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2020年6月発行の書籍

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      天地に燦たり (文春文庫)

      川越 宗一

      4.0
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      •  豊臣秀吉がおこなった朝鮮出兵や、
        その後に薩摩藩によって行われた琉球侵攻、
        これら国家間の戦を日本・朝鮮・琉球
        それぞれの視点から描いた作品です。
         
         そんな書き方をしたら物語がうまくまとまらないのではないか
        と心配してしまいそうですが、
        各派閥に主役級の登場人物を配置することにより
        上手に展開させているあたり著者の筆力は確かなものだと思います。

         3人の主要人物は
        日本(薩摩の重臣)、朝鮮(立志を志す奴隷階級の少年)、
        琉球(商人に身を扮した政府の密偵)。
         
         その中でも、
        日々 戦の中に身を置き、薩摩の士であるから仕方がないと思いつつ
        いつまでこんな獣じみたことを続けているのか、
        人間に他に道はないのか、
        と思い悩む侍大将がもっとも主役的でしょうか。
         
         3人それぞれ出自にもとづくアイデンティティーがしっかりあり、
        各自の立場で懸命に生きているさまに好感が持てます。
        それぞれに使命があり、それぞれに葛藤があります。
          
         人間は争いあわねば生きていけないのか。
        天と地に次ぐ第3極的な極みに人はなれないものか。
        天地のはざまで輝くものにはなれないものか。
        天地に参たり ⇒ 天地に燦たり
        とは、なんとも見事な題名を考えたものだと思います。
         
         天地に燦たるため、
        人が心にもち、守るべきものは何か。
        彼らが迷い、戦い、あがき続けた末に見つけたものを
        是非 見届けて下さい。
        >> 続きを読む

        2020/05/29 by kengo

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