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2016年03月の課題図書

今までの課題図書

2016年03月の課題図書


【ストーリー】
主人公時田秀美17歳。サッカー好きの高校生。勉強はできない。家庭も貧乏。
ただ女性にはよくもてる。ショット・バーで働く年上の桃子さんと熱愛中。
父親はいなくて母親と祖父の3人暮らし。秀美に理解があるけれど、学校はどこか居心地が悪い。
この窮屈さはいったい何なんだ! 凛々しくてクールな秀美くんが時には悩みつつ活躍する高校生小説。

【著者情報】
山田詠美(愛称ポンちゃん)
1959(昭和34)年、東京生れ。明治大学文学部中退。
1985年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。同作品は芥川賞候補にもなり、衝撃的なデビューを飾る。
1987年には『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞受賞。
さらに、1989(平成元)年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、1991年『トラッシュ』で女流文学賞、
1996年『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、
2005年『風味絶佳』で谷崎潤一郎賞を受賞する。
本作品含め多くのヒット作品をもつ現代を代表する人気作家。


定番の高校生小説として賛否両論ある本作品、是非この機会にいかがでしょうか。

Book Information

ぼくは勉強ができない

4.0 4.0 (レビュー8件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 420 円
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    レビュー

    すべてのレビューとコメントを開く
    • 評価: 4.0

      非常に久々に再読。
      主人公の時田秀美君17歳。かなり歳上の女性、桃子さんと大人の恋愛中。
      父無し子で母と祖父との3人暮らし。勉強はできない。しかも貧乏。
      お母さんはあばずれ、もとい、恋多き女性で、じいさんはエロジジイ、もとい、ちょいワルじいさん。
      変わり者?の家族の中でもまっすぐにいい男に発育途中の健康な男の子。


      今回の再読で二つの印象を持ちました。

      山田詠美さん、感性が若い!
      彼女は若い時から文章を書き溜めていたと思われます。絶対にそうだと思う。
      10代だけでなく20代の感性も失っていないのですから。

      時田秀美的少年キャラは、ある時期の少女漫画で割とよく見かけたタイプです。
      竹宮惠子さんの「姫くずし」の姫川基とか、ね。

      例えばつまり、年増になった少女が若い愛人を妄想する時には、秀美君みたいな男の子がいいな~と。
      きっと誰もが思うだろうな。…というような記憶だったりする。
      ああ、そうか。だからこれはYAではなくて大人向けなのね。

      歳を重ねるうちに、こんな息子ならいいな~。にいつの間にか変わってしまうのがちょっと哀しいわ。
      お母さんの仁子さん。間違いなく山田詠美氏の投影です。


      もう一つは、若い子にわかる言葉で人生哲学してるってことです。

      もう、名言、金言がざくざく出てくるのです。
      山田氏、この作品はかなり意図的にメッセージ性をこめて書いています、侮るなかれ。

      「ぼくは、自分の心にこう言う。 すべてに、丸をつけよ。とりあえずは、そこから始めるのだ。」

      「頭痛は高尚な悩みを凌駕する」

      「煙をつかむのに手間をかけて何が悪い。
      秀美、そういうことをダンディズムと呼ぶんだぞ」

      「貧乏という試練は甘んじて受けるが、貧乏くさいのはお断りなのだ」

      「それ(悪意)は、自覚して、失くすことも出来る。
      けどね、そんなつもりでなくやってしまうのは、鈍感だということだよ」

      などなど。特にこのじいさんってば、カッコイイです。

      こんなじいさんや自由思想な母親(実はインテリ)に、彼は人生を学んでいます。
      学校の勉強だけが勉強ではないよ。
      イイ顔した男になろうよ。
      自分以外の誰でもない自分になろうよ。

      そういうことです。

      「勉強ができなくたっていいじゃないか」
      そうは決して言っていないのが、よく読んでいただければわかります。

      だって秀美君は大学に行くことに決めるんです。

      君が悩んでいることはみんなとっくに文豪が書いているわよ。
      桃子さんにそう言われて。

      間違いなく、山田詠美は勉強ができない…フリをするのが大得意みたい。ですね。


      【おまけ】
      原田宗典(原田マハさんのお兄さん)が解説書いているって言うので、確認してみたのです。
      あ。ホントだ。でも、この頃原田宗典って全く完全に知らなかったし。解説も記憶にないし。

      彼の言葉から、すっかり大人の男から見ても、男の子がよく書けていて、
      しかもヒーローみたいにかっこいい。のだそうだ。

      高校生、大学生の男子諸君よ。時田秀美をちょっと見習ってみようよ。
      >> 続きを読む

      2013/07/17 by

      ぼくは勉強ができない」のレビュー

    • 課題図書読みましたよ―!!

      とにかく名言が多かったですね!
      章タイトルが秀逸。
      キャラクターも個性的で、彼らの言葉一つ一つが心に残りました(*^^*)
      >> 続きを読む

      2016/03/22 by あすか

    • あすかさん
      課題図書になりましたね。あすかさんのレビュー、読ませていただきました。
      名言はまだまだたくさんありますね。そして、読む人によってポイントが少しずつ違いますし、読むタイミングや年齢によっても変わってきます。
      自己啓発本でも何でもないのに侮れない小説です。
      >> 続きを読む

      2016/03/23 by 月うさぎ

    • 評価: 4.0

      3月の課題図書。

      「ぼくは思うのだ。どんなに成績が良くて、りっぱなことを言えるような人物でも、その人が変な顔で女にもてなかったらずい分と虚しいような気がする」
      17歳の時田秀美は言います。
      この言葉だけ取ると、あまりにも発言が幼いですね。
      上記の台詞は高校生だからこそ許されると思います。

      ―と言いつつ、私は時田秀美のことをとやかく言える人間ではないんだ。
      彼ほど容姿に優れているわけではないけれど、そこそこの容姿と愛嬌を振りまいて雰囲気カワイイを作り出していました。
      今もどう振る舞えば好きになってくれるか。そればかり考えながら仕事をしています。
      周りには頭がいい人たちが多すぎて、到底適わないことばかりだから。

      「作った自分」を上手くコントロールできないことは多々あり、落ち込んでいるときは何もかもが空回り。
      素の自分が出てしまい、上手く笑えない、気の利いたことが言えない。

      そんな自分のあざとさと、無自覚だった部分までこの本はさらっと指摘してしまいます。
      その度にドキっとして、過去を振り返ってしまいました。
      決して勉強ができる、できないことを主として言っていません。
      人生をどう豊かに生きていくか、主人公の成長とともに考えさせてくれる一冊です。
      いろんな経験を通し、「勉強ができる」ことを選択した秀美を素直に偉いと思います。

      この本は秀美に共感出来なくても、個性豊かで且つ魅力的な人物がたくさん登場するので、誰かに感情移入できます。
      心に残るエピソードもたくさんありました。

      「人間とは、本来25時間を一日の周期として生きる動物」
      生まれたときから時差ぼけだったと自分をコントロールできなかった片山。

      それから、男に見られることを意識し、女を磨く真理はカッコよかったです♪
      一番心に残ったのはこちら。

      「プラトニックな恋愛ってのももちろんあるでしょう。
       でも、それは相手が欲しいって気持を続かせてるだけだと思う。
       欲求不満の快感なんだと思うわ」

      へぇー、なるほど!!!
      17歳の彼女に完敗です。

      他にも秀美の家族、クラスメイト、恋人・・・個性的でいい台詞がたくさん聞けます。
      それらは何気ない日常生活に、ちょっとしたエッセンスを加えてくれるかも。
      >> 続きを読む

      2016/03/22 by

      ぼくは勉強ができない」のレビュー

    • 美空さん
      私も図書館で借りましたよ―!
      主人公に共感出来なくても周りに良いキャラクターがたくさんいて、誰かの言葉が響きますから。名言がたくさん出てきます☆
      学生時代を思い出しちゃいました(*^^*)
      >> 続きを読む

      2016/03/24 by あすか

    • 図書館にはこれから行くのですが予約パンパンなのでまた今度予約掛けて借りてこようと思います!その名言たちと良いキャラクター・・・早く出会いたいですっ! >> 続きを読む

      2016/03/25 by 澄美空

    • 評価: 5.0

      だいすきな本。
      高校を卒業して2年が経とうとしている。大学生になったいま、繰り返し読んでしまう。初めて読んだときは『星の王子さま』を読んだ後と似たような似ていないような…気持になった。

      わたしは(自分で言うと馬鹿みたいですが)勉強ができる。いい高校をでて、いい大学に入ることができた。

      受験勉強を一生懸命やった、苦しかった経験があるから、勉強ができるというだけでまるで自分が偉いような気持になったこともあるけれど、それはとんだ思い上がりだったなあと恥ずかしく思う。

      確かに沢山勉強もしたけれど、そしてその努力が運よく報われる星の元に生まれてきたけれど、それ以上でもそれ以下でもない。

      大学に入り「自分の研究」ができるようになって初めて気づいたけれど、私は誰かのために勉強していたわけでも、誰かに頼まれて勉強していたわけでもない。しなくたっていいものを、好きで勉強を続けていた。


      勉強ができなくたって、私は秀美君がすきだ。

      「みんながそうしているからそうする」とか、「みんなにこう思われたいからこうする」とか、そんな退屈な動機ではなくて。自分が何をしたいのか、どうなりたいのか考えて、イイ顔をした人になりたいなあ。

      大学生は社会に出る前のモラトリアムだというけれど、言い得て妙だなあ~。がんばります。とりあえずテスト…
      >> 続きを読む

      2014/01/07 by

      ぼくは勉強ができない」のレビュー

    • 確かに勉強していたころを思い出すとなんであんなことしてたんだろうって思いますが好きだったのかぁ… >> 続きを読む

      2014/01/08 by ちあき

    • 残念ながら学生時代は、勉強は試験にパスするものと言う存在だったような気がします。

      社会に出て、勉強の結果で評価されない世界に身を置くと、学びたいという欲求が大きくなるので今更気付きました。

      学生時代に気付かれるなんて、きっととてもラッキーだと思うので、思う存分勉強して下さい♪
      >> 続きを読む

      2014/01/08 by ice

    • 評価: 5.0

      2016年3月の課題図書。

      読み始めた序盤、自分だけは悟ったような雰囲気でどこか冷めた目で同級生を見ている主人公の秀美をとても嫌な奴で好きになれないと思った。

      そもそも学生の頃は遠い昔になってしまっている私と高校生の男の子の主人公の間には共通点がなさすぎて、共感するような本ではないと思っていた。

      でも、読み進めていくうちに、あぁこの感情知ってる…と、ぐらぐら心を揺さぶられた。学生時代を思い返す時は楽しかった思い出ばかり、しかも美化されて思い浮かぶけど、そうじゃない感情を思い出させられる。秀美のことも好きになった。


      「何よ、あんただって、私と一緒じゃない。自然体って演技してるわよ。本当は、自分だって、他の人とは違う何か特別なものを持ってるって思ってるくせに。優越感をいっぱい抱えてるくせに、ぼんやりとしてる振りをして。あんたの方がずっと演技をしてるわよ。」

      「でもね、自由をよしとしてるのなんて、本当に自由ではないからよ。」


      子供の頃から色々な経験をして、痛い目にあったり悩んだりもして、今では昔よりずっと自然体でいられているはず(たぶん)。でもこのセリフ、わかるなー知ってるなーと思わずにはいられない。

      その他にも他人に対して「可哀想」という感情を持ったことによって相手を傷つけてしまうエピソードや、秀美だけでなく、自分の思い通りにならない秀美にうろたえる担任の感情など、あぁ痛いところを突くなぁと思った。特に担任なんて、お世辞にも好きとは言えない登場人物だし、自分で認めたくもないけど、でも、激しく共感できる部分がある。

      そして、秀美の母親と祖父がとても良い。無茶苦茶な母親と祖父だけど、ホントいいこと言う!世間体とか世の中のレッテルなんていかにくだらなくて意味のないものか!

      あーカッコイイ大人になりたい。
      >> 続きを読む

      2016/03/14 by

      ぼくは勉強ができない」のレビュー

    • >何よ、あんただって、私と一緒じゃない。自然体って演技してるわよ。
      このシーン、大好きです!!!
      「自然体って演技」という言葉にドキっとしてしまいました!
      この女の子の名前忘れちゃいましたが、どの角度から見たら自分を可愛く見せれるか、計算高くて好きでした♪笑

      みんな良いキャラクターしてましたね(*^^*)
      >> 続きを読む

      2016/03/22 by あすか

    • あすかさん
      そうそう、出てくる人がみんな良いキャラクターでしたね♪ 色んな人の色んなセリフが刺さりました。 >> 続きを読む

      2016/03/23 by chao

    • 評価: 4.0

      再読。

      本のタイトルは『ぼくは勉強ができない』であるが、主人公の「ぼく」は、
      自己と他者について、体験をふまえながら深く考えることができる。

      魅力的な登場人物が多い。特に主人公と、その母、祖父、恋人である。
      彼らは生意気な子ども、派手なシングルマザー、年甲斐もなく女性にアプローチする老人、高校生を恋人にしている水商売の女性として、周りから軽蔑されている。しかし、彼らの方が、周りの人達よりも誠実に、真実に生きているように思える。彼らの人や社会への対応の仕方は、破天荒に見えるが、自己と他者双方への等身大の愛がある。そんな彼らから見た世界の描き方がとても面白い。心に響き、考えさせられる言動がたくさんあった。 >> 続きを読む

      2016/03/19 by

      ぼくは勉強ができない」のレビュー

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    ボクワベンキョウガデキナイ 
    ぼくわべんきょうができない

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