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2014年9月発行の書籍

人気の作品

      その女アレックス (文春文庫)

      ピエール ルメートル

      3.9
      いいね! oasamaru ybook rock-man Tukiwami
      • 【これはとんでもない小説だ!】
         レビュワーさんの評価がすこぶる高い作品ですよね。
         読みたい、読みたいと思っていたのですが、完全に出遅れてしまいました。
         いや、最初は図書館で借りようと思ったのですが、もう100オーダーの順番待ちなので、これはどうにもならないと思い購入しました。
         というわけで、満を持してのレビューです!(嘘、嘘)。

         しかし、上手いこと書いた小説ですね~。
         3部構成になっているのですが、やってくれました。
         それぞれのパートで、登場人物に対する読み手側の気持ちが、容赦なく、思いっ切りひっくり返されるのですよね。
         このコペ転とも言えるほどのひっくり返し技には完全にやられました。

         ネタバレと言っても、最後まで読まなければこの作品の真価は分からないので、第1部くらいは書いても良いですよね?
         アレックスというのが、問題の女性です。
         かなりの美人さん。
         30代になっていて、結婚はもう諦めているのですが、人生楽しもうというスタンスです。

         ある時、お気に入りのウィッグ・ショップで品定めをしている時、ウィンドウ越しに男の姿を認めます。
         そう言えば、あの男、どこかで見かけた気がする……。
         彼女は(今は)魅力的な女性ですから、色んな男性に目をつけられれます。
         自分に欲望を感じているそんな男達の一人かな? とアレックスは思うのですが、これが大変なことになります。

         夜、彼女が帰宅するために歩いていたら、その男がいきなり現れます。
         強烈なパンチとキックをかまされ、有無を言わせず車に放り込まれます。
         意識が戻ってみると、どこだか分からない、地下室? 廃屋? みたいなところに連れ込まれていることに気づきます。

         彼女は、全裸にさせられ、おそらく体育座りみたいな格好しかできないような狭い木材でできた檻に閉じこめられます。
         寒さと痛みと疲労で意識も朦朧としてきます。
         「私をどうするつもりなの!?」と聞くのですが、男は、「淫売がくたばるところを見てやる」としか答えません。

         男は、その木でできた檻にロープをかけ、宙づりにします。
         そして、その隣に、ドッグフードのような餌と水が入ったペットボトルを入れた籠を吊り下げました。
         そうするとどうなるか……。
         どこからともなくネズミが集まってきたのです。
         大きなネズミもいました。
         最初は、そのドッグフードのようなものに集っているのですが、間もなく、衰弱し切っているアレックスに興味を示し出します。
         これも「餌」ではないのか?と。

         アレックスは、全裸で、寒さに凍え、排泄はもう垂れ流しの状態です。
         何時間、何日、そういう状態でいたのかももう分かりません。
         体はこわばり、動くこともできません。
         どんどん意識が混濁していきます。
         ほぼ、死体に近い状態です。

         ネズミたちは、アレックスを食べる気満々なのですよ。
         アレックスに、もう、抵抗する力も残っていないと見切ると、大胆にも近づいてくるではないですか。…… ……

         一方、こちらは警察。
         アレックスが拉致されるところを目撃した男からの通報があり、誘拐事件発生ということで捜査が始まります。
         捜査班長に指名されたのは140数センチしか身長が無い、チビのカミーユ。
         実力は十分。
         ですが、カミーユは最愛の女性を誘拐事件で殺されたという過去を持っていたのです。
         それで、一度はほとんどダメになりかけたのですが、そこから立ち直って刑事に復職しました。
         ですが、余りにもダメージが大きすぎたため、誘拐などの事件は絶対にやらないと公言している刑事でした。

         ですが、カミーユにやれとの指示が出てしまいます(それは、カミーユとも昵懇の刑事部長の判断なのですけれどね)。
         吐き気を押さえつつも捜査を始めるカミーユとその部下達。
         最初はまったく手がかりがつかめません。
         犯人はもちろんのこと、誘拐された女性(アレックス)のこともまるで分かりません。
         時間だけが過ぎていきます。
         もう、彼女は死んでいるかもしれない……また、同じ事が繰り返されるのか? 助けられずに終わるのか? カミーユは吐きそうになります。

         その後、少しずつ情報が集まり始め、監禁した犯人の身元を特定するに至ります。
         ここで出しゃばるのが予審判事。
         これはフランスの刑事司法を基にしていますので、そういうことになるんですな。
         フランスは、予審制を採用しているので、捜査段階から裁判官が関与します。
         逆にそれだけ何でもアリになる場合があるんですね。

         その予審判事は馬鹿者でした。
         拉致した犯人が根城に使っていた可能性がある場所に強行突入しろと主張します(すごいよね、フランスは。裁判官が捜査に関与しているから、日本みたいに令状取らなければできないなんていうことはなく、捜査側の裁判官の判断で何でもやれちゃうんだもんね)。
         警察サイドは、そんなことをすれば犯人に気づかれる可能性が大きいので、むしろ待ち伏せして、帰ってきたところで身柄を確保すべきだと主張します(そうしなければアレックスが監禁されている場所を知りようがないから)。

         ですが、その「良い子」、「優等生」の予審判事は、この建物の中に拉致された女性が監禁されているかもしれない、その女性を救出することこそ優先すべきだと言い張り、突入隊を要請して突入させました(それはそれで、理由があると、私は思いますけれどね)。

         で、突入してみたら、もぬけの空。もちろん、アレックスもそこにはいませんでした。
         まぁ、警察は、そんな所にいるはずはないと読んでいたということなのでしょうけれど。

         そこへ、拉致した犯人が車に乗って戻ってきました。もちろん、異変を察知してすぐに逃走し始めます。
         もう少し、突入を遅らせていたら、犯人の身柄を拘束できたでしょう。
         その機会を逸してしまいました。

         カミーユ他の警察官は直ちに追跡を始めます。
         通行できる道路を予測し、無線で警察車両を先回りさせます。
         高架橋の上で包囲完成!
         
         ところが犯人は悠々と車から降りて来るや、高い道路の端にある欄干に腰掛けます。
         そうして、警察はじわじわと距離をせばめて行くのですが、彼は両手を大きく広げると、背中向きに下に落ちたのです。
         下は幹線道路。
         通行中の車に轢過され、絶命してしまいます。
         アレックスを監禁している場所を聞き出す糸口が、切れました。

         アレックスは、衰弱の極みにありました。
         未だに、木の檻から出ることもできず、体は硬直し、痙攣を繰り返しています。
         ネズミたちはますます大胆になり、この死にかけている人間にいつ噛みつこうかとタイミングを計っているかのようです。
         大きな、まだらのネズミが特に冷静に見極めているかのよう。
         糞尿や汗にまみれ、もう、何日こんな状態で置かれているのかも分からなくなっているアレックス。
         とんでもないですよね……と、ここまではそう読むわけですが。

         これから先の粗筋紹介は控えさせて頂きます。
         それは、ご自身でお読み下さい。

         大変、緊迫感がある作品です。
         途中で、読むのを止められなくなります。
         また、人物描写にも意を払っていると感じます。
         何よりも、プロットが上手いですよね。
         この作品は3部構成だと最初に書きました。最後の最後までやってくれちゃってます。
         大変素晴らしい!
         沢山の方から高評価されているのは、さもありなんと納得しました。
         非常に面白い作品であることはefも保障します。
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        2019/05/30 by ef177

    • 他30人がレビュー登録、 83人が本棚登録しています
      世界から猫が消えたなら (小学館文庫 か 13-1)

      川村 元気

      3.6
      いいね! SHI-NO
      • ガネーシャ(夢をかなえるゾウ)みたい。「神様」じゃなく「悪魔」だけど

        時計がなくなって世界がどうパニックになってるか、お父さんがなにしているか書いて欲しかった。
        そのパニックの様子も読みたかった(;´Д`)

        夢をかなえるゾウがおもしろおかしい自己啓発書であるなら本作は読みやすい哲学書である
        あまり「感動作」に仕上げてしまうと稚拙に思われるのでそのへんは軽妙に「おもしろかった。」っていう感想で良いとおもう

        (azonma解説)
        今日もし突然、
        チョコレートが消えたなら
        電話が消えたなら
        映画が消えたなら
        時計が消えたなら
        猫が消えたら
        そして  僕が消えたなら
        世界はどう変化し、人は何を得て、何を失うのか ―――
        30歳郵便配達員。余命あとわずか。
        陽気な悪魔が僕の周りにあるものと引き換えに1日の命を与える。
        僕と猫と陽気な悪魔の摩訶不思議な7日間がはじまった―――
        消してみることで、価値が生まれる。 失うことで、大切さが分かる。 感動的、人生哲学エンタテインメント。 2013年本屋大賞ノミネート作品。
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        2018/08/15 by motti

    • 他21人がレビュー登録、 70人が本棚登録しています
      鹿の王 (上) ‐‐生き残った者‐‐

      上橋 菜穂子

      4.3
      いいね! decopon_8 yakatyu
      • 2018/7 7冊目(2018年通算110冊目)。奴隷として岩塩鉱で働いていて、死の病が蔓延しながらも生き残ったヴァンとその病の謎を解くために奮闘するホッサルの2人の視点から物語は進んでいく。病の謎がだんだんと明らかになってくる過程が読んでいて面白いなと思う。そういった意味では「獣の奏者」と似たような感じはするが、話が面白いので500p強の作品でもページをめくる手が止まらなかった。謎が解明されて話がどう収束するのか?。下巻も読んでいきたいと思う。

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        2018/07/19 by おにけん

    • 他11人がレビュー登録、 48人が本棚登録しています
      アイネクライネナハトムジーク

      伊坂 幸太郎

      3.9
      いいね!
      • アイネクライネナハトムジーク。
        →モーツァルト作曲。日本語に訳すと、『小さな夜の曲』『小夜曲』

        "普通の人たち"の日常が描かれる連作短編集。
        ある物語の主人公が別の物語にも登場したり繋がりが見え隠れしたり。
        伊坂幸太郎が得意としてる手法かな。
        超能力者や死神、銀行強盗、絶対的な悪者とかは登場しなくて、すごく僕らの日常に寄り添った物語に仕上がってる。
        それと特筆すべきは全編に『恋愛』の雰囲気が感じられること。特に男女の"出会い"や"はじまり"が描かれたものが多い。恋愛小説集って言い切ってしまうとなんとなくハードルが上がっちゃう気がするけど…小説の雰囲気が全体的にスウィーティー。

        個人的に1番好きな短編は『ルックスライク』
        ラストで『そっちかー!』ってなって、1人で興奮してしまいました…
        巧妙な?罠に引っかかった、というより半分は自分からひっかかりにいったようなものかも。思い込みはダメ、絶対。

        ちなみにこの小説の執筆のきっかけには歌手の斎藤和義が関わっています。
        楽曲『ベリーベリーストロング〜アイネクライネ〜』の歌詞には短編『アイネクライネ』の文章がそのまま使われていたり。
        めちゃくちゃ聴いてみたいなぁ…聴いてみよ!
        >> 続きを読む

        2019/01/18 by ねごと

      • コメント 3件
    • 他11人がレビュー登録、 55人が本棚登録しています
      鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐

      上橋 菜穂子

      4.3
      いいね!
      • その辺の医療ドラマなんかより、よっぽど(獣)医学的にしっかりしている(自分がそっち方面の仕事しているので、いつも気になるのだが)。
        よく勉強されていて、かつファンタジー世界ととて上手に融合できているので、この作家さんは本当に凄い才能の持ち主だと思った。
        さらには政治や宗教も絡み、これらがうまく物語を形成していて非の打ち所がない。
        若い人にも読んでもらいたい作品。
        一読の価値あり!
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        2018/11/17 by たい♣

    • 他9人がレビュー登録、 42人が本棚登録しています
      神さまとのおしゃべり -あなたの常識は、誰かの非常識-

      さとう みつろう

      4.2
      いいね! gyoro snoopy
      • 神さまとのおしゃべり‐あなたの常識は、誰かの非常識。さとうみつろう先生の著書。自分の中の常識、非常識にとわれれることなく、多様性を認める。常識も非常識も関係ない。前向きなエネルギーをもらえる一冊でした。 >> 続きを読む

        2018/07/29 by 香菜子

    • 他8人がレビュー登録、 20人が本棚登録しています
      土漠の花

      月村 了衛

      4.0
      いいね!
      • アクション映画のノベライス版的な軽さ。
        でも「戦わないはずの日本の自衛隊が戦う」という展開は大きな問題を孕む。
        折しも憲法改正の項目のことを思うと嫌な想像をすることができる。

        問題作といえば問題作のようになるんだけど...こういう観点からいう真意とはズレている気も(;´Д`)

        (amazon解説)
        ソマリアの国境付近で、墜落ヘリの捜索救助にあたっていた陸上自衛隊第一空挺団の精鋭たち。その野営地に、氏族間抗争で命を狙われている女性が駆け込んだとき、壮絶な撤退戦の幕があがった。圧倒的な数的不利。武器も、土地鑑もない。通信手段も皆無。自然の猛威も牙を剥く。最悪の状況のなか、仲間内での疑心暗鬼まで湧き起こる。なぜここまで激しく攻撃されるのか?なぜ救援が来ないのか?自衛官は人を殺せるのか?最注目の作家が、日本の眼前に迫りくる危機を活写しつつ謳いあげる壮大な人間讃歌。男たちの絆と献身を描く超弩級エンターテインメント!
        >> 続きを読む

        2018/09/29 by motti

    • 他7人がレビュー登録、 18人が本棚登録しています
      笹の舟で海をわたる

      角田 光代

      4.0
      いいね!
      • 昭和から現代にかけての様々な歴史時事ネタもバックグラウンドにちりばめてる。
        角田さんは僕らと同年代だから近代の歴史年表でもひろげて盛り込んだのだろうと考えるとおもしろくなったw
        主人公の義姉妹は、つまり僕らの親世代より少し年上、現在80歳以上くらいの感じですか。
        ほんとうにその世代の読者が老眼鏡と虫眼鏡でコレ読むかは定かでないのでリアリティはわからない。でも、心の傷になっているのか思い出になっているのか、とにかく何かが残ってるはず。
        そういうところが興味深かった。
        ちょうど最近、法事でお寺に行った時に父の姉である伯母(80歳くらいです)に「戦時中に疎開で来ていた子供がこのお寺に大勢住んでいた」って話を聞きました。
        当時は夏休みなんかはお寺で勉強させられたとか手伝いをさせられたとか、当時の話を興味深くきくことができました。
        で、案外、伯母は疎開してきた子たちと仲良くやってたようでそういう話を聞けて良かったと思いました。

        (Amazon解説)
        終戦から10年、主人公・左織(さおり)は22歳の時、銀座で女に声をかけられる。風美子(ふみこ)と名乗る女は、左織と疎開先が一緒だったという。風美子は、あの時皆でいじめた女の子?「仕返し」のために現れたのか。欲しいものは何でも手に入れるという風美子はやがて左織の「家族」となり、その存在が左織の日常をおびやかし始める。うしろめたい記憶に縛られたまま手に入れた「幸福な人生」の結末は――。
        激動の戦後を生き抜いた女たちの〈人生の真実〉に迫る角田文学の最新長編。あの時代を生きたすべての日本人に贈る感動大作!
        >> 続きを読む

        2018/09/03 by motti

    • 他3人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      群青のタンデム

      長岡 弘樹

      3.0
      いいね!
      • 警察学校での成績が同点で一位だった、戸柏耕史と陶山史香。
        彼らは卒配後も手柄を争い出世をしていくが…。
        なぜ二人は張り合い続けるのか?

        角川春樹事務所さんの月刊誌『ランティエ』に、2010年4月号から2012年5月号まで連載されていた連作短編を纏めたもの。
        警察学校で同期だった男女が、奉職して、定年を迎えるまでの警察官としての職業人人生を描いたものです。

        著者の長岡さんは、やはり短編集『傍聞き』がベストセラーになって話題を集めました。
        当時から、人気先行のきらいがあるな、という感想は持っていましたが、あらためて小説作家の巧拙を言わせてもらえば、やはり上手な作家さんとは言えないと思います。

        主人公は戸柏耕史と陶山史香という男女。
        ふたりが新人警察官として交番勤務に精勤しているところから物語は始まります。
        警察学校で同期、更には成績優秀者同士だったふたりは、実務の上でも切磋琢磨するライバルでした。
        勤務する交番が違っても違反キップを何回切ったか、パトカー乗務は何度あったか…いつも互いの成績を意識していました。

        結論から言ってしまえば、終章は彼ら二人が定年退職したあたりが描かれます。
        史香は署長、耕史は警察学校長でキャリアを終えるまでの間に、彼らを通り過ぎていった印象的な事件、それに関わった人々。

        短編で、切れ味のいい物語に仕立てようと試みた形跡があちこちにみられるのですが、残念なことにほとんど裏目にでてしまって、全体的に説明不足の印象です。
        キャラクターに個性が無いので、誰が誰だかわかりません。
        語りの視点もコロコロ変わり、把握しづらいことこの上ないです。
        主人公のファーストネームに「史」という同一漢字を用いることもどうかと思いました。
        文字を追っていくうえで、この分かりにくさは致命的欠陥といっていいほどだと思います。
        タイトルに「タンデム」という言葉を使っていることで、ふたりが揃って、助け合い励まし合って成長してゆく物語にしたかったものだと憶測するのですが、名前の一字まで同じくして、読者を混乱させてまで同一感を出す必要はないと感じました。

        それから、中途半端に登場するキャラクターたちの存在の謎。
        連載を重ねるごとに、物語に膨らみを持たせたかったのかもしれませんが、こうして単行本になってしまうと、物語の進行上まったく必要性が感じられない登場人物たちは、わかり辛さを助長させる瑕疵としか思えません。

        警察学校同期が同じふたりが、順調に昇級していくとして、同じ管内の警察署で署長と副署長を張るのかの疑問も残ります。
        警察は、消防と違い、各都道府県の管轄下です。
        架空の街が舞台とはいえ、同一市内で、かのような人事が行われるというのは、いくらフィクションとはいえ、スルーできませんでした。

        それから、いちばん引っ掛かったのはラスト。
        ネタバレになりますから、書きませんが、それはない。
        そこまで高潔に、人間はできていません。

        せっかく、同時期に同じようなジャンルで活躍する書き手さんがいないという僥倖を得たのですから、もう少し頑張ってもらいたいものだと思いました。
        >> 続きを読む

        2015/09/14 by 課長代理

      • コメント 6件
    • 他3人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      本の「使い方」 1万冊を血肉にした方法 (角川oneテーマ21)

      出口 治明

      4.3
      いいね!
      • 本の「使い方」 1万冊を血肉にした方法。出口治明先生の著書。生命保険会社の創業者で実業家としても大成功されている出口治明先生。大の読書家で本博士、謙虚に誠実に本と向き合っていて、知識自慢や読書自慢とはまったく無縁。凡人は本で学んだ内容を知識自慢としてひけらかしたりしてしまうものだけれど、それでは真の読書家とは言えないのかも。読書家を自称するのなら、出口治明先生のような読書家、本博士を目指したいものです。
        >> 続きを読む

        2018/12/28 by 香菜子

    • 他2人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      神様の裏の顔

      藤崎 翔

      4.0
      いいね!
      • うん、意外と面白かった。語り手が一人称で、ご丁寧に名前付きで語られているからだろうか?それと軽妙な話言葉でよりわかりやすいからだろうか?。著者が元お笑い芸人だからかもしれないが・・・。

        内容的にも前半と後半で様相が一変する。葬式の場面から始まるのだが、神様のような精錬潔白な教師の通夜から通夜ぶるまいまでを、それぞれの登場人物が亡き恩師を語るという単純なストーリーにもかかわらず。その恩師の生き様が二転三転するのだ。

        前半ではその恩師が犯した犯罪の状況証拠が暴露され、神様どころか犯罪人にされてしまう。ところが、後半ではその犯罪が一つずつ覆ってしまう。まさにどんでん返し、ただ、それだけでは終わらない、そのまたどんでん返しがあり、まさに、裏の裏の裏まで進んでしまうのが実に面白い。

        ネタバレになるので言えないけど、よくもまあ考えついたものだ。結局、一番怖いのは○だったとは?最後まで読んで納得しました。
        ブラックユーモアが好みの方は是非、ご一読を・・・。
        >> 続きを読む

        2016/11/26 by sumi

      • コメント 1件
    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      旅屋おかえり (集英社文庫)

      原田 マハ

      3.9
      いいね!
      •  小さな一冊で、幾人もの人生を語った壮絶な作品だと思いました。
         文面としてはほのぼの......かな?おかえりさんの行動や発言にたびたび癒されています。

         単純で真っすぐなおかえりさんのおかげで、多くの方々が長い間逃げていた自分の人生と向き合い、暗闇をくぐり抜けた感じがしました。

         人の心を開くのは知識でもスキルではない。
         ただ真心と情熱、それだけで十分かもしれない。
        >> 続きを読む

        2017/07/08 by deco

    • 他2人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      アポロンの嘲笑

      中山 七里

      4.2
      いいね!
      • 久々に中山さんの作品。今回は東日本大震災と原発をテーマにした作品でした。面白かったんだけど、今までの作品とはちょっと一味違う雰囲気の作品じゃないかと思う。最後にどんでん返しがあると思いきやそれもなく、淡々と主人公の逃走劇を読まされてしまった感が強い。東日本大震災がいかに酷いか、原子力発電がいかに安易なものかはよくわかったけど、長々としすぎたのではと思った。少し、中だるみがあったが、最後に・・。などと期待したが何も起きることなく、何となく暗い終り方になってしまったのは中山さんらしくない作品だったように思う。 >> 続きを読む

        2017/04/13 by sumi

    • 他2人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      だがしかし 1 (少年サンデーコミックス)

      コトヤマ

      3.8
      いいね!
      • とりあえず最新の4巻まで読了

        ド田舎の駄菓子屋の息子の主人公ココノツが駄菓子カンパニーの娘ほたるさんに駄菓子にまつわる展開に毎回振り回されながら夏休みを謳歌するという物語

        この漫画はほぼほたるさんのキャラクターの濃さと奇抜さだけで物語が展開していると言っても過言ではないほどの面白キャラ

        それに毎回昔懐かしい駄菓子に関するエピソードがでてきて自分の小さい頃に食べた駄菓子の思い出とリンクしたりしながら何とも言えない感情になったりした。

        基本的にはギャグマンガで笑えるし、ほたるさんのジョジョ立ち的なポーズや主張しすぎない萌えやどんな駄菓子が出てくるんだろうという期待感が
        どんどんページをめくらしあっという間に読めてしまった。

        駄菓子の説明やゆる~いマスコットの豆知識なんかも楽しめて駄菓子が食べたくなった
        >> 続きを読む

        2016/03/10 by くじら

    • 他2人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      ソロモンの偽証: 第II部 決意 上巻 (新潮文庫)

      宮部 みゆき

      3.9
      いいね!
      • 中学校の卒業制作で「学校内裁判」をやることを思い立つ涼子。実現までの過程は険しかったが、周りの協力もあり検察・弁護側に別れて裁判の開催に向けての証拠固めを進めていくのがあらすじかな。弁護士役の神原和彦に色々と謎がありそう。映画ではあまりクローズアップされなかった涼子たちの心情が詳しく書かれていて500p超えの作品でもページ数を気にせず読みふけってしまった。裁判開催までの行方がどうなるのかこの後も引き続き読んでいきたいと思う。 >> 続きを読む

        2016/10/09 by おにけん

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      天久鷹央の推理カルテ (新潮文庫)

      知念 実希人

      3.4
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      • 基本的にはミステリー小説は読まないのですが、なんとなくピンと来て読み始めました。
        医療系のミステリーですが、内容もそんなに難しくもなくすごく読みやすかったです。天才女医の天久鷹央とその助手的な位置にいる部下の小鳥遊優とのやり取りは何だかほんわかします。
        読み終わった後も続きが欲しくなる本でした。
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        2016/04/14 by sei

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      フォルトゥナの瞳

      百田 尚樹

      3.7
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      • 運命



        人の死がわかったときどうするか。助けるか、なにもしないか。
        助けた場合、自身に代償があったら。

        確かに自身が同じ立場になったときどうするか。
        私はきっと本当に近しい人(家族もしくは親友)以外はなにもしないだろう。
        このことに関することよりも、一人ひとり出会う人たちとの縁についての話が興味深かった。死がわかるということ以前に出会うことによって、言葉を交わすことによって人の、そして自分の運命に関わっているということだ。
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        2016/05/16 by -water-

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      Red
      Red

      島本 理生

      4.0
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      • 島本さんの長編作品は、「長さ」というものを感じさせない。
        そしてすごくせつない。
        い。

        私は未婚だけど、既婚になったら「恋愛に対する愛と、結婚に対する愛」の捉え方は変わっていくのだろうか。
        >> 続きを読む

        2017/03/08 by pink-tink

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      ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか

      ブレイク・マスターズピーター・ティール

      4.5
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      • 「世界でまだ信じられていない真理」や「賛成する人のほとんどいない、大切な真実」を見出し、一番手で取り組むことに価値があり、成功が伴い、新たな未来を切り拓くことで、社会のためになるというピーター氏の主張。

        曖昧で満たされた世界に切り込み、世の中を逆さまというより、鏡の世界の向こうから見ているような語り調に吸い込まれて読み入ることができる。

        自分が行動を起こす時に、もう一度読み直したい。そのような時にしか自分に入らない言葉や自分に見えないものがある気がする。
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        2019/01/27 by Jay

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      復活祭

      馳 星周

      3.5
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      • ITバブルに賭けた男女の壮絶なコンゲーム。
        80年代後半、土地と株の高騰に沸いた東京。
        バブルの絶頂期の都会を舞台に、若き「持たざるもの」の青春の暴走と破滅を描いた馳星周の傑作『生誕祭』。
        そして、再び主人公の彰洋と、彼の敬愛する美千隆が動き出した。
        バブル崩壊と彼らが運命を狂わした女たち――麻美と早紀がすべてを失ってから十年の歳月を経て、どん底だった日本の経済は一部の産業の復活の兆しがみえている。
        インターネットという実態のないものに金が集まる、いわゆる“ITバブル”時代が到来したのだ。
        実態を伴わない億単位の金が動き、バブル時代を繰り返すように彰洋と美千隆は動き回り、上昇は成功していくかに見えた。
        しかし二人がかつて裏切り、現在はしがないクラブの雇われママの麻美はそれを許すはずがなかった。
        彰洋の恋人だった早紀にも誘いをかけ、ふたりの儲けを掠め取る計画を開始する。

        ここ数作の馳作品は“らしさ”が影を潜め、多様な角度から新しい世界を舞台にした作品が多かったのですが、本作は久方ぶりにバリッツバリッの馳ノワールで、読んでいてとても嬉しくなりました。
        薄っぺらい騙し合い、会ってすぐにセックスと、馳作品になくてはならない要素が詰まった、ファンにはたまらない作品です。

        10年の雌伏を経て、東京へ還ってきた斎藤美千隆と堤彰洋。
        すべてを失った二人の新しい地平には、かつて金を稼ぐためだけにあった不動産のかわりに、インターネットの架空世界が広がっていた。
        “IT”と冠が付けば、どんな会社でも株が売れる。
        株が売れれば、会社の資産価値が高騰する。
        業績も、実態も何もない、集められるだけの資金をかき集めて、二人は一世一代の賭けにでる。
        そんな成功途上のふたりを見つめる冷えたまなざし。
        美千隆のかつての恋人、三浦麻美はいまでは六本木のクラブの雇われママにまで落ちぶれていました。
        10年前の栄耀栄華は見る影もなく。
        自分を裏切り、全てを奪っていった美千隆と彰洋を絶対に許せない。
        同様に、今ではごく普通のOLに収まっている彰洋のかつての恋人・波潟早紀を巻き込み、麻美はかつての恩讐を晴らすべく計略をめぐらし始めるのでした。

        騙し騙され、色仕掛けあり、暴力ありの何でもありのマネーゲーム。
        ですが、登場人物たちの共通した望みは唯一、「金を稼ぐこと」。
        稼いだ金でモノを買ったり、旅行にいったり、一生働かなくていい生活を手に入れたりが、最終目的ではないのです。
        美千隆と彰洋を見ていると「金を稼いで」いるときこそ本物で、その先の夢なんていうのは口にするだけで、本当の目的じゃない。
        次々に押し寄せてくる障害を避けて、飛び越えて、稼ぐためなら愛情も、信頼もどぶに棄てて。
        その疾走感だけが味わいたくて、生きてる、といった風です。
        その風圧に耐え切れなくなったとき、昔の馳作品の登場人物たちならば、まず酒に、つぎに覚醒剤に溺れて、自分を見失い、破滅する、というパターンを踏襲してきました。
        ですが本作は、実に現実社会に近い形、覚醒剤などでてきません。
        代わりに女。
        もう少し経つと、脱法ドラッグを題材にした馳作品が読めるかもしれないな、と少し思いましたが、危険ドラッグと呼び名を変えたそれももの凄い勢いで社会から消えていっています。
        ハルシオン横流しとか、貧困ビジネスとか、そんなアンダーグラウンドの世界に蠢く男たちを描く、ヒリヒリした小説を、今後も期待してやみません。
        >> 続きを読む

        2015/03/09 by 課長代理

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出版年月 - 2014年9月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

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