戻した、元・刑事が、少年の命を奪った、杜撰な管理と、無責任な行政の体質を暴き立てるため、立ち上がります。


        本作のように、過去に傷を持っていて、現在を投げやりに生きている…という主人公設定というのはありがちですが、ハードボイルド調のエンタメでは鉄板の設定です。
        ほんとうはもっとまっすぐで、悪を憎み、人生を信じている男。
        ただ、何かのきっかけで自暴自棄になって、自殺したり、世間と隔絶するほど馬鹿でもないので、流されるままに無味乾燥な人生を生きている。
        こういう設定の場合、この「過去の傷」というものがどれほどのものなのかで、読み手の感情移入の度合いが決まってきます。
        不自然でない世捨て感が感じられれば及第で、その上に驚きまで乗せられれば、すごく魅力的な主人公を創り上げることができます。
        本作における黒木、そしてもうひとり事件を追うキーパーソンになる男の過去はどうであったか、と考える時、ぎりぎり及第点といったところが正直な感想で、深みが感じられません。
        こういった問題は、著者の人生経験に比例してくると思うんです。
        1995年、乱歩賞と直木賞を同時受賞という快挙を成し遂げた大傑作『テロリストのパラソル』を上梓されたとき、著者の藤原伊織さんは40代後半でした。
        やはり、過去に傷を持もつ、渋みを含んだ主人公を描くには、40代後半から50代後半くらいまでのごく短い間に、ちょうど円熟期を迎えた作家さんがいちばんうまいと、改めて思わせてくれた読書になりました。

        タイトルがいただけません。
        『事故調』ときけば、砂浜での事故にまつわる事故調査委員会が物語の主軸となる舞台と思ってしまいます。
        ですが、本作中で事故調査委員会は刺身のつま程度の扱いです。
        官が何か不正を隠すような雰囲気を醸したかったがためのタイトルかもしれませんが、もっと相応しいものがあったはずです。

        横溝ミステリ大賞受賞者の方々も、2作目、3作目と後が続きませんね。
        僕は河合莞爾さんという方の作品に絶望した記憶があり、あまりいい思い出がありません。
        伊兼さんも、もう一作、読ませていただいて、今後、長いお付き合いをさせていただく作家さんかどうか判断しようと思っています。
        >> 続きを読む

        2016/02/18 by 課長代理

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      神様の御用人 (2) (メディアワークス文庫)

      浅葉なつ

      4.6
      いいね!
      • シリーズ2作目です。
        予約待ちで間が空きましたが、
        今回もサクッと読めて面白かったです(^^*

        神様の御用を聞いてまわる御用人の良彦に、
        今回も神様たちが無理難題を押し付けます。

        やっぱりこの本の魅力は、
        神様にまつわる色々なエピソードが楽しめるところでしょうか。


        一寸法師の元になったという少彦名神(すくなびこなのかみ)は
        大国主神(おおくにぬしのかみ)の国造りを助けていたという。

        貧乏神と言えば、
        取り憑いた家を貧しくさせるイメージだけはあったが、

        "衣食住が足りた生活を送れることが、
        決して当たり前ではないということを忘れないための存在"

        というところには思わずなるほど!
        と見方を改めるきっかけにもなりました。

        なかなか神様の名前を覚えられないというのが読みにくい点ではありますが、
        そこは自身の記憶容量に問題があるとして…(´Д`;)

        新しく登場した穂乃香ちゃんは、
        普通の人には見えない世界が見える"天眼(てんげん)"の持ち主。

        天眼を持つことで変わり者だとか、不気味だとか言われ、
        少しずつ遠巻きにされてきた彼女が、
        良彦と出会ったことでどう変わっていくのか?
        そのあたりも気になるところ♪

        今回は地元がちらっと出てきたのも
        ちょっと嬉しい点でもありました♪(^^*

        次巻はどんな神様が登場するのか?!楽しみです。
        >> 続きを読む

        2016/10/10 by starryeyed

    • 他1人がレビュー登録、 11人が本棚登録しています
      ココロ・ドリップ ~自由が丘、カフェ六分儀で会いましょう~ (メディアワークス文庫)

      中村一

      4.5
      いいね!
      • 再読。

        初読の時には感じられなかった清々しい読後感を味わえて、今とても良い気分です(^^)

        内容は割愛しますが、カフェと可愛い女子大生とアラサー男子×2が、優しく包むお話。

        贈り物って確かに、人の想いがぎゅっと詰まっていて、送る側も貰う側もソワソワして、で、渡し渡されたら凄く嬉しい。そんな贈り物にまつわる色々な気持ちをカフェの店主が解きほぐしていってくれたら、もっと嬉しくなるし、なんかすごく素敵じゃないですか?

        可愛い可愛い女子大生も、可愛いですし(笑)
        (可愛いしか言ってない‪w)
        この、可愛らしい女子大生の、知磨の過去のお話が1番感動しました。こういう辛い経験している人はみんな強いよね。でも、その強さの裏には抱えきれないほどの寂しさや悲しさがあって…それでも、生きていかなければならないわけで…こういう女性と巡り会いたいですね。

        久しぶりに読んだけど、優しいキャラたちに優しい語り口調。読んでいてホッとできる癒しの1冊でした(^^♪

        次巻以降も順次読んでいきたいと思います😊


        今回も良い読書が出来ました❗


        追伸
        初読の時のレビュー見返してみたけど、ホントに、酷いね(笑)いやはや、初読の時には自分に何があったのよ😁
        ここまで、言うことないのにね💦

        …若いってこわいね〜(><)
        >> 続きを読む

        2020/08/26 by 澄美空

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      水晶の鼓動 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)

      麻見 和史

      3.5
      いいね!
      • シリーズ3作目です。
        前巻はちょっとイマイチでしたがこれは良くなった!

        変死体が発見されたのは玄関の前。
        家の中は赤のラッカースプレーで真っ赤になっている。
        捜査中に爆破テロが起こり落ち着かない捜査本部。
        そしてまた同じような変死体が!
        と進んでいきます。
        主人公は失態しながらも成長していきます。
        科捜研の河上さんは塔子を好きなんでしょうねw
        なんだかんだでモテてる。


        ちょっとネタバレのようなのを





        殺人事件と爆破テロが関係してるっていうのは
        どうしてもわかってしまいますよね。
        そこがちょっとね・・・
        >> 続きを読む

        2016/07/01 by 降りる人

      • コメント 3件
    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています

出版年月 - 2014年5月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

会員登録(無料)

今月の課題図書
読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚

レビューのある本