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2017年9月発行の書籍

人気の作品

      マスカレード・ナイト

      東野 圭吾

      3.9
      いいね! ooitee
      • 面白いんだけど、新田能勢の推理や最後の供述とかトリック諸々に、力技で持って行ったのが感じられ興醒め。もったいない。 >> 続きを読む

        2020/08/18 by hiro2

    • 他5人がレビュー登録、 17人が本棚登録しています
      銀河鉄道の父 第158回直木賞受賞

      門井 慶喜

      4.0
      いいね!
      • 雨ニモマケズ風ニモマケズでお馴染みの「銀河鉄道の夜」
        その著者の宮沢賢治を父の政次郎の視点で描いたドラマ。

        賢治の独白もあるが基本的には政次郎からの見方。

        生い立ちからいかにして童話作家へとなっていったのか。
        また時代背景なのか、結核などの病気が一命を左右するものになっているのが特徴。

        正直かなり回り道をして作家になったというのが印象。
        最初から志していればもっと生前に評価されただろうし、名作も残したはずだろうと。

        また政次郎が遺書を直接聞く場面の時代背景も胸に来るものがある。
        本来は聞きたくもないのに、死を受け入れなくてはならない心情は辛いものがある。
        >> 続きを読む

        2019/05/21 by オーウェン

    • 他4人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      教場0: 刑事指導官・風間公親

      長岡 弘樹

      2.8
      いいね!
      • 前作よりはまだ好みかな。

        2020/03/31 by hiro2

    • 他3人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      ホワイトラビット

      伊坂 幸太郎

      3.7
      いいね! ooitee
      • 続編もいいけど、やっぱり新作もいいよね、ってふんふんと頷きたくなる。
        とはいえ、過去作の馴染みのあるキャラクターも出てくるし、ファンにとって再会は喜ばしい。

        仙台の住宅街、家族が人質にとられた1つの立てこもり事件が、
        ・立てこもり犯
        ・人質
        ・警察
        ・事件を俯瞰で眺める神様的存在
        それぞれの視点から多角的に立体的に語られる。
        伊坂幸太郎が何の変哲もない立てこもり事件を描くわけもなく、読み進めていくうちに事件の素顔がだんだんと明らかになっていく。

        どんな感想もネタバレになりそうやなぁ…そういう系のお話。
        見えている姿がその全てじゃないんですねー。
        こんな事件起こりっこない、と決めつけてしまうには余りにも寂しい。
        んー起きたら起きたで大変か笑

        伊坂幸太郎が立てこもり事件小説の決定版、として描いたこの作品。
        ただただ楽しい読書を求めていた今の自分にはピッタリでした。
        面白かったですよん。
        >> 続きを読む

        2019/04/26 by ねごと

      • コメント 2件
    • 他3人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      花咲舞が黙ってない

      池井戸 潤

      3.7
      いいね!
      • 前作に続いての短編集でしたが、相変わらずの面白さ!
        時代背景や他の話との関連性(銀翼のイカロス)がすごく面白かったです。
        これを読んでの銀翼のイカロスもしくはその逆でも、そうなってんだとうならせる内容です。
        池井戸作品にはずれなしっていうか、大当たりしかない。
        本当にすごいことだと思います。
        >> 続きを読む

        2018/07/30 by ryoji

    • 他3人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      崩れる脳を抱きしめて

      知念 実希人

      3.8
      いいね! Tukiwami
      • 研修医としてやってきた碓氷が担当した患者は脳の病気でいつ死んでもおかしくない弓狩環。
        ユカリと呼んでほしいと語る彼女に段々と惹かれていく碓氷。
        だが彼女は突然の死を遂げるが、碓氷はその裏に隠された謎があるのではと疑惑を持つ。

        基本ラブストーリーなのだが、医師と余命が近い患者。
        そこには会話の端々に伏線が仕込まれている。

        帯にある驚愕し感動するだが、ある程度は読める。
        ただし広島出身だったり、大学の部活という部分があの場面で活かされるのは予想外だった。

        知念さんは初読みだったけど、他作品も見たくなる。
        >> 続きを読む

        2019/12/30 by オーウェン

    • 他3人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      ハケンアニメ!

      辻村 深月

      4.5
      いいね!
      • 私が漫画を読まなくなったのは小6の時。それまでは夢中で読んでたのに絵が入ると脳内のイメージが壊されるためか画像があると頭痛がするようになった。娘たちはアニメ大好きでたまに流行のアニメを読ませられた。この小説を読んでアニメの世界の大変さを知る。アニメーションの世界は様々な専門技術を持った人が集まってひとつの作品に仕上げる。そのトップが監督なんだろう。辻村深月さんの小説には子供時代惨めな経験をしてきた人が多く出てくる。特技はあっても劣等感の塊。私もその中に入った経験をしてる。だから尚更心打たれる。面白かった。 >> 続きを読む

        2020/01/18 by miko

    • 他3人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      新しい分かり方

      佐藤 雅彦

      4.3
      いいね!
      • 何度でも読み返したくなる。
        佐藤さんの発想の一端が、垣間見える。
        単に、やられた・・・だけでなく、あとの評論があるのが、さらにいい。
        そうやって考えるんだなあ~と思いつつ、それができないんだよなとも。
        頭も体も使うのがいい。
        >> 続きを読む

        2020/02/22 by けんとまん

    • 他2人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      銀翼のイカロス (文春文庫)

      池井戸 潤

      4.2
      いいね!
      • 半沢シリーズ第4作目。

        半沢シリーズは、いつも読み終わった後に爽快感だったり、
        熱い気持ちだったり、何かしらの余韻を残してくれるのですが
        今回はなぜかそれがあまりなく、少し期待外れ。

        恐らく、お金と名声、権力にまみれる政治家と
        強欲な弁護士にうんざりな事と、
        男らしくてかっこいい中野渡頭取の結末のせいかと。

        金融庁の黒崎も嫌気がさしてきちゃったし・・・

        それでも半沢直樹の破綻寸前の巨大航空会社を全力で立て直そうとする心意気には感動。
        >> 続きを読む

        2018/09/12 by アスラン

    • 他2人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      X-01 エックスゼロワン [弐] (YA! ENTERTAINMENT)

      田中 達之あさの あつこ

      4.0
      いいね!
      • まだ2冊目で2つの平行したストーリーのつながりが見えてこないが、これからの展開がとりあえず楽しみ。 >> 続きを読む

        2018/08/13 by Ponpoko

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー (講談社タイガ)

      東川 篤哉周木 律一 肇澤村 伊智青崎 有吾古野 まほろ

      3.3
      いいね! ooitee
      • 新本格30周年を記念したアンソロジー。
        館にこだわった6人の作家が書き下ろしたミステリー。

        館といえば避けられないのが綾辻作品だが、敢えて寄せてきている者もいれば、逆に別次元のようなところから見せる者もいる。

        「陽奇館(仮)の密室」
        (仮)の部分が実はトリックにもかかわる重要な要素であり、四畳半探偵と大広間というコンビのユーモアあふれるやり取りも見所。

        「銀とクスノキ 青髭館殺人事件」
        実はオチは途中で読めたのだけど、楠と探偵ではなく名探偵の二人の会話が切なさを募らせる。

        「文化会館の殺人」
        4人のカルテットのうち一人が投身自殺を。
        残りの3人の手記から犯人を見出していく。

        「噤ヶ森の硝子屋敷」
        ほぼ館シリーズと同じ構成だが、純粋に密室にこだわったトリックが面白い。

        「煙突館の実験的殺人」
        こちらは見取り図まで使い、犯人当てにこだわったミステリ。
        館の性質上このトリックは必然なのだが、さすがに脱出不可能という部分は見抜けなかった。

        「わたしのミステリーパレス」
        二つの出来事が交互に起こり、それが徐々にシンクロしていく構成。
        そのためにそこまでやるかというこだわりだが、少し突飛な感じは否めない。

        総じてレベルが高い6遍だが、もう一つ黒もあるので、こちらもぜひ読みたい。
        >> 続きを読む

        2018/04/28 by オーウェン

    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      7人の名探偵 新本格30周年記念アンソロジー (講談社ノベルス)

      我孫子 武丸有栖川 有栖歌野 晶午綾辻 行人山口 雅也麻耶 雄嵩法月 綸太郎

      3.5
      いいね! ooitee
      • 新本格30周年を記念したアンソロジー第3弾。
        新本格の基礎を作ったミステリ作家の巨匠7人がずらりと並ぶ。
        もう表紙の絵だけでも誰が誰だか想像がつく。

        綾辻さんの帽子だったり、有栖川さんの長髪やタバコ。
        麻耶さんの蛇に、我孫子さんのゲームコントローラーだったり。

        名探偵をテーマに新作を提供しており、各作家常連の火村英生と法月綸太郎とメルカトル鮎が登場。
        他の4人はほぼオリジナルな作品で、麻耶さんや歌野さんらしい事件。

        順番に読んでいくと最後に当たるのが綾辻さんなのだが、この話だけ完全に内輪のパロディみたいな出来になっている。
        館シリーズの短編は難しいにしても、流石にこの出来は他の方と比べるとガックリ度が大きい。

        でもこの7人が一つの本に揃うだけでも充分すごいことなんだけどね。
        >> 続きを読む

        2018/06/09 by オーウェン

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      テセウスの船(1) (モーニング KC)

      東元 俊哉

      4.0
      いいね!
      • ネット通販全滅…(ほぼ、ね)

        只今、絶賛放送中のTBS系日曜ドラマ「テセウスの船」の原作1巻です。

        ドラマ化にあたり1巻と2巻を購入し、読もうかと思っていたのですが、あまりにもドラマ化が話題になっていたので、先に1話だけ観て今日原作1巻を読み終えました。

        結果からいうと、自分は原作の方が良いなぁと思いました。というのも、意外とといったらアレですが、原作はすっきりコンパクトに話が収められているので、読みやすさとわかりやすさでいえば原作の方が感触は良かったです。

        まあ、ドラマは1時間ありますから、多少引き伸ばしたりオリジナル要素を付けないと尺が余ってしまう可能性があるかなとも思います。
        ただ、緊迫感とか迫力はドラマの方が圧倒的に優れているな、とも思います。

        3巻以降欲しいのですが、冒頭に書いた通り殆どのネット通販で品切れ状態が続いているので、落ち着くまで待つしかないかーと腹を括っています。

        ドラマは全て録画して、原作を全部読み終わってから観ようかな、とも思っています。

        ちなみにタイトルの「テセウスの船」の意味って、パラドックス、矛盾の話なんですね!
        また1つ賢くなれました\(^^)/

        ちなみにドラマ1話は1巻だけではなく2巻?の内容まで組み込まれているかもなんですね…TBSもチカラ入れてますね〜!

        こういうサスペンスとミステリが融合されてる作品はやっぱり面白いし続きが気になるからどんどんページ捲っちゃいますね!

        2巻も読むの、楽しみです✌️✌️

        今回も良い読書が出来ました🙌🙌
        >> 続きを読む

        2020/02/05 by 澄美空

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      血の轍 1 (ビッグコミックス)

      押見 修造

      4.0
      いいね!
      • "究極の毒親"と本の帯に書かれていますが、これはかなり怖い、そしてその怖さは深くて暗い。

        とはいえ、あくまでも本書は1巻目。この母親の怖さの根元はまだ描かれておらず、きっと毎回読み終える度に、心のざわめきは静かに広がるんだろうな。

        なので、軽く"おもしろいから読んで"なんてオススメできません。でも、おもしろいです。
        >> 続きを読む

        2018/01/22 by アーチャー

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      消えない月

      畑野 智美

      4.3
      いいね!
      • 読友さんおススメの本
        確かに衝撃作!!


        下手なホラーより怖いよ
        怖い怖い‼︎((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル



        マッサージ師とその客として知りあった
        さくらと出版社勤務の松原。
        何気ない会話からやがて交際に至るが
        物事を独断と偏見で決めつける松原に疲れ別れを告げたさくら。
        さくらは松原と別れたつもりでいたが
        常に自分の都合のいいようになんでも解釈し
        正当化する松原は‶別れた〟とは認識していなくて…

        被害者・さくらと加害者・松原の視点から話が進む
        2人の心情がよく描かれていて
        被害者さくらの追い詰められていくさまと
        ストーカー松原の狂気がリアル
        話の通じない相手がこれほど恐ろしいとは…
        ストーカ事件ってこうやって起こるんだな、と。

        見染められたら最後
        相手の幸せを思うんじゃなく
        ひたすら自分の執念・妄執のために相手を追い続ける
        全ては自分のため、ただそれだけ
        自分が正しいと思い込んでの行動



        怖い、怖い、やはり一番怖いのは人間
        ストーカーの心理と恐ろしさが分かる本


        最初はさくらの優柔不断さ(優しいからだと思う)が
        松原を増長させたのかな?と最初は思ったけど
        そうじゃないんだよね
        思い込みの激しさ、自分の自己肯定感とコンプレックス
        松原の家庭環境にも原因があるのがよく分かる
        まぁ~松原自体コミュ障なんだろうけど
        自分を守ろうとして出来上がった性格は劣等感の裏返し
        何でも自分の都合のいい様に解釈し正当化するので
        意志の疎通ができない!!
        歪んでる本人は自分を優秀だと思い込んでいて
        プライドだけは高い

        「いちいち口答えするな」

        さくらにしたら何を言っても話が通じず
        怒りだす、もう恐怖しか感じないのに
        それがどこまでも、追いかけてくる
        最初は家族に迷惑を掛けたくない!!と思ってても
        自分だけじゃ対処できない
        周りの人たちの助けを得て家族にも守られ
        やっと落ち着いてきて
        自分の事を考えれるようになり
        そして同僚だったマッサージ師の池田先生と
        これからの人生を…と思っていたのに

        『ストーカーはアスリートなみに努力する。』
        『努力するものに運は味方する。』

        さくらの弟の和樹君一生悔やむんだろなぁ( ノД`)シクシク…


        この理不尽さにやるせなさ
        常軌を逸した執着心
        これがストーカーの恐ろしさ!!!!!!!Σ(ll||д゚ノ)ノ


        何が松原をそこまでさせるのか?
        傍からみたら「愛」という名の妄想
        でも本人は『愛』だと信じてる







        なんとも言えない読後感…無念、ただただ無念。
        息苦しさを感じ
        今も胸のうちがモヤモヤするけど…
        …でも面白い本だった。
        >> 続きを読む

        2020/05/25 by あんコ

      • コメント 2件
    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      アナログ

      ビート たけし

      3.5
      いいね!
      • 失礼を承知でですが、「北野武」監督は映画監督としてスゴイとおもうけどこの原作においては凡庸。
        お話が、ということでなく小説として...?
        でもきっと映画化したら素敵な映画になりそうな気がします。
        いや、ホントに!
        男としての無様なまでの女性への尊敬、畏敬、
        仕事への信念、
        親友たちとの漫才まがいの会話は”漫才師”ビートたけし十八番w
        そう。
        原作は北野武でなくビートたけしなんですよね?
        絶賛の映画になりそうですよ!(朗報)
        >> 続きを読む

        2018/07/09 by motti

    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      ファインダーズ・キーパーズ 上

      スティーヴン・キング

      4.0
      いいね!
      • キングの本は分厚くても、読み始めれば面白いのですぐに読めるけど、作品の感想は下巻で・・・。 >> 続きを読む

        2019/07/27 by アーチャー

    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      ファインダーズ・キーパーズ 下

      スティーヴン・キング

      3.7
      いいね!
      • 元刑事の私立探偵ホッジスが主人公のシリーズ2作目。前作「ミスター・メルセデス」はかなり好評だったようで、アメリカのエドガー賞まで受賞した。

        ホラーの帝王と呼ばれるスティーヴン・キングだが、本作はそういった描写はほぼなく(自作でくつがえるかもね?)、犯罪サスペンスの展開が貫かれています。

        各章の終わり方が絶妙なので、読み始めるとなかなかページを閉じられない面白さに満ちた本書だと思いますが、メガトン級の迫力が感じられなかったので、「ミスター・メルセデス」と比べてもまずまずの満足度でした。

        とはいえ、シリーズ最終作「任務の終わり」を読むのがすごく楽しみで仕方ありません。

        ところで、本書が日本で発売されてから数年が経過していますが、読書ログさんいい加減表紙の写真を”COVER COMING SOON”から切り替えてくれませんか?
        >> 続きを読む

        2019/10/23 by アーチャー

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      13・67

      陳 浩基

      5.0
      いいね!
      • 2017年の海外ミステリーで一番の話題になった作品。

        香港警察で名探偵とも称される手柄の多さのクワン警視。
        部下のローと共に解決に当たった事件を、時系列とは逆に見せていくミステリー。

        最初この若返っていく構成に意味があるとは思えなかったが、ラストのセリフが実は1章に繋がっていく醍醐味。

        そしてこのクワンとローのぶれない正義感を、中国の各時代と社会性に見事に当てはめている。

        クワンが導き出す意外な真犯人など驚きも多く、かなりの長尺だが章仕立てになっているので非常に読み応えのある1冊。
        前評判に偽りなしだった。
        >> 続きを読む

        2018/01/25 by オーウェン

    • 他1人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      ゴーストマン 消滅遊戯

      ロジャー・ホッブズ

      4.0
      いいね!
      • 【なるほどこうなっているんだ的な犯罪手口が満載】
         ゴーストマンとは、犯罪が行われた後、仲間を逃がしたりかくまったり等の後始末を担当する者、自在に自分の印象を変えることができるため、どうしても人目についてしまう事前の犯行の下調べなどを担当することもある者です。
         本作は、そんなゴーストマンを主人公としたシリーズ第2作目の作品です。
         第1作目の『時限紙幣』が面白かったことから、本作も読んでみました。

         本作は、ゴーストマンのところに、彼の師匠とも言うべきアンジェラから6年ぶりに助けを求める連絡が入ったことから始まります。
         ゴーストマンがまだ町のチンピラだった頃、彼を認め、ありとあらゆる犯罪手口やテクニックを教え込み、指紋を焼灼してやるなどしたのがアンジェラだったのです。
         しかし、6年前、一緒にある銀行強盗団に加わった際、ゴーストマンのミスから警察に包囲され、ゴーストマンを逃がすためにその場に残り、それ以来一切連絡が取れなくなってしまったのがアンジェラだったのです。

         ゴーストマンにとってアンジェラは恩人でもあるわけですが、この連絡はもしかしたら罠かもしれません。
         しかし、たとえ罠の可能性があるとしても、大恩あるアンジェラを見捨てるわけにはいかないという気持ちから、彼はその救出に向かったのです。

        さて、アンジェラは一体どんなトラブルに見舞われているのでしょうか?
         アンジェラは、極めて質の高いサファイア原石を海上密輸している者を襲い、超高価なサファイアを強奪する計画を立てました(計画を立案し、仲間を集め、犯行を統括する役目をジャグマーカーと言いますが、今回彼女はこのジャグマーカー役をしていたのです)。
         密輸人を襲う仲間はアンジェラが集めた3人のプロであり、この計画は成功したかに思えました。
         ところが、仲間の中の荒事担当(ボタンマン)であるサボは、密輸船の中で、サファイアとは別の『ある物』を発見してしまったのです。

         サボは、とっさにその『ある物』だけは自分が独り占めすることを決意し、密輸人を殺害すると共に仲間をも殺害し、サファイアと『ある物』を奪って逃げ出しました。
         『ある物』は彼にしか分からない場所に隠し、サファイアだけを持ってアンジェラと合流するつもりだったのです。

         ところが、『ある物』には超高性能の発信機が密かに取り付けられており、『ある物』が奪われたことが、ある立場の人間にバレてしまったのです。
         その『ある物』を奪還する使命を帯びたローレンスは、サボが上陸した場所を割り出し、サボを発見するや銃撃してサファイアを奪い、サボを尋問したのです。

         一方、サボから作戦は成功したという連絡を受けたアンジェラは、サボの帰りを待っていたのですが、いつまで経っても合流場所にやって来ません。
         何かやっかいな事が起きた!
         アンジェラがホテルに戻ってみると、何者かからの小包が届いていました。
         爆発物?

         様々な点から爆発物ではないと判断したアンジェラは、慎重にその小包を開けてみたのです。
         そうしたところ、中からは切り取られたサボの頭部が出てきました。
         そして、その口の中にはサファイアの原石一つと「ブツを返せ。お前のことは見張っている。」などと書かれた使い古された紙幣が入っていたのでした(メッセージを使い古しの紙幣に書くのは、紙幣はそれまでに何人もの人の手を渡ってきているので、そこからはメッセージを書いた者を特定する手がかりを得ることが不可能になるからです)。

         サボが殺され、サファイアが横取りされたことは分かりましたが、それ以上に何を返せと言うのか、アンジェラには全く分かりません(密輸船にサファイア以外の『ある物』が積んであったことなどアンジェラは知りませんし、ましてやそれをサボが奪ったことなど知りようがないのです)。
         自分が関与していることがバレているということは、サボが殺される前にしゃべったということは分かります。
         ただ、相手が返せと言っている物の隠し場所まではサボはしゃべらなかったのでしょう(もし、しゃべっていたなら相手はそれを取り返せば済むだけで、わざわざアンジェラを脅す必要などないからです)。

         残りのサファイアはあきらめて身を隠すしかない!
         彼女もゴーストマンを仕込んだゴーストウーマンではあるので、逃走にかけてはプロなのですが、相手も一流のプロであることはその手口から明らかです。
         既に監視されている今の状態から一人で逃げ切るのは非常に困難です。
         そこで、アンジェラはゴーストマンに助けを求めて来たのでした。

         物語は、そもそも相手は何を返せと言っているのか、それはどこにあるのか、どうやったら無事に逃げ切れるのか、本当にサファイアをあきらめてしまうのかなどを巡ってスピード感あふれる展開をしていきます。
         犯罪を主題にした作品ですので、いたるところで様々な犯罪の巧妙な手口が描かれます。
         尾行を巧妙にまく方法、電子ロックを解除する方法、ホテル備え付けの電子錠付の金庫の暗証番号を知る方法、即席のサイレンサーの作り方、防犯カメラから身を隠す方法等々。
         どこまで本当なのかは別として、これらの手口が非常にリアルに描かれるのですね。

         巻末解説によると、著者は実際に犯罪者と交流し、様々な手口を学んだということです。
         個々の描写のリアルさは、そういう『取材』が活かされているのでしょう。
         時にかなり残虐な描写も出てきますので、私もそういうところは読んでいてちょっと辛かったのですが、ストーリーの面白さは一級品だと感じました。

         このゴーストマン・シリーズは大変面白いのですが、残念なことに、著者は薬物のオーバードーズが原因で亡くなってしまったそうです。
         ですから、長編作としてはこのゴーストマン・シリーズの2作しか残されていないのだそうです。
         大変面白い作品を書いた人だけに、惜しいなぁと思います。


        読了時間メーター
        □□□     普通(1~2日あれば読める)
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        2020/07/16 by ef177

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