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2019年11月の課題図書


2019年11月の課題図書はヘルマン・ヘッセの「デミアン」です。

ラテン語学校に通う10歳の私、エーミール・シンクレールは、
不良少年ににらまれまいとして言った心にもない嘘によって、不幸な事件を招いてしまう。
私をその苦境から救ってくれた友人のデミアンは、明るく正しい父母の世界とは別の、
私自身が漠然と憧れていた第二の暗い世界をより印象づけた。
主人公シンクレールが、明暗二つの世界を揺れ動きながら、真の自己を求めていく過程を描く青春小説!

人生の大切な一冊に。

Book Information

デミアン

4.1 4.1 (レビュー7件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 420 円
いいね! Outsider Tukiwami

    レビュー

    すべてのレビューとコメントを開く
    • 評価: 4.0

      「鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。」
      p.136

      「彼は愛して、それによって自分自身を見いだした。これに反し、大多数の人は愛して、それによって自分を失うのである。」
      p.223

      全ての事の発端となる、幼少期の罪。
      シンクレールはそれ以降、世界との関わり方を変えざるを得なかったが、遅かれ早かれ、彼はそうなっていただろう。
      幼少期の人間にとっては自分の周辺が世界の全てであり、それ故シンクレールは小さな罪、小さな悪から逃れることができなかった。
      この物語は、デミアンとの出会いを契機に、シンクレールが長い時間をかけて生まれ、自分自身を見いだす物語である。
      そういう意味で、多くの人が本書を「思春期に出会いたい本」に挙げるのも頷ける。
      >> 続きを読む

      2015/03/31 by

      デミアン」のレビュー

    • 空耳よさん

      やはり成長の過程で出会った本は、自身の成長にも何らかの影響を及ぼすのでしょうね。
      シンクレールにとってデミアンとの出会いが一つの契機になったように、僕にとっては『デミアン』(本書)との出会いがまさしくそれに当たるような気がします。
      >> 続きを読む

      2015/04/01 by shuhei_t_

    • ゆうぁさん

      確かに、ドイツ文学は何となく硬いイメージを抱きがちですかね。
      僕もそんなに語れるほどたくさん読んできたわけでもないのですが、もっと若いうちから、もっとたくさん読んでおけばよかったと、やはり思いますね。 >> 続きを読む

      2015/04/01 by shuhei_t_

    • 評価: 5.0

      ヘッセの『デミアン』は、名前だけは随分昔から聞いたことがあった。
      しかし、なかなか読むことなく、やっと今読むことができた。

      ちょっとデミアンとはタイプは違うのだけれど、私が大学の頃、先輩にデミアンみたいな人がいた。
      ソクラテスを研究している院生で、飄々としていて面白い人で、まさにシンクレールに対するデミアンのように、その頃の私に大きな影響を与えた人だった。
      たしか、その先輩の家か、あるいは別の友人の家にその先輩たちと集まっていた時だったと思う。
      その先輩だったか、あるいは別の友人だったかが、ヘッセの『デミアン』について話していたのを聞いて、いつか読もうと思った記憶がある。

      しかし、そう思いつつも、歳月は流れ、半年ぐらい前、別の友人とスカイプで話していて、彼はヘッセの作品で『デミアン』を、私は『シッダールタ』を以前読んでとても感銘を受けたことを述べ、お互いその相手の挙げる作品は読んだことがなかったので、お互いに読もうと約束することがあった。

      というのに、はや半年が過ぎ、つい先日、さらに別の方からもヘッセの『デミアン』について強く影響を受けたということを聞いて、これは読もうと思い、一念発起してやっと読んだ。

      読んでの感想は、想像していたよりもずっとすごい作品だった。

      作品の前半の方は、主人公の、ちょっと情けない、やや繊細過ぎて弱すぎる思い出が描かれ、正直、ちょっと考え過ぎじゃなかろうか、同じ少年時代を描いた作品でもトムソーヤの方がユーモラスで面白いなぁ、などと思いつつ読んだ。

      しかし、半ばぐらいからぐっと面白くなり、非常に、なんと言えばいいのだろう。言葉にすると陳腐になってしまうが、自己の内面に忠実に生きることや、運命とは何かということについて、稀に見る筆致でぐいぐいと魂の道に案内されるような面白さがあった。

      そして、ラストの方に至るまでは思ってもみなかったのだけれど、主人公のシンクレールもデミアンも、第一次大戦が起こって徴兵されることになる。

      あまり多くは戦場については描かれず、作品のほとんどは、それ以前の日々における、主人公たちの内面や自分自身を確立しようとする精神的な探究の物語なのだけれど、逆に言うと、これほど真摯に、それぞれの素晴らしい思いや理想を抱き、あたためていた若者たちが、あの一次大戦の毒ガスと機関銃と泥濘の残酷極まる戦場で次々に命を落としたかと思うと、あらためて胸の詰まる思いがした。

      そして、この作品ではあまりはっきり書かれないのだけれど、どうも、デミアンとエヴァ夫人は、私にはユダヤ人、ないし改宗ユダヤ人のように思えてならない。
      ヘッセもはっきりそうだとは書かないが、しばしばそう推測させるように書いている。
      だとすれば、これほどの悲惨な一次大戦が終わった後も、彼が夢見た何か新しい時代ではなく、やって来たのはナチスだったことを考えると、なんとも暗澹となるような思いがした。
      仮にデミアンやエヴァ夫人たちが一次大戦を生き残れたとして、しばらく後にやってくるナチの時代にはどうなったことだろう。
      そして、シンクレールはどう生きたのだろう、と。

      だが、作品の最後ではっきり描かれているように、自分自身の内面をしっかり確立し、そこにどれだけ離れていようと、デミアンの声を、そして本当の自分自身の声を聞き、心の中で対話できるようになったシンクレールは、おそらくはナチスに騙されるようなことはなく、その後に来る狂気の時代にも断固として自分の道を守り貫き、世の中と闘うことができたのではないかと思う。

      単なる感傷的な純文学だろう、ぐらいに思って読み始めたら、とんでもなくて、人生の書、魂の書だった。
      『シッダールタ』とともに、また時折、読み返したいと思う。
      >> 続きを読む

      2013/09/20 by

      デミアン」のレビュー

    • >デミアン

      あぁ。アルフィーのね・・・






      答:メリーアンw
      >> 続きを読む

      2013/09/20 by makoto

    • <makotoさん

      夜露にぬれる~、森を抜け♪

      2013/09/21 by atsushi

    • 評価: 3.0

      かなり(特に中盤から)読みづらかった。宗教的な?思考というのか、脳的?意識世界というか、考え方が暗くて(悩んでるんだから当然か)小難しくごちゃごちゃ考えすぎというか、読んでて途中で「何言ってんの??ビョーキ??」て状態になることも・・・。
      私が(記憶に薄いけど、多分)ノー天気な思春期を過ごしたから?
      すでに、頭がシンプルなおばちゃんになってしまったから?

      最後に、翻訳者の解説を読んで、ちょっと頭が整理されましたが、^^;

      要は、シンクレールという少年が、デミアンという年長の友達の手引きによって自我を求めていく過程がこの小説の内容。

      神と悪魔、善と悪、という考え方の西洋では、悩んでしまうだろうね。この世や人間はそんな風には分けられない(と思う)し、不自然(と思う)。

      だいたい、自我なんてものに悩むこと自体がおかしいことで。全ては変わり続けているのだから、変わらない自我なんてものはあり得ないわけで。変わりつつある自分が生きてるというだけの話で。在りもしない自我というものを、見つけようなんて無理な話で・・・。

      >「すべての人間の生活は、自己自身への道である」なぜなら「どんな人もかつて完全に彼自身ではなかった」からである。「しかし、めいめい自分自身になろうとつとめている。ある人はもうろうと、ある人はより明るく。めいめい力に応じて」しかも「真に自己自身になることは、最も容易なことのようで最も困難なことである。そして自己に忠実でないことがさまざまな不幸な源になっている。(解説。「」は本文からの引用)

      真に自己自身になること・・・って、じゃあ今いる自分は自分じゃないの?なら誰?
      真の自己自身とは、理想の究極の完全な自分ってことだろうけど、今が現時点での最高の自分でありそれ以外の自分はいないでしょう。もっとよくなりたいなら、今これから明るく努力していけばいいだけの話で、しかも、完全無欠の人間なんて生きてるかぎり、永遠にありえませんから。目標は高くしてもいいけど、結果ばかり気にして人生を無駄に暗くすることはないよ。もったいない。

      人それぞれの目標をもって、向上心をもって、人生を明るく生きていくこと。不幸になることをしないこと。それで十分だと思います。

      (ま、悩むのも人生だけどね 元気だそう!)

      >結局自分の指導者デミアンは自分の似姿にほかならぬことを、自己を導くものはすなわち自己であることを感じる。

      そうそう、自分の人生は自分が創るしかないのよ。自分次第。ファイッ!
      >> 続きを読む

      2015/03/31 by

      デミアン」のレビュー

    • >頭がシンプルなおばちゃんになってしまったから
      私などその通りです。
      単純に楽しく、余り抵抗のない生き方をしたい。
      読書もそうです。面白いものから。
      >自分の人生は自分が創るしかないのよ。自分次第
      他人の目が気になるのは若いときで、何とか人並みに生きる(見える)智恵がついてきました。
      月うさぎさんの題名を見てそういうのもあったなと笑
      >> 続きを読む

      2015/03/31 by 空耳よ

    • >デミアン

      めりーあん
      それはあるふぃ
      ちがうだろ
      >> 続きを読む

      2015/03/31 by たくぼく

    • 評価: 5.0

      ヘルマン・ヘッセ『デミアン』
       エーミール・シンクレールという感受性の鋭い少年の幼年期から青年期にかけての心理的な経歴を記した本です。ヘルマン・ヘッセの描く幼年時代はいつも甘くせつなく純粋で傷つきやすい夢のような時間です。「少年の日の思い出」という小品がありますが、珠玉の少年ものです。『車輪の下』ももちろんそうです。しかし『デミアン』はひと味違う作品です。訳者が解説で書いているとおり、『デミアン』は自我との苦しい格闘が描かれており、ヘッセの後期作品の幕開けに当たる作品なのです。今回『デミアン』を読み直してみて、少年時代の甘くせつなく描写される世界が自我の目覚めとともにむしろ克服されるべきものとして描かれていることがはっきり読み取れました。そしてその内容が今読んでいる『ユング自伝』にあまりにも似ていることに驚きます。ヘッセとユングの境遇が似ているからでしょうか。牧師の子として生まれ、多少裕福なしかしそうでない子どもたちともつきあいのあるような幼年時代を過ごしています。父の権威を恐れながら自分だけの秘密を持ち、どこかで父の権威そして神の権威を軽蔑しようとしているところや、母親の愛の世界に浸かっていたい気持ちと自分の中に創り出した異教的な神々や清純でないものに惹きつけられてしまう罪深さに苦しむ様子など、本当によく似ています。
       シンクレールの苦しみは幼年時代から始まっていますが、むしろ本当の苦しみは思春期に入ってからです。性の目覚めによる苦しみ、反抗的・逃避的などんちゃん騒ぎなどをくぐり抜けます。その後何度も出てくる「絵」を描くこととその絵に対する没入を通してシンクレールは自己を深く省察することになります。シンクレールに決定的な影響を与えるデミアンはそう長くシンクレールといるわけではないのですが、節目節目に現れてシンクレールを導きます。
       シンクレールが最終的に到達した「自分自身になる」という自覚は人格の完成した姿だと思いました。実はイエス・キリストはそれを言っているのですが、キリスト教はそのことを忘れてしまっているのです。ピストーリウスはシンクレールに大きな影響を与えた青年ですが、ピストーリウスは徹底することができなかったのです。既存の価値観に寄りかかり、オルガン奏者のなるという地位を得ることに逃げてしまって自分をそこまで追い込めなかった。ピストーリウスはそのことをよく分かっており、シンクレールにそれを指摘された時、反論できなかったのです。大抵の人はデミアンやシンクレールのようには生きられない。そんな風に生きればイエスのように人々から殺されるからです。佐藤優がキリスト者は孤立せざるを得ないというようなことを書いていたと思いますが、本当にキリストに倣うとそうなります。本書がはじめはヘッセの名でなく、偽名で出版されたのも頷けます。
       本書は第一次世界大戦でシンクレールが重傷を負って倒れているところへデミアンが語りかけるところで終わっていますが、シンクレールはここで死んでしまったという説とそうではないという説があるそうです。私はそれよりも、このデミアンが(そしてその母、エヴァ夫人も)実在の人物なのかどうかということの方が気になりました。この話はシンクレールの心理的な経歴を描いているのですが、デミアンもエヴェ夫人もシンクレールのある側面を表しているということなのかもしれません。絵の描写にもそのことは描かれているように思いますし、最後の場面「自分の心の中に深くさがって行くとき、私はただ黒い鏡の上にかがみさえすればよい。そうすれば、自分自身の姿が-いまはまったく彼に、私の友であり導き手である彼に似ている自分自身の姿が、見えるのである。」という描写からも伺えると思う。
       第一次世界大戦参戦で終わるあたりはトーマス・マンの『魔の山』を思い出します。当時の人々にとってこの戦争は世界のあり方を変えてしまったものとしてその時代に生きた人にとっては触れざるを得ないことなのでしょう。私たちが太平洋戦争について語らざるを得ないのと同様に。
      >> 続きを読む

      2014/07/14 by

      デミアン」のレビュー

    • 竹宮恵子。「風と木の詩」ですね。私は「地球へ…」にかなりはまりました。ヘッセは思春期に読み、また大人になって読める数少ない作家です。特に思春期に読むヘッセ体験は何ものにも替えがたいものがあります。 >> 続きを読む

      2014/07/14 by nekotaka

    • うつむき加減の少年に、つい声をかけてあげたくなっちゃいます☆

      2014/08/12 by aimi☆

    • 評価: 3.0

      『デミアン』(ヘッセ/高橋健二訳) <新潮文庫> 読了です。

      確か最初は高校生のとき、家にあった世界文学全集のようなもので読んだのだと思います。
      とても感激し、その後大学に入っても(今度はこの文庫で)読み、変わらない感激を覚えました。

      それからずいぶん経ち、「もう一度読んでみよう」と古い文庫を発掘して読んでみました。

      やはりそのころとは読書への態度が変わっているためか、今度は残念ながら感激することはありませんでした。
      もっと日常生活の中での出来事だったような記憶だったのですが……。

      解説にもあるように、ヘッセ自身が非常に困難な時期に書かれたもので、精神分析家との交流もあり、このような作品ができたようです。
      小説というよりは、ヘッセが自己を追求した記録として、資料的観点から読むと面白いかもしれません。

      特に、ユング心理学との親和性がいいように思います。
      この辺りが好きな方にはおすすめです。

      今回は面白く読めなかったとはいえ、ここに書かれているこんな手法は試してみたいです。

      ◆ 絵を書いてみる。
      ◆ 目的を定めず、街をうろついてみる。
      ◆ 夢を気にしてみる。

      また、こんな教訓もあるように思いました。

      ◆ 今いる場所がゴールと思うな。
      ◆ 今いる場所が袋小路だと思うな。
      ◆ 眼の前にいる人がいつまでも先生だと思うな。

      あまり面白くなくても、こういう得るものがあるのがヘッセのすごいところです。
      >> 続きを読む

      2017/10/18 by

      デミアン」のレビュー

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    でみあん

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