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2014年08月の課題図書

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2014年08月の課題図書


言わずと知れたスティーブン・キング原作の青春小説。
この作品については、映画を見たという方も多いのではないでしょうか?

スティーブン・キングと言えばホラー小説の巨匠ですが、
この作品はご存じの通りホラーではありません。

でも、死体探しというテーマや
主人公の少年達が背負っている押し潰されてしまいそうな重荷や心の闇、
思わず目を背けたくなるようなリアリティ溢れる描写はまさに、さすがスティーブン・キング!の一言です。

映画では描き切れない細やかな表現から、
4人の世界にどんどん引き込まれます。まさに一緒に冒険をしている感覚!

大人になることで知らず知らず失ってしまった事、
過ぎ去った過去、幼い日々へのたまらなく切ない郷愁。

忘れかけていた自分の内側にある何かを掘り起こしてくれるような、そんな作品です。
年を追って読み返す度、全く違う作品に感じます。

原作では、映画では描かれていない冒険から戻った後の後日談や
その後の少年たちについても語られています。

映画しか見たことない方は是非、
この機会にスティーブン・キング原作の『スタンド・バイ・ミ-』を
読んでみてはいかがでしょうか。

また違った『スタンド・バイ・ミ-』に出会えるはず!

Book Information

スタンド・バイ・ミ-

恐怖の四季秋冬編
3.0 3.0 (レビュー6件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 780 円
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    レビュー

    すべてのレビューとコメントを開く
    • 評価: 4.0

      線路をたどってどこか見知らぬ土地まで行ってみたいと思ったことはないだろうか?
      私(ゴーディ・ラチャンス)、クリス、バーン、テディの4人の12歳の悪ガキたち。
      1960年9月の記録的な猛暑の年の夏休みの終わり。
      メイン州キャッスル・ロックで、その冒険は始まった。
      郊外の森の中、事故で死んだ少年の死体探しの旅に出るのだ。


      子どもには、みな、それぞれが抱える『子どもの事情』がある。
      どんな小さなことであっても、どんな理不尽なことであっても。
      それは、子どもの手に負えないという点で、圧倒的な壁であり痛みである。
      その痛みが自分だけの物であり他と分かち合うことはできないこと、
      よその家庭のことは他人には何もできないことが、
      互いにわかっているから、何も言わないし、見て見ぬふりをする。
      それが、彼らの礼儀であったし、友達として対等であるための基本的な条件だった。

      結局は孤独は癒されることなく、だから、何かをせずにいられない。
      心からの連帯の最善の手段は共犯者になることだ。

      現実を見据える明晰さを備えた少年クリスは、
      この旅のさなかに、「私」に対し、敢えて禁を侵した。
      おまえは先へ行け。と…。
      もしかすると、「私」の作家になりたいという夢を、
      クリスも夢見たのかもしれない。

      そう。きっと、死体探しの旅は少年期の終りのイニシエーションだったのだ。

      成長した語り手の「私」は、作家になった。
      この作品はだから、心象的に自伝的な作品とも考えられている。
      作中に「私(実際のキング)の作品」の引用がされ、作家である「私」の現在と過去の2重構造の形態をなしている。

      彼の心の中の「少年の日の夏」へと、現実と虚構の境のあいまいな世界へ入り込む感覚だ。

      ある意味淡々としたストーリーなのに、キングの筆の素晴らしさによって、見事に引き込まれる作品だと思う。
      少年の心のリアリティが伝わってくるし、情景描写も過不足無い。
      彼らは読者にとって決して架空の人物ではなくなるだろう。

      しまいこまれた過去は、消えることなく、しかし、幻は同じ輝きでよみがえることもない。
      我々はそれを知りつつ生きているし、生きていかねばならない。

      そうして私は理不尽な運命とクリスを思って少しだけ泣いた。


      「なににもまして重要だということは、口に出して言うのがきわめてむずかしい。
      なぜならば、ことばがたいせつなものを縮小してしまうからだ。
      おのれの人生の中のよりよきものを、他人にたいせつにしてもらうのは、むずかしい」

      作家の口から語られる上の言葉はいかにも重く真実だ。


      中編4作を合わせた Different Seasons(それぞれの季節)のVol.1 秋冬編
      冬編は『マンハッタンの奇譚クラブ』

      東35ストリート249Bの褐色砂岩の建物に、そのクラブはあった。
      執事然としたスティーブンスが取り仕切る密やかなクラブで
      物語が聞きたければ木曜日に来ればいい。
      毎年暮れのクリスマスの木曜日には、特別な物語が語られる。
      医師の語った、ある女性の出産の物語は…
      クラブそのものも、謎と恐怖を隠していて、その疑惑は今にも口に出されようとして…

      ホラーテイストでかつ人を深く感動させることが出来るなんて、
      考えたことがありますか?

      心は凍りつき足は地に縛り付けられたように本から逃れられないような
      キングにはそんな力があります。

      嘘だと思うなら読んでみたら?


      【蛇足】
      映画では「Stand By Me」をテーマ曲にタイトルも同じに合わせてあるが
      原作のタイトルは The Body(死体)である。
      映画はその作風において、独立したすぐれた完成品だろうけれど、
      原作の風景はヒット曲「Stand By Me」の持つのどかな甘えや愛はない。
      もっともっと乾いた心を感じる。
      発売されたのも、1961年11月だということで実はフェイントだ。
      この物語の中でいくつかの音楽が語られているが、当然のことながら別のヒット曲だった。

      ひょっとするとこの曲を選んだのは、BEN E.KINGとStephen Edwin Kingの
      KINGつながりというジョークだったのだろうか?
      まさか、それはないよな。と思うけど。
      >> 続きを読む

      2012/12/28 by

      スタンド・バイ・ミ-」のレビュー

    • 危険な男makotoさんへ いまさらのコメント返し。
      「スタンド・バイ・ミー」が2014年8月の課題図書になりましたよ! >> 続きを読む

      2014/07/31 by 月うさぎ

    • 「読書ログ」と「映画ログ」で同時に8月のお題になっています。
      まさに夏休みシーズン。タイムリーで気が利いていますね! >> 続きを読む

      2014/08/02 by 月うさぎ

    • 評価: 3.0

      8月の課題図書だけど読むのが異常に時間かかった。。
      評判の良い小説だけど、私には合わなかったみたい。

      だけど所々で心に響く言葉があった。

      「なににもまして重要なことは、
      なににもまして口に出して言いがたいものだ。」

      「上流のトレッスルはなくなったが、川はまだ流れている。
      そしてわたしもまた、そうだ。」

      ラストも良かった。
      あれだけ冒険して必死に生きた日々の過ぎ去った姿みたいなものが、すごくドライでリアル。
      時というものは一度過ぎたら決して元に戻らないのだ。

      あと思ったことは、原作の小説と映画がある場合は基本原作から読むべきだということ。映像を見てしまっているから、自分の想像力が広がらない。今度から原作を読みたい場合は必ず原作からにしよう。
      >> 続きを読む

      2014/09/15 by

      スタンド・バイ・ミ-」のレビュー

    • 映画の評判はいいですが、本としての評価はイマイチですね。
      映画は手放しでよかったと思いましたが…
      >> 続きを読む

      2014/09/15 by 課長代理

    • 月うさぎさん
      そうですよね、本から読んだ方が絶対良かったです><
      ファンタジーじゃなくても、読書に想像力は大切なんだ!って実感しました〜

      課長代理さん
      一般的には評価の高い小説なので、私は少数派だと思いますが
      でも小説→映画の方がよかった…とは思いました笑。
      >> 続きを読む

      2014/09/17 by chao

    • 評価: 4.0

      もともと、スティーヴン・キングとは自分は相性が合わない作家さんだと思っています。

      (ちなみに、自分が、唯一、本を引き破ったことがあるのは『キャリー』でした)

      当時、高校生でしたが、あからさまな作為が見え見えで。
      ラストのカタストロフの為に
      不幸な少女が初めて得た幸福の絶頂から一気に転落・・・。

      ふざけるなよ。と当時の自分は
      そのままそのページから引き破りました。

      “『マッチ売りの少女』の
      結末が気に入らなかった。
      なんでかわいそうな女の子が、
      かわいそうなコトに
      なっちまうんだよ!!” 

      『うしおととら』第1巻より。
      本当に、その気持ちでした。

      後に、キングの自伝らしき本を読んで、英語教師をしていた時代に、キャリーみたいな女の子が居て(あそこまで酷くはないが)そのいじめをモデルにしたみたいなことが書いてあって「優れた小説家かもしれないけれども
      好きにはなれない」と心底思ったものでした。

      さて、前置きが長くなりましたが
      この作品、映画もさることながら
      小説もラストが(くやしいですけども)見事と思いました。

      改めて読むと、少年という時間も有限であることを4人は無意識の内に気が付いているようにも思えます。

      友情というものは強いものでもありますが
      儚いものでもあります。
      どんなにその人間関係を維持し続けたいと思っていても

      川がどんどんと分かれて行くように。

      人はそれぞれの人生を生きていく為に
      望む望まざるにかかわらず、変わっていかなければならないのかもしれません。

      そう考えると、この作品は少年時代のノスタルジーに浸ることもできれば、少年時代の終わりを描いている作品でも
      あります。

      ・・・Oh stand now

      (有名な歌詞の中での“now”は“今”であっても、
      現在ではなく、作品で言うところの“一緒に冒険が出来た”川の遠い上流であるようにも感じます)

      この歌は素晴らしいです。作品の主旨にも合い
      程良い甘みも作品にもたらせます。

      ただ、読み返してみて、原作の甘みの無さの方が
      最近では良く理解できる気がします。
      >> 続きを読む

      2014/08/25 by

      スタンド・バイ・ミ-」のレビュー

    • >(ちなみに、自分が、唯一、本を引き破ったことがあるのは『キャリー』でした)

      穏やかじゃないですね・・・’(笑)
      逆に読んでみたくなる・・・
      >> 続きを読む

      2014/08/26 by ただひこ

    • makotoさん お久しぶりです。
      >恐怖の四季秋冬編
      >なんというサブタイトル・・

      本当にそうですね~。日本では特にホラー作家としてのイメージが強いからそういうサブタイトルがつけられたみたいですね。(わりと恐怖からは遠い作品だと思うのですが・・・)

      マカロニさん こんばんは!!
      >諸行無常ですね…。
      >そう考えるとなんだか切なくなります(>_<)

      ・・・あああ、何か、すみませんでした!!

      ただ、逆を言えば
      その分、新しい友人との出会いであったり
      古い友人との再会などもあると思いますので
      人生の面白い部分でもあると思いますよ!!

      月うさぎさん こんばんは!!

      >それは、やはり……歳ですね……。

      あ・・・やっぱり、そうですかね~。
      うすうすはそう思っていましたけど
      ありがとうございます。

      >この話は夏の思い出ではなく夏の終わり
      >(=少年期の終わり)なんですよね。
      流石です。思わず、この文章でニヤっとしてしまいました。
      ああ!!クラークも読みたくなってきました。

      お書きになられている通り、
      “イニシエーションだったのだ。”
      その通りだと思います。

      >実際、四季シリーズでは「秋」の作品です。
      ですね~。

      >アメリカの格差社会というものを知らしめてくれる小説でした。
      そうですね。

      ゴーディだけが生き残るというのも
      ある意味、アメリカという国の生き難さを感じることができますし、想い出の少年時代が綺麗なものだけではないと感じさせてもくれます。

      余談になりますが
      『ゴールデンボーイ』を読み返して
      アメリカの銃社会の側面であったり
      突発的に起こる少年犯罪の奥深さを考えられました。
      >> 続きを読む

      2014/08/26 by きみやす

    • 評価: 2.0

      翻訳が悪いのかなぁと思いました。

      一部分とても気になったところは「ジュニア・ハイだ」と翻訳されてましたが、日本人はジュニアハイといわれてもピンと来ないのではないかと思います。

      「中学だ」と訳すべきだと思います。
      こういう細々したところがきちんと翻訳されておらず、ただ英語がカタカナになっていただけなので凄くわかりにくかったです。

      ストーリー的には、凄くリアルで臨場感のある感じでとてもよかったのに・・・

      スタンドバイミーの後に入っている、マンハッタンの奇譚クラブはとてもよかったです。
      とても恐ろしいのですが、凄くリアルで少しゾーっとしてしまいました。
      シングルで子どもを産むということがどれだけ絶望的なのか深く思い知らされます。
      今の若い学生の子たちにもぜひ読んでほしいと思います。
      >> 続きを読む

      2014/08/18 by

      スタンド・バイ・ミ-」のレビュー

    • 中学校はmiddle schoolsです。アメリカでジュニア・ハイというと中学とはちょっと別の意味があるようですよ。学年制も州ごとに違いますし。
      日本の中学をjunior high schoolと英訳することが本当は誤りなんだそうです。(イギリス英語にはない言葉らしいです)
      ここは訳者はあえて原語を採用したのだと思います。
      snoopoさんのように、疑問を持ってもらいたくて、ではないかしら。

      私個人的には変な意訳をされるのは好きではなくて、
      (ゲスト・ハウスと旅館と訳している翻訳者がいたりします)
      英語のカタカナをルビにしてくれると一番ありがたいかなあ。
      >> 続きを読む

      2014/08/18 by 月うさぎ

    • たしかに変にカタカナばっかだとわかりづらいですね(*_*)
      スタンドバイミー読んだことないので気になります! >> 続きを読む

      2014/08/18 by マカロニ

    • 評価: 2.0

      8月の課題図書になっていたので読んでみました。

      一番の印象は、やはり洋書の翻訳は難しいのかなということでした。特に本作はスラングが多いのですが、それが直訳されていることが多かったように思われます。

      映画はみたことはないのですが、曲の感じからもっと爽やかな、未来への希望のある話だと勝手に想像していましたが、4人それぞれが問題を抱えており、また終わりもハッピーとは言い難いものでした。名作とのイメージがとても強いのもあって少し残念な気持ちになったというのが正直な感想です。

      しかし、わるいところばかりではありません。本作は、ゴードンという少年が当時のことを思い出しながら書いているという設定で、それについては好印象でした。ゴードンが、著者とかぶるとこの多い半自叙伝ということも最後に知って面白いなとおもいました。

      あまり、いいレビューができないのがとても残念です。一言で言えば私に合わなかったというだけなのだと思います。
      >> 続きを読む

      2014/08/17 by

      スタンド・バイ・ミ-」のレビュー

    • 洋書は翻訳によりますよね!
      時間かかりそうですが、英語版と比べて読んでみたいです。

      2014/08/17 by coji

    • スラングが直訳のせいで凄んでる場面が、ふざけてるように見えてしまいました。
      原本を読むとかなり印象も変わるかもしれません。 >> 続きを読む

      2014/08/17 by さりー

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    スタンドバイミ- 
    すたんどばいみ-

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