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2015年5月発行の書籍

人気の作品

      リバース

      湊 かなえ

      3.9
      いいね!
      • ひさびさに「ネチネチと後味わるいのが魅力」という初期の感じが帰ってキタw

        主人公が男性というのは新鮮。
        スクールカースト、登場する女性キャラの内面、根暗まっしぐら(;´Д`)

        コーヒーにまつわる部分が爽やかな部分としてバックグラウンドにあるんだけど、最後、そこ!?
        暗澹たる気持ちになるラストの衝撃(;゚Д゚)!

        センセーショナルな内容でもないので地味ですが、楽しめました♪


        (amazon)
        深瀬和久は、事務機会社に勤めるしがないサラリーマン。今までの人生でも、取り立てて目立つこともなく、平凡を絵に描いたような男だ。趣味と呼べるようなことはそう多くはなく、敢えていうのであればコーヒーを飲むこと。そんな深瀬が、今、唯一落ち着ける場所がある。それは〈クローバー・コーヒー〉というコーヒー豆専門店だ。豆を売っている横で、実際にコーヒーを飲むことも出来る。深瀬は毎日のようにここに来ている。ある日、深瀬がいつも座る席に、見知らぬ女性が座っていた。彼女は、近所のパン屋で働く越智美穂子という女性だった。その後もしばしばここで会い、やがて二人は付き合うことになる。そろそろ関係を深めようと思っていた矢先、二人の関係に大きな亀裂が入ってしまう。美穂子に『深瀬和久は人殺しだ』という告発文が入った手紙が送りつけられたのだ。だれが、なんのために――。
        深瀬はついに、自分の心に閉じ込めていた、ある出来事を美穂子に話し始める。全てを聞いた美穂子は、深瀬のもとを去ってしまう。そして同様の告発文が、ある出来事を共有していた大学時代のゼミ仲間にも送りつけられていたことが発覚する。”あの件”を誰かが蒸し返そうとしているのか。真相を探るべく、深瀬は動き出す。
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        2018/09/29 by motti

    • 他8人がレビュー登録、 25人が本棚登録しています
      ラプラスの魔女

      東野 圭吾

      3.4
      いいね!
      • さすがは東野圭吾と思った。読みやすさ、話の展開の面白さ、トリックに科学というフィルターを通すことに関しては彼の右に出るものはいないだろう。僕の身近な人は、人が殺される作品が多いことに難色を示すが・・・。
        ☆あらすじ
        円華という女性のボディーガードを依頼された元警官の武尾は、彼女の不思議な≪力≫を疑い始める。同じ頃、二つの温泉地で硫化水素事故が起きていた。検証に赴いた研究者・青江は双方の現場で円華を目撃するのだが・・・。
        >> 続きを読む

        2019/02/11 by konil

    • 他7人がレビュー登録、 25人が本棚登録しています
      流

      東山 彰良

      4.1
      いいね!
      • 近年の直木賞もあまりハクがつかない印象なんだけど本作は手応え十分のケッサク!

        当初「パッチギ」の台湾版だなと思しき感覚で異国の青春譚のつもりで読み進めていくんだけと、いやはや、パッチギなんかよりも上等だった。
        まず単純にとっつきやすい青春モノであり、ひとつの時代を切り取った復讐劇であり...
        歴史背景はさほど「反日」ばかりでもなく台湾の当時の情勢も勉強になった。

        本作は台湾生まれの東山彰良さんの逆輸入みたいな形式で書かれたフィクション小説。
        台湾ではこの小説は刊行されておらず、今後は直木賞も獲った作品として本国でも中国でも読まれるようになるかと思う。

        ちょっと人物の名前が難しくてフリガナの通りに読むのは難しいんで日本語の漢字的な語呂で読み取って読み進めました(;´Д`)
        主人公は「アキオ」です(そこからすでに?)

        (amazon解説)
        直木賞選考会は前代未聞の満票決着。
        「20年に一度の傑作。とんでもない商売敵を選んでしまった」(選考委員・北方謙三氏)
        「私は何度も驚き、ずっと幸福だった。これほど幸せな読書は何年ぶりだ?」(選考委員・伊集院静氏)

        何者でもなかった。ゆえに自由だった――。
        1975年、台北。偉大なる総統の死の直後、愛すべき祖父は何者かに殺された。内戦で敗れ、追われるように台湾に渡った不死身の祖父。なぜ? 誰が? 無軌道に生きる17歳のわたしには、まだその意味はわからなかった。
        台湾から日本、そしてすべての答えが待つ大陸へ。歴史に刻まれた、一家の流浪と決断の軌跡。
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        2018/09/29 by motti

    • 他6人がレビュー登録、 18人が本棚登録しています
      その白さえ嘘だとしても (新潮文庫nex)

      河野 裕

      3.7
      いいね!
      • 「いなくなれ、群青」の続刊ですね。

        河野裕氏の作品はアニメ化された「サクラダリセット」を少し読みまして(が、途中で読むのを断念してしまいました…)作風や雰囲気は凄く好きになったので以前読んだ「いなくなれ、群青」の続刊であるこの作品を買い、読んでみました。

        結論から言うとよくわかりませんでした。
        青春ミステリとあるように確かにミステリっぽいと言ったら怒られそうですが(笑) 伏線が冒頭から鏤められていてその謎が収束していく様は単純に面白いなと思いましたが如何せん内容が分かりやすいようでいて哲学的で途中何度「ん?」と思ったことか(苦笑)

        でも、言葉や台詞は綺麗で心が洗われていくようなとても清新な気持ちになれました。

        3巻も手元にありますが暫くはいいかな(笑)

        因みにこの作品もアニメ化したら面白そうだなぁと思いました。

        登場人物たちが何処と無く「サクラダリセット」の人物たちを連想、彷彿とさせるところも「サクラダリセット」好きてして(因みに自分はアニメ派です←しつこい笑)はニヤリとさせて頂いてそこも楽しめました。

        さて、次は何を読もうかな。
        今度はちょっと明るいのが読みたいなぁ。
        (こ、これは…ふ、フラグか。!?笑)
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        2017/12/30 by 澄美空

    • 他5人がレビュー登録、 16人が本棚登録しています
      あなたが消えた夜に

      中村文則

      3.3
      いいね!
      • それぞれが心の闇を背負った登場人物

        ミステリの展開はおもしろい!でも刑事モノとしては「ヘン」。
        そしてその「ヘン」さは捜査が進む妙な「トントン拍子」であり、それはなんだかコメディタッチでさらりと気の利いたセリフでオチャラケるw
        もちろんミステリ的な「人間の暗部」が深みを持たせて軽い作品でもない...なかなか楽しめた。
        中島氏「初の警察小説」とのことでその手垢にまみれてない切り口が新鮮だったとも言えるかな(^_^;)

        (amazon解説)
        ある町で発生した連続通り魔殺人事件。所轄の刑事・中島と捜査一課の女刑事・小橋は目撃証言による“コートの男”を追う。しかし事件は、さらなる悲劇の序章に過ぎなかった。“コートの男”とは何者か。誰が、何のために人を殺すのか。翻弄される男女の運命。神にも愛にも見捨てられた人間を、人は救うことができるのか。
        いま世界が注目する人気作家。デビューから13年、著者が初めて挑む警察小説。人間存在を揺さぶる驚愕のミステリー!
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        2018/09/29 by motti

    • 他5人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      超一流の雑談力
      4.0
      いいね! K-3
      • 非常に読みやすい本でした。

        これまで話の方向性をあまり考えずに、
        話していたように思います。

        質問と、帰ってくる答えなど意図しつつ、
        雑談に活かしてみたいと思いました。
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        2017/08/15 by mikan

    • 他5人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      ヒポクラテスの誓い

      中山七里

      3.6
      いいね!

      • ホルマリン漬けの解剖実習用の献体は、臭いも含め、安定した状態になっている。

        だが、死因究明のためなどに行なわれる実際の解剖では、血液が凝固していなかったり、虫がたかり腐敗が進行中であるなど、状態が安定していないそうだ。
        ある意味では、死体が生き生きとしているのだ。

        中山七里の「ヒポクラテスの誓い」は、そんな死体たちをめぐる物語。

        医大の研修医・栂野真琴は、単位を補うため、法医学教室に入る。
        そこで待っていたのは、解剖の技術に優れた光崎藤次郎教授と、彼に心酔する准教授キャシーだった。

        光崎は、管轄内から出た既往症のある遺体を、なぜか解剖したがっているのだ。
        制度、予算、人員の制約で、十分な検死がなされない現状で、彼は強引に自分の要求を通すのだ。

        光崎に一目置く、県警の古手川や真琴たちも、いろいろ動かざるをえないのだった-------。

        法医学が好きではない真琴、死体好きを公言するキャシー、傲慢な光崎、向こうっ気の強い古手川。
        彼らの意識のズレが、笑いにつながり、真琴の成長を描く上でも、大きな意味を持っている。

        光崎は、死体は文句も嘘も言わないと言う。
        人の問いに素直に答えない彼は、それこそ死後のように硬直した態度を見せるのだった。

        だが、沈黙していた死体は、光崎の解剖で真実を語り始め、関係者の嘘を暴いていく。
        何かと文句を言いたがっていた真琴も、彼と接するうちに考えを変えていく。
        これらの逆転が、鮮やかに描かれていて、ページをめくる手が止まらず、最後まで一気に読み終えました。

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        2019/07/22 by dreamer

    • 他4人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      サファイア

      湊かなえ

      3.7
      いいね!
      • クドクドしたしつこさが薄まった短編集

        「宝石」の名前がタイトルになったるのがシャレてます。
        ラスト2本が連作になっててこれを膨らませて1冊にしてしまうというやり方もあったかもしれない。
        でも短編としていい加減なハナシw「ダイヤモンド」みたいなのは好きだし、この短編集というカタチで正解だと思いました。
        「猫目石」「ムーンストーン」なんかは「湊かなえ節」の縮小版みたいで読んでて、今までの長編もこのくらいまで削れるんじゃね?みたいに思ってしまったんですけど(^_^;)
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        2018/08/06 by motti

    • 他4人がレビュー登録、 28人が本棚登録しています
      ぼくらの民主主義なんだぜ (朝日新書)

      高橋源一郎

      4.0
      いいね!
      • 私が普段読んでいる本たちから、一番遠くにある本か。


        BSTVの久米書店で11月の初めに紹介されていたので、
        早速買って読んでみたが、帰りの電車の中では疲れた頭がついていかなく、、
        と言って、朝読むと重すぎて仕事モードに入りきれなくて・・・・。

        寝る前と、休日の昼間にちょい読み、本日ようやく読了。


        題が「ぼくらの民主主義なんだぜ」ですから、
        高校生あたりに解り易く、民主主義を説いているかと思いきや、
        このぼくらは、私たちのこと・・・・・中身に濃いこと限りなし。


        「震災と原発事故」、「重度の心身障害児」、「金融問題と債務危機」、
        「常識、卒業式と入学式」、在日」、「公平と公正」、「国も憲法も」
        「領土」、「宗教」、「デモ」、「領土問題」、「慰安婦問題」、「自民党改憲案」
        「選挙」、「体罰、イジメ」、「就活」、「正社員」、「ブラック企業」、「韓流」
        「戦争」、「セクハラ、パワハラ、マタハラ」、「DV国家」、「英霊と靖国」
        「階級社会」、「民主主義」、「天皇制」、「ロシア・クリミア・ウクライナ」
        「支配と服従」、「投票」・・・・・・・。

        主たる項目を上げたのですが、

        日頃月替り定食のごとく、頻繁に目にする大事なことなんばかりですが、
        余りにもことが大きすぎて、敢て日常生活では避けて過ごしているんですが・・・。

        でもなんと言ってもこの本、朝日新聞の「論壇時評」を書籍化した本ですから。


        たまには普段使ってない脳の部分を刺激する、
        こんな頭の体操みたいな本も良いもんですな。

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        2015/11/26 by ごまめ

      • コメント 2件
    • 他3人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      小林カツ代と栗原はるみ 料理研究家とその時代 (新潮新書)

      阿古 真理

      4.2
      いいね!
      • 「本邦初の料理研究家論」と紹介されているだけあって、小林カツ代、栗原はるみにとどまらず、さまざまな料理研究家について、その時代背景に絡めて論じられている。
        個人的に、料理は苦手なのに、料理研究家(料理家)に憧れがあるのでとても興味深かった。人気の料理研究家は、時代にあったものを提供できたからこそ人気なのだと、あらためてわかった。
        また、時代による女性の地位・役割、家庭料理の変化なども大変興味深かった。
        さらに、本書で引用されている料理研究家の本など、読みたいと思うものもあり、今後の読書の参考にもなった。
        >> 続きを読む

        2019/07/23 by URIKO

      • コメント 2件
    • 他3人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      ウツボカズラの甘い息

      柚月 裕子

      3.5
      いいね!
      • やっと読み終えたという感じです。結構長かったような気がする。主人公の文絵が騙されたとわかるまでが、かなり詳細に書いてあったので.・・・というのもラストにかけてがすごく早々と流れ慌ただしかったからかもしれない。
        面白いことは面白いのだが、柚月さんにしては、ちょっとインパクトが弱かったような気がする。どこにでもいそうな普通の主婦が騙されたあげく殺人犯にしたてられる。という話。犯人は文絵とは面識もない女という筋書きがちょっと無理があったのではないかなあと思った。
        やはり、これは、うまい話には裏がある、そんなに簡単にお金儲けができるはずはないという警告書なのかもしれない。
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        2016/08/23 by sumi

    • 他3人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      シンプルに考える

      森川亮

      3.6
      いいね! Daisuke
      • 著者と似た考え方をする経営者、或いは会社員は少数とはいえ多分そこそこいると思う。
        問題はそれを実行できるか否か。
        発想もさることながらその実行力に感銘。
        いくら知識詰め込んでも行動に移さないと何の意味もないしね。
        >> 続きを読む

        2018/05/22 by キトー戦士

    • 他3人がレビュー登録、 11人が本棚登録しています
      四月は君の嘘(11) (講談社コミックス月刊マガジン)

      新川 直司

      5.0
      いいね!
      • 本の山をなんとかするために手放そうかと思いつつ、最後に最終巻だけでももう一度読んでおこうかと読んでみたら…涙が止まりません。
        最後に読んだのはだいぶ前で、色々忘れていたのにブワーと内容が思い出されて…。

        さて本棚に場所を作ろうかね。
        >> 続きを読む

        2017/05/06 by ZGX

    • 他2人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      ヒストリエ(9): アフタヌーンKC

      岩明 均

      4.7
      いいね!
      • 憧れの地アテネを訪れたエウメネス。

        そしてある人物との再会。胸が熱くなる感動的なシーンです。
        この見事な伏線回収こそこの作品が傑作と言われる所以の一つでしょう。

        エウリュディケとの恋愛。ちょっとまてよエウリュディケっつたら確か…と気になりすぎる二人の関係。

        そしてアテネ・テーベ連合軍との会戦。遂にアレクサンドロスの初陣。伝説がここから始まります。

        レビュー500冊からの"推し漫"連続登録でしたが2015年時点の既刊はここまでです。気長に新刊を待ちたいと思います。
        >> 続きを読む

        2015/09/21 by ybook

    • 他2人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      オーダーメイド殺人クラブ (集英社文庫(日本))

      辻村 深月

      4.8
      いいね!
      •  中学2年ーーその忌まわしくも特別な時間に囚われた、彼と彼女の物語。(うん、中二っぽい)

         まずは、あらすじから。
         クラスの「リア充」グループに属する中学2年生の小林アン。彼女には誰にも言えない趣味があった。些細なことで激変する友達関係に悩み、家庭の些事にいらだちを感じる毎日のなか、彼女は人と違う美意識を満たす方法を探す。ある日、同じクラスの冴えない男子・徳川が自分と同じ感性を持っていることに気づく。アンは徳川に「私を、殺してくれない?」と持ちかけた……。

         うーむ。あらすじだけをみると、思春期特有のイタい自意識の発露、俗にいう黒歴史っていう感じですね。あながち間違ってはいないのですが、本作で描かれるのは決して薄っぺらいものではありません。客観的にはただ「イタい」と片付けられてしまうものも、本人にとっては大切なもので。たとえ後の自分にとって、ただ「イタい」記憶になったとしても、そういうものがあること自体が、ある意味大切なことなのかもしれません。

         辻村さんの作品の面白さってどこにあるのでしょうか。
         私はひとつ、「不安定さ」を挙げたいと思います。彼女の作る世界は、ハッピーエンドになるのか、バッドエンドになるのか、予想のつかない物語なのです。少なくとも納得のいくラストを用意してくれている、大円団とはいかなくとも、救いのある、爽やかな読後感があるはずだ、という信用を、私は彼女の作品に対して持っています。それでも、彼女の物語はちょっとしたことで壊れて、悲惨な結末になりそうな「不安定さ」があるのです。私としては、ハラハラしつつ「一体どうなるんだ……!」と弄ばれてばかりです。全くもって魔性……素晴らしいストーリーテラーですね。

         本作は、思いっきり登場人物に感情移入して、思春期の気持ちを呼び起こして読んで、とても楽しめました。ただし、自分の黒歴史を呼び起こしてしまう危険はありますが……。
        >> 続きを読む

        2015/08/11 by あさ・くら

      • コメント 7件
    • 他2人がレビュー登録、 17人が本棚登録しています
      忘れられた巨人

      カズオ イシグロKazuo Ishiguro

      3.7
      いいね!
      • ノーベル文学賞受賞のカズオ・イシグロの作品。
        私も多くの人の例にもれず、カズオ・イシグロ氏がノーベル賞を受賞したという事で氏の本を読んでみたくなった一人である。
        正直何をテーマにした小説化も知らず、題名の「忘れられた巨人」に惹かれて読み始めた。
        多分寓話的な要素の多いファンタジー小説じゃないかと思う。
        翻訳が素晴らしいせいか非常に読みやすかった。
        しかし、正直この本のテーマとなるとちょっと自分には解り難かった。
        巻末の解説を読んでやっと多少解った気がした。
        面白くなかったかと言われるとそうではないが、ほかの人に勧めるとなると微妙な感じだろう。

        舞台は、アーサー王が亡くなって何十年か経過したブリテン島。
        島の人々は、ほとんど気が付いていないが、記憶を呼び起こすことが難しくなっている。
        そんな中、老夫婦が遠く離れた土地に住む息子を訪ねる為、村を出て旅に出発する。

        普通に鬼とか妖精・竜などが出てくるのでファンタジー小説の体裁なのだが、明らかに何かの寓話であるような雰囲気が強いと感じた。
        ブリテン島に住む人々のものの忘れ方がすごい状態で、昨日の事すらちゃんと思い出せなくなっている。
        しかも誰もそれを気にしてはいない明らかに不思議なシチュエーションの中物語が展開していく。
        イングランドの先住民族であるブリトン人と外来のサクソン人の確執なども絡んでくる。
        様々な登場人物が出てきて、様々なことが起こるが、全て何らかのメタファーなんじゃないかとも思えてくる。
        読んだ後に非常に不思議な感じが残った本であった。


        >> 続きを読む

        2018/01/02 by くにやん

    • 他2人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      長いお別れ

      中島 京子

      3.7
      いいね!
      • 素直に面白かったです。
        でもとても考えさせられる本でもありました。

        認知症のことを『Long Goodbye=長いお別れ』というのですね。
        少しずついろんなことが分からなくなって、遠ざかっていく、という。
        老夫婦に3人の娘。
        2人は嫁ぎ、1人は独身。
        娘たちはそれぞれが家庭を持ったり、仕事をもって暮らしています。
        実家を訪れる回数もまばら。はじめは妻だけが認知症の夫の介護をしていますが、徐々に進行し、家を忘れ、家族の顔を忘れ、言葉を忘れ‥‥という状況を目の当たりにして、戸惑いながらも、それぞれができる限りのことをして父親に寄り添います。
        父親の、周りに話を合わせようとしているかのような、微妙にかみ合うようなかみ合わないような会話をしたりする事でのトラブルも、クスッと笑えるような(他人事だから?)感じで読めましたが、
        最後は、その人らしい最期を迎える、人として生きるとは、など、自分の身にも起こるだろうこの先のことを考えさせられました。

        きっと、この先、どんどんこういった問題が浮き彫りになって、巷にあふれるのかも知れないな、とも思いました。
        家族の絆の大切さが身に沁みました。
        >> 続きを読む

        2018/04/09 by taiaka45

    • 他2人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      路 (文春文庫)

      吉田 修一

      4.6
      いいね! Tukiwami

      • 人生は、時々、鉄道になぞらえられる。

        人間は生きて、死ぬ。時間というものは、勝手にどんどん過ぎていく。
        確かに、定まったレールの上を走る車両に乗せられて、目的地に向かって一直線に運ばれているようにも思われる。

        吉田修一の「路(ルウ)」は、「台湾市場最大の公共建設事業といわれる高速鉄道建設工事」に関わる人々の物語だ。

        その車両に日本の新幹線の技術が採用されてから、実際に開通するまでの7年間が、そしてこの7年間に至るまで、日本と台湾が築いてきた"絆の歴史"が、この本の中にぎっしりと詰まっている。

        登場人物は多い。中心となるのは、入社4年目で台湾出向メンバーに大抜擢された大手商社の社員・多田春香の視点だが、他にも何人もの登場人物が、彼女と同等の厚みと共感をもって、丁寧に描かれている。
        そして、その中には、日本人ばかりではなく、台湾人も含まれている。

        国民性の違い、慣習の違いが明言されているにもかかわらず、この本に出て来る台湾人は、他者とはいえない。
        日本人と台湾人は見つめ合い、隣り合いながら、食事をし、仕事をし、恋をする。
        つまり、人生を共にする。

        この本は分厚いけれど、読み進むのは、そんなに大変なことではない。
        瑞々しく描き出される台湾の光景は、匂い立つようで、その熱に浮かされてページをめくるうちに、どんどん少なくなっていく。
        まるで、高速鉄道に乗せられているみたいに。

        けれど、本を閉じた後に残るものは、時間や人生は知らぬまに過ぎ、進んでいくといった、物寂しい感覚とはまったく異なる。

        なぜなら、この物語が映し出しているのは、実際の高速鉄道の建設がそうであるように、人生もまた、共に生きる人々とレールを敷き、手を携えて作り上げた車両を駆ってここまで来たのだし、これからも進むのだという実感だからだ。

        この力強くも軽やかな実感は、「路(ルウ)」という名前で、長く私の心の中に残るだろう。

        >> 続きを読む

        2019/01/28 by dreamer

    • 他2人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      限りなく黒に近いグレーな心理術

      メンタリストDaiGo

      5.0
      いいね!
      • 人によってだまされたとも、そうでないとも取れる行動を12個のエピソードで取り上げ、その中で使われているテクニックを説明している。

        具体的なストーリーの後、なぜこのような結末に至ったか答え合わせができる構成になっており、読み進めるごとに予想をするのがとても楽しかった。

        心理学的に勉強になるし、自分自身過去の経験と照らし合わせてどのようなテクニックでだまされていたのか振り返りやすかった。

        学んだテクニックを日常生活に取り入れたいと思える本だ。
        >> 続きを読む

        2019/04/13 by Robe

    • 他2人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      悪魔の羽根 (創元推理文庫)

      ミネット・ウォルターズ

      3.0
      いいね!
      • ロイター通信記者のコニーは5人の女性が惨殺された事件を追う。
        その中の犯人の一人であるマッケンジーに目をつける。
        事件から2年後にそのマッケンジーに拉致監禁されるが、なぜか無傷で解放される。
        その後もコニーは何も語らずの姿勢をとる。

        この冒頭の謎からコニーに何が起こったのか。
        またその後場所を変えて住民との触れ合いが始まる。
        これが何を意味するのかだ。

        仕掛けが分かると、そのための行動なのかと納得する展開。
        ただその仕掛けに対して中盤かなり長い描写がある。
        500ページを超える中で、もう少し省略できないかと思うのだが。
        話自体は興味を引き付けるもので間違いない。
        >> 続きを読む

        2019/01/26 by オーウェン

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