こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


2016年4月発行の書籍

人気の作品

      ツバキ文具店

      小川 糸

      4.0
      いいね! hanagon Moffy
      • 文筆屋さんって本当にあったお仕事なんだろうな。

        恋人に自分の気持ちとぴったりな詩や歌をプレゼントするのと似てるかも。でも離婚のお知らせとか絶縁状とか難しいことを頼まれても全てこなしてしまうのは才能というより他にない。
        文字が美しいだけではこなせない仕事だ。

        いちばん好きだった手紙は死んだだんなさんからのラブレターをひたすら待ってる年老いたお母さんへの手紙。私も夫からのラブレターを今でも大切に持ってるからそれを元に今でも手紙をもらったら嬉しいな。
        最後はQPちゃんのお父さんといい感じになって良かった。才能あるぽっぽちゃんにはいつまでもこのステキな文筆屋さんを続けて欲しい。
        >> 続きを読む

        2019/11/26 by miko

    • 他9人がレビュー登録、 24人が本棚登録しています
      夢幻花 (PHP文芸文庫)

      東野 圭吾

      4.1
      いいね! rock-man
      • 会心のミステリ!

        序盤の伏線がどうつながっていくのか全く読めず!
        ほんとうに楽しんだ!
        『負の遺産』に向かい合う決意をエピローグにしているあたり...イイネ!
        最近の東野圭吾さんの作品のなかではダントツおもしろかった!
        映画化しても若向きにできて良さそうな感じですがその際はタイトルの「夢幻花」はヒットしなそうかな(;´Д`)

        (amazon解説)
        黄色いアサガオだけは追いかけるな―。この世に存在しないはずの花をめぐり、驚愕の真相が明らかになる長編ミステリ。
        >> 続きを読む

        2018/08/15 by motti

    • 他7人がレビュー登録、 27人が本棚登録しています
      マチネの終わりに

      平野 啓一郎

      3.9
      いいね! KEMURINO
      • 三谷は不幸になるしかない。

        もう少し前なら、待ち合わせに現れないだけで、電話をかけないだけでかけ違いが起きていたところ、携帯電話というものの発明により新たな破局パターンが生まれたというところが面白い。日頃やり取りをしていれば文体でなりすましには気づきそうだが、それに気づかなかったり、気づいていても話し合うだけの精神的余裕がなければそこで崩れてしまうものもあるのか。
        でも本当に弱い人間なら弱っている時こそ誰彼構わず依存してしまうのだと思うし、洋子は病気にあってもなお強く、愛情深い人物なのだと思った。
        子どもがいるくだりはちょっともやもやしてしまう。親が選べずに振り回される子どもはかわいそう。それがまた人格形成に影響を与えることもあるし、どんな環境でも何かを吸収して強くなれたりもするのかもしれないけど。
        >> 続きを読む

        2020/08/13 by aki

    • 他6人がレビュー登録、 22人が本棚登録しています
      大きな鳥にさらわれないよう

      川上 弘美

      3.5
      いいね! KEMURINO Tukiwami
      • 筒井康隆氏の帯「うちのめされました」に納得。これまで純文学の作家さんと思って『蛇を踏む』『ざらざら』『溺レる』などを読んできた。

        日常の中に隠れた非日常な世界観を引き出す描写がとても好きな女流作家さんだった。が、その手腕がSF世界にこんな凄い化学反応を起こすとは、正直予測できなかった。

        平成という猛烈なイノベーション発展の恩恵に恵まれた現代がどんな価値観やライフスタイルを獲得するのか? まったく想像できない近未来像を創造した著者の察知力に、確かにうちのめされた。

        我が国のアイデンティティである日本書紀をはじめ、聖書に至るまで地球全体に点在する創世ストーリーは、本作のように未知のクローン、AIなどの時代性を先取りした最新版トレンド神話だったのではないだろうか、と腑に落ちた。
        >> 続きを読む

        2019/01/07 by まきたろう

    • 他4人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)

      橘 玲

      3.5
      いいね!
      • 少し前のベストセラーでした
        まぁ、それほど衝撃的な内容でもなかったですが「不快な内容の本」というのはホントですね(;´Д`)
        そういう「売り方」もアリってことでしょうw
        >> 続きを読む

        2018/07/27 by motti

    • 他4人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      帰ってきたヒトラー 上

      ティムール・ヴェルメシュ

      4.0
      いいね!
      • 【本人が大真面目であることから生まれるおかしさ】
         自殺したはずのヒトラーが現代に蘇ってきたらどうなるか?という極めてシンプルなストーリーで押す作品です。
         にやにやしながら読んでしまいます。

         周囲の人々は「ヒトラーにそっくり!」(そりゃそうだ)と驚き、あるいは何だかおかしな人だと敬遠するわけですね。
         当のヒトラーも、どうやら70年後の世界に蘇ったということは理解しました。
         それでも適当に話を合わせることはできず、大真面目に、そして熱く語るわけです。
         こりゃすごいというわけで、取りあえずテレビ業界が注目し、コメディ番組に出演させたところ、これは新しい!ということで大人気になるというのが上巻までの粗筋。

         ビニール製品やインターネット、携帯電話にYoutubeにと眼を白黒させ、敗戦後のドイツが現在に至るまでの道のりを知って嘆き悲しみ、あるいは政治家の無能に怒りを憶えます。
         そして、70年後の世界に自分が再生したということは、何らかの使命が与えられたことだと信じ、演説にさらに力が入るわけですね。

         この作品は、そんな大真面目なヒトラーと、あくまでもそれは『芸』である、しかも徹底した芸であるとしか思わない周囲の人々とのギャップがおかしさを産むのでしょう。
         ヒトラーが真面目に語れば語るほど、その中にある言葉が意外におかしかったりしてそれがウケたりもします。

         例えば、ヒトラーは生前来ていた制服姿で再生するわけですが、その制服はガソリン臭かったわけです(自殺後、その死体は焼却されたからだそうで)。
         ヒトラーの面倒を見ることになったキオスクの店員から間に合わせの服を借り、制服はクリーニングに出すわけですが、そこにTV局の関係者がやって来てヒトラーのネタを評価しようとします。

         しかし、ヒトラーは大真面目に演説し、その中で「ポーランドへの道を見つけることはできない。そして、自分の軍服を見つけることも!だがこの私には自分の制服がある。それがどこにあるか、いつでも教えようではないか!」と言いながら、クリーニングの引換券を机の上に叩きつけ、「それは今、クリーニング店にある!」とやるわけですね。
         ヒトラーにしてはまったく事実そのままを話しているのですが、これがウケてしまうという悲しさ。

         ヒトラーは携帯電話の着信音に『ワルキューレの騎行』を設定し、着信があると「こちらヒトラー!こちらヒトラー総統大本営!」と応答します。
         また、自分のメールアドレスに本名を登録しようとしても既に使われており、仕方なく「Neue Reichskanzlei」(新総統官邸)と登録させ、「なんか奇跡的に説得力がある」と評価されたりもします(笑)。

         本人大真面目が醸し出すおかしさというわけですね。
         さて、上巻はこんな風に展開したわけですが、これ、どうやってオチをつけるのだろう?
         下巻も読んだらまたレビューします。
        >> 続きを読む

        2020/02/26 by ef177

    • 他4人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      神酒クリニックで乾杯を  淡雪の記憶 (角川文庫)

      知念 実希人

      3.2
      いいね!
      •  頭部を怪我した記憶喪失の女性に加え、関連したビル連続爆破事件と、スピード感のある内容でした。今回は、精神科医の翼先生が、女性の記憶を少しずつ呼び覚まそうと大活躍ででした。他のクリニックのメンバーも、事件解決においてそれぞれの特技を活かしていて、チームワークの良さが感じられました。
         全体的に、事件解決がメインで、クリニック要素が薄れてきた感じもしましたが、続刊にも期待しています。
        >> 続きを読む

        2020/07/12 by youda

    • 他3人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え! (講談社+α新書)

      田村 潤

      4.0
      いいね!
      • 久々の読書ログレビューです。

        事実上の左遷という形で、タイトル通り高知支店からの出発でシェアを伸ばすことに貢献した著者の記録です。

        他のレビュアーの皆様も触れていますが、やはり、自分の五感で現場の感覚をつかみ、そしてより大舞台、重要拠点での成功という階段を昇った者だからこそ、組織としての理念やビジョンを大事にするという記述が重く感じられますね。
        >> 続きを読む

        2018/04/28 by ピース

    • 他3人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      探偵の鑑定2 (講談社文庫)

      松岡 圭祐

      3.2
      いいね!
      • 万能鑑定士Q、探偵の探偵、水鏡推理、特等添乗員α キャラクター勢揃いで、全てのシリーズを読んでいたらきっと胸熱!だったんだろうな…
        私はQシリーズしか読んでいなかったので、暴力反対!銃撃戦怖い…って感じで莉子と同じ心境で読んでいた。
        ピンチに飛んできた玲奈はめちゃくちゃカッコよかったけど、これから先、玲奈の人生はこういう世界と無縁だったらいいのに、と思う。

        探偵の探偵シリーズとしてはいい終わり方だったんだろうけど、Qシリーズとしてはこの終わり方は酷すぎる!小笠原ーどうしてそうなるの涙
        まぁ、Qシリーズは最終巻が出ているのでそこでハッピーエンドになってくれることを祈る。
        >> 続きを読む

        2020/08/10 by yuzu72

    • 他3人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      帰ってきたヒトラー 下

      ティムール・ヴェルメシュ

      3.8
      いいね!
      • 【都合の良い思い込みと一人合点】
         下巻に入り、ヒトラーは益々人気者になっていきます。
         最初はあるTV番組のゲスト・コメディアン扱いで出演したのですが、それが公表を博し、単なるコメディアンではないと評価され、遂には自分の番組を持つに至ります。

         ヒトラー自身は、こういうこともプロパガンダの一つとして必要な事と考え、自らの思想を熱く論じるのですが、誰一人としてそれを文字通り受け止めようとはしません。
         彼は、ヒトラー的な主張をすることによって、逆にヒトラーをアイロニカルに批判しているのだ、反ヒトラー的なパフォーマンスなのだと受け止められるのですね。

         ヒトラー自身はいつも大真面目なのですが、周囲の人々は彼の言葉を都合良く解釈し、自分の理想に引き寄せて思い込み、そして一人合点していくのです。
         それが本書で描かれている中核的なことなのではないでしょうか。

         作中でヒトラーは、何とネオナチを名乗る暴漢に襲われて怪我をし、入院してしまいます。
         本来であればネオナチが最も崇拝すべきヒトラー本人だというのに、彼の言葉はヒトラーに対する批判だと受け止められ襲われてしまうという皮肉です。
         そして、入院中のヒトラーには様々な政党から入党勧誘の連絡が来ます。
         これも恐ろしい皮肉ですよね。

         本作を読んでいる上では、ヒトラーはそれなりに魅力のあるキャラクターとして描かれています。
         この点、著者は、ヒトラーは当然魅力があったはずだと考え、そう描いたと語っています。
         これまで、ヒトラーの扱いは『怪物』でしかなかったけれど、実際にはそんなことはないはずで、魅力があったからこそ権力を手に入れられたのであるという主張は説得力があるように思えます。

         さて、そんな物語をどうやって終息に持っていくのだろうかと興味深く読み進んで行ったのですが、はぁ、そういう風にしますか。
         いや、この物語に決着をつけるのはなかなか難しいんじゃないかと思って読んでいたのですが。

         この作品は何かを主張する意図で書かれたものだったのでしょうか?
         作品としてヒトラーを批判する意図があったのでしょうか?
         少なくとも、ヒトラーを擁護する意図があったとは到底思えませんが、逆にヒトラーを批判する意図を持って書かれた作品とも私には受け取れませんでした。
         本作は、何かの主張、訴えたいことがあって書かれた作品ではないように思うのですね。

         敢えて言うのであれば、ヒトラーという素材は使ったものの、描いていることは、人の都合の良い解釈と思い込みの滑稽さなのではないかと。
         それを一番鮮烈に表現できるキャラクター、シチュエーションとして、『蘇ったヒトラー』という素材を使っただけであるように思えました。
        >> 続きを読む

        2020/02/27 by ef177

    • 他3人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      向田理髪店

      奥田 英朗

      3.7
      いいね!
      • 奥田さんの作品はわりと楽しみに読んでるけどこれは床屋だけに、気になってた本(*゚▽゚*)
        寂れた町の床屋のオヤジが主人公。
        まるで共感の塊りな設定だよコレ!!

        町の人たちの お節介、滑稽さ、そして暖かさ…
        悲喜交々(ひきこもごも)、床屋は町の中心だと思います!
        わたくしめ床屋が、両手(もろて)をあげて全肯定いたします!

        良い本でした!
        >> 続きを読む

        2018/08/02 by motti

    • 他3人がレビュー登録、 11人が本棚登録しています
      貴様いつまで女子でいるつもりだ問題 (幻冬舎文庫)

      ジェーン・スー

      3.8
      いいね! Tukiwami
      • マシンガントークの様な文章を初めて読みました。時々ツボにはまって、ゲラゲラと笑ってしまいます。どんな女性の中にも一生涯存在し続ける「女子魂」を、ひねりにひねったメタファーで、炙り出して行きます。しかも、かなり毒舌気味に。

        女子会に始まり、丁寧な暮らしオブセッション、「おばさん」のカテゴライズ、
        男女間の友情に見る恋愛感やら、果ては女子の代表色と思われてるピンク色についてまで。

        後半はややシリアスに、著者自身の生い立ちから始まり、大人になってもキリキリと傷む女子ならではの複雑な感情を、ドMか?って程にを突き詰めてます。(母親に先立たれた父との関係性や、男性優位社会での働き方など。)

        自分の中の「女子魂」を再認識することはできましたが、実は「(大人)女子」という色分けも、若い世代ではメルトダウンしてるのかもなぁ。
        >> 続きを読む

        2019/08/13 by FUKUchan

    • 他3人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      去年の冬、きみと別れ (幻冬舎文庫)

      中村 文則

      4.0
      いいね! akino
      • 小説幻冬での連載で中村文則の文章に触れ、普遍的なテーマの扱い方が印象的でいつか著書を読んでみたいと思っていました。
        この作品、2回読みました。半分くらいまでは「得体のしれない不安感」が漂う程度でしたが、読み終わったらもう不気味でしかない。でも読み直したくなってすぐに再読…2回目は冒頭からじわじわきますね。
        変わった構成の本だなぁと思っていましたが、それにもちゃんと意味があったし、タイトルとの繋がりもよくできていると思います。
        ハマる人が多いのがよくわかります(笑)他の作品も読んでみます。
        >> 続きを読む

        2018/09/29 by komatsu

    • 他3人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      翻訳できない世界のことば

      エラ・フランシス・サンダース

      4.3
      いいね!
      • 【確かにこれは難しいわ】
         単語として成立するためには、同じような事柄、同じような感情が共有のものとして理解できることが必要なのでしょうね。
         あまり共感を呼ばない状態や感情、そんなに度々は起こらないことなどは、単語にまでは昇格することはなく、言葉による回りくどい説明をしなければならないものとしてしか存在しないものなのかもしれません。

         本書には、様々な国の単語で、これはどうにも翻訳しづらいよねという言葉が集められています。
         それらの単語は、確かに日本語でどう言えばいいかと聞かれると困ってしまうような単語ですけれど、その国の人たちにとってはくどくどと説明しなくても「あぁ、あれ」ってすぐに分かる感情や事柄なのでしょうね。

         いくつか拾ってみましょう。

        ○ PÅLEGG/ノルウェー語:名詞
         パンに乗せて食べるもの、何でも全部。
         う~ん、これは日本語にはないよね。
         敢えて言えば「具」ですか?

        ○ PISAN ZAPRA/マレー語:名詞
         バナナを食べるときの所要時間。
         きっとみんないつも沢山バナナを食べるんだろうなぁ。
         人によって、バナナによって違うということですが、一般的にはだいたい2分くらいなのだとか。
         もうちょっと短い感じもするけれど……(私は早食いなのだろうか?)

        ○ TIMA/アイスランド語:動詞
         時間やお金があるのにそれを費やす気持ちの準備ができていない。
         これも言いにくいなぁ。しかも動詞なの?
         
        ○ KUMMERSPECK/ドイツ語:名詞
         食べ過ぎが続いて太ること。
         敢えて言えば「暴飲暴食」、「過食」かな?
         でも太るところまではこの言葉では言い表せない。

        ○ JAYUS/インドネシア語:名詞
         逆に笑うしかないくらい実は笑えないひどいジョーク。
         分かります。
         「おやじギャグ」、「寒いギャグ」ですねっ。

        ○ TREPVERTER/イディッシュ語:名詞
         後になって思い浮かんだ当意即妙な言葉の返し方。
         おぉ~、これも日本語の単語では言い表せない!
         イディッシュ語を使う人たちって、いかにうまく切り返すかをいつも一生懸命考えてるんでしょうか?

        ○ STRUISVOGELPOLITIEK/オランダ語:名詞
         悪いことが起きているのに、いつもの調子でまったく気付いていないふりをすること。
         う~ん、単語じゃないけれど「見て見ぬふり」ですかね?

        ○ MAMIHLAPINATAPAI/ヤガン語:名詞
         同じ事を望んだり考えたりしている2人の間で、何も言わずにお互い了解していること(二人とも言葉にしたいと思っていない)。
         そうですねぇ、「以心伝心」あるいは「暗黙の了解」っていうところでしょうか。
         でもお互い言葉にしたいと思っていないというニュアンスまでは出せませんね。

        ○ YA' ABURNEE/アラビア語:名詞
         その人なしでは生きられないから、その人の前で死んでしまいたいという美しく暗い望み。
         なんと情熱的な。
         そう言えば、アラビアンナイトを読むとこんな感じのくだりがよく出てきませんでしたっけ?

        ○ FEUILEMORT/フランス語:形容詞
         枯葉のように色が薄れていく。
         フランスっぽいなぁ~。「退色」じゃこのニュアンスは出ないもんねぇ。

        ○ 'AKIHI/ハワイ語:名詞
         誰かに道を教えてもらい、歩き始めた途端、教わったばかりの方向を忘れた時、「'AKIHIになった」と言う。
         私、こういうのよくあります。いわば「方向音痴」。

        ○ DRACHENFUTTER/ドイツ語:名詞
         夫が悪い振る舞いを妻に許してもらうために贈るプレゼント。
         あらあら、ドイツのお父さんたち、悪いことよくするんですか~。
         そしていつもプレゼントをして許してもらうことが単語になるほどよくあることなんですか~?

        ○ SGRiOB/ゲール語:名詞
         ウィスキーを一口飲む前に、上唇に感じる、妙なムズムズする感じ。
         え゛~、ウィスキーを飲む前にそんな感じなんてしないよ~。
         ゲール語を使う人たちって、結構お酒のみの人?

        ○ COTISUELTO/カリブ・スペイン語:名詞
         シャツの裾を絶対ズボンの中に入れようとしない男の人。
         これはそういうだらしない人という含みの言葉なんですかね?
         「ずぼら」……ちょっと違うか。
         カリブ・スペイン語圏の国に行く時は、シャツの裾はインした方が良いんでしょうか?

        ○ CAFUNE/ブラジル・ポルトガル語:名詞
         愛する人の髪にそっと指をとおす仕草。
         こりゃまた情熱的だこと。こういう仕草をよくするんでしょうね。
         「あたまポンポン」

        ○ KALPA/サンスクリット語:名詞
         宇宙的なスケールで時が過ぎていくこと。
         おぉ、サンスクリット語は哲学的だ!
         なんでしょうね、「悠久」、「久遠」?

         そうそう、本書には日本語の翻訳しにくい言葉も紹介されていました。
         「木漏れ日」、「ぼけっと」、「わびさび」、「積ん読」の4つ(笑)。
         いや、「わびさび」は私も説明しにくいです(「生と死の自然のサイクルを受け入れ、不完全さの中にある美を見出すこと」と紹介されているのですけれど、そうなんだろうか?)。
         それに、「積ん読」って造語ですよね(笑)。

         著者は沢山の言葉を話すようですが、そもそも著者的には、何語を基準として「翻訳しにくい」と感じたのかも大変興味のあるところです。
         いずれにしても、とても楽しい本ですよ~。
        >> 続きを読む

        2019/12/12 by ef177

    • 他3人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      僕だけがいない街 (8) (完) (カドカワコミックス・エース)

      三部 けい

      3.8
      いいね!
      • 二日間で全巻一気に読めました。面白かったー。
        現在と過去をなんども行き来することで、どんどん成長していく悟。苦しい時に救ってくれるのは、自分自身と人を信じる自分の気持ち。そしてその気持ちは仲間を呼び、仲間に助けられる。心で思っていることを人に遠慮して誤魔化すよりも、素直に言ってしまったほうが人との壁がなくなる。現実でもそういう世の中であることを「信じる気持ち」を持ちたい! >> 続きを読む

        2016/12/03 by mdoi

    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      彼女がエスパーだったころ

      宮内 悠介

      2.0
      いいね!
      • 宮内悠介の「彼女がエスパーだったころ」は、記者の視点から書かれた短篇集で、テーマは疑似科学だ。

        水に「ありがとう」と話しかければ、綺麗な結晶が出来るという説がある。
        この本には、その働きを応用して原発事故の汚染水を浄化しようという話も出てくる。

        専門家がいくら客観的に説明し否定しても、なお、その種の不思議な現象の実在を疑わない。
        科学的信憑性よりも、信じたい心が勝ってしまう。

        そんな風に、個人の認識や集団の空気が、一種の信仰へと傾いてしまう転換点が、どこかにあるのだ。

        この本の各話において、真実が真実として、素直に伝わらない悲喜劇が描かれていて、そこがとても興味深いと思う。

        >> 続きを読む

        2020/09/04 by dreamer

    • 他2人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      リボルバー・リリー

      長浦 京

      3.7
      いいね!
      • 長浦京のデビュー2作目の「リボルバー・リリー」は、生の輝きを切実に活写した、活劇小説の傑作だ。

        関東大震災からおよそ半年後が、この小説の舞台だ。
        物語の骨子は、一家惨殺を生き残った少年・慎太を、特殊な訓練を受けた元諜報員の百合が守るというシンプルなもの。

        二人は、陸軍や暴力団の追跡をかわしながら、埼玉の秩父の山間から復興中の東京の街までをひたすら駆け抜ける。

        二人に力を貸す人間がいる。百合とは旧知の犬と暮らす片腕の老人、元海軍の弁護士、馬賊の女頭領といった立場を異にする者たちだ。

        また、敵方の面々も個性の強い人間たちばかり。
        ハーフのエリート軍人、少年の外見をした殺人機械、若き二代目ヤクザなどだ。

        この小説の熱量の多くは、人物描写の厚みがあってこそ。
        例えば百合は、異常な殺人の才能ゆえに、世間から隔離された生活を送ってきた、心に虚無を抱えた女性だ。

        敵味方の戦いの図式を超え、登場人物の誰もが満たされない何かを、内に抱えて死地に身を投じるさまが、強烈に活写されている。

        「誰も彼もが死にたがって嫌になる」とは作中のある人物の言葉だが、まさにそんな小説なのだ。
        そうでもしなければ、自分の生きる証が手に出来ない人間たちの物語だ。

        それゆえに、この小説は生の輝きとしか言いようのないものを切実に発しているのだ。

        >> 続きを読む

        2020/05/08 by dreamer

    • 他2人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      倒叙の四季 破られたトリック (講談社ノベルス)

      深水 黎一郎

      3.3
      いいね! ooitee
      • 図書館本。
        倒叙ものは大好物。昔、刑事コロンボシリーズがTV放映されていた頃には倒叙という言葉すら知らなかったが、毎週楽しみにして見ていた。本書を読みながら、コロンボシリーズに似たようなものを感じて懐かしかった。海埜刑事の階級が警部補というのは偶然か? コロンボの階級もlieutenantである。何度も訪ねてくる刑事たちにうんざりした犯人が文句を言うと、「上司が報告書にうるさくて」とか「知恵を拝借したい」と切り返されるやりとりにも覚えがある。さすがに、「うちのカミさん」は出てこなかったが。

        四篇それぞれのタイトルが『枕草子』の一節をもじっているのも面白い。犯人たちはいずれも「完全犯罪完全指南」というファイルをネット上で手に入れて、完全犯罪をもくろむ。その指南書がエピローグでブラックなユーモアをきかせてくれて、思わずニヤリとした。海埜刑事が気に入ったので、登場している作品が他にもあれば読んでみたい。

        >> 続きを読む

        2018/03/25 by Kira

    • 他2人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      ままならないから私とあなた

      朝井 リョウ

      3.3
      いいね!
      • 朝井さんの小説はいつも自分の一部や誰かの一部をはっきりと刺されたようなそんな感覚に陥る。一見すると叩かれているとも感じてしまう可能性があるそんな強い皮肉に対して、決してそう思わないのはこれが作者の自嘲や自虐も含まれているように感じるからかもしれない。誰の中にもある見にくい部分、それを朝井リョウはいつも自分の中にもあるものとしたうえで気づかせてくれている気がする。皮肉な論調の中にどこか、そんな醜さに対して無自覚の傲慢を捨て、苦しいけれど一緒に歩いていきたくなるような愛を感じる。レンタル世界は特にそうだ。無邪気な正義の押しつけ、それはきちんと自覚しないと人を傷つける。主人公はもう何年もその無邪気な正義感を押し付けてきたのだと、最後の最後に彼女によってようやく知る。それはきっと私達の中にも絶対にあって、苦しいけれどそこからはじめるしかないと言われている気がした。自覚するところがはじまりだからと。そんな皮肉の中から届くメッセージが好きで、やっぱりこの人の作品が私は好きです。

        ままならないから私とあなた、はタイトル通り、読んで一番感じたことは、私たちはままならないからこそ「私」と「あなた」という異なる二者でいられるのだということです。完璧で不便のない未来がいいのか、不便だけど人間性を残した方がいいのかについては答えは持ち合わせていません。それは作中でも同様、多分だれにもわからない。どちらがよいかわからないから悩む、迷う。けれどひとつだけ言える確かなことは完璧な人類の果てには「私」しかいない。異なる考えの異なる二者との関係は存在しない、そういうことかなと思います。どちらが正解なのかわからない、これからもままならないから傷つくこともたくさんある。それでも私は「私」と「あなた」でいたいと思いました。完璧を目指した薫ちゃんと予期せぬ妊娠にうろたえるゆきこ、二人ともに笑顔の未来を望みます。



        >> 続きを読む

        2018/08/16 by kaoru-yuzu

    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      ノッキンオン・ロックドドア (文芸書)

      青崎有吾

      3.2
      いいね! ooitee
      • 青崎有吾の「ノッキンオン・ロックドドア」は、一風変わった探偵コンビを描いた、バディ小説の連作短編集だ。

        御殿場倒理と方無氷雨は、探偵事務所の共同経営者。
        この二人、ホームズとワトソンのような、探偵と助手の関係かと思いきや、さにあらず。

        倒理は、完全犯罪がどのように行なわれたのかを解く"不可能専門"、氷雨は、なぜそのような状況が生まれたのかを解く"不可解専門"と、得意分野がまるで違う探偵同士なのだ。

        表題作では、密室状態のアトリエで、画家が殺され、現場に何故か真っ赤に塗り潰された画布が残された事件に挑む。

        この作品には、「どのように」と「なぜ」、二つの異なる謎が一編に凝縮された、お得感に溢れる短編が揃っている。

        また、倒理と氷雨による推理合戦も見どころの一つで、その最たる例が、「髪の短くなった死体」だろう。

        そもそも事件が、「どのように」と「なぜ」、どちらのタイプに属する謎なのかを巡って、シーソーゲームのように仮説が二転三転する。

        人物設定の奇抜さから、謎と推理のバリエーションを、ここまで広げることができるのかと驚くばかりだ。

        >> 続きを読む

        2020/04/04 by dreamer

    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています

出版年月 - 2016年4月発行,出版の書籍 | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

会員登録(無料)

今月の課題図書
読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚

レビューのある本