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2017年04月の課題図書

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2017年04月の課題図書


アメリカ合衆国は火星探検隊をのせた宇宙船を打ち上げる。
しかし第一次から第三次までの探検隊はいずれも火星人の攻撃によって絶滅してしまう。
武装を整えて火星に乗り込んだ第四次探検隊は廃墟と化した都市を発見する。
先行した探検隊の持ち込んだ伝染病によって火星人はほぼ絶滅してしまっていたのだった。
やがて地球から火星への植民が本格化し、大勢の人々が移住してくる。
彼らのほとんどは火星人や古代文明には関心を持たず、
地球の価値観をそのまま火星に持込み、地球人の街を作っていく。
ところが、地球で核戦争が勃発し、ごく一部の例外を残して人々は地球に戻ってしまう。
核戦争は長期化し、地球上の街は壊滅していく。
長い時が経ち、地球からなんとか脱出して火星にたどり着いた家族が、新たな「火星人」として生活を始める。


古典SFファンなら必見の本作。
SFの巨匠レイ・ブラッドベリの世界を是非この機会にいかがでしょうか。

Book Information

火星年代記

4.3 4.3 (レビュー6件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 987 円

火星への最初の探検隊は一人も帰還しなかった。火星人が探検隊を、彼らなりのやりかたでもてなしたからだ。つづく二度の探検隊も同じ運命をたどる。それでも人類は怒涛のように火星へと押し寄せた。やがて火星には地球人の町がつぎつぎに建設され、いっぽう火星人は...幻想の魔術師が、火星を舞台にオムニバス短篇で抒情豊かに謳いあげたSF史上に燦然と輝く永遠の記念碑。著者の序文と2短篇を新たに加えた新版登場。

いいね!

    レビュー

    すべてのレビューとコメントを開く
    • 評価: 4.0

      2030年、地球から火星へ最初のロケットが飛んで失敗に終わった。
      続く、第二探索隊、第三探索隊も失敗に終わった。
      第四探索隊が訪れてからは地球人が続々と火星へ移住し、そしてまた地球に帰っていった。
      そんな人類の顛末。

      初のブラッドベリ。

      1940年代に数紙に発表していた短編を集めたものにいくつかのエピソードを加えたものらしい。短編集だけど年代順で話は続いているので最初から順番に読むのがオススメ。ちなみに元々は第一次探索隊が2030年ではなく1999年。改訂版では31年ずつズレた年代になったとのこと。

      詩的で美しい幻想的な話があったかと思えば、世にも奇妙な物語のようなシュールでブラックな話があり、ホラーのような話があり…全体的にSFというよりもおとぎ話という方がしっくりくるかもしれない。面白いけど怖い。最後に残るのは物悲しさと少しの希望。

      これを1940年代とかに書いているというのだから驚く。ほとんど古さを感じない。どれほど発展したように見えても人類の本質は変わらないんだなぁと思わされる。

      私が好きだったのは「地球の人々」と「第三探索隊」。
      ちょっと不気味なブラックな話が特に面白かった。

      私が読んだのは新版。
      旧版から収録作品が少し変わっているようで、旧版も読んでみたいなぁ。
      >> 続きを読む

      2015/06/15 by

      火星年代記」のレビュー

    • 「火星年代記」の新版のほう。読みました。
      「火の玉」を入れた意図はわかりますが「荒野」の追加は蛇足かも。
      「空のあなたの道へ」が人種差別を扱った物語だそうで、削除の意図が気になりますね。書かれた年代と合わないというだけならよいですが、差別隠しだったりしてね。
      ほかにも年代の書換えをやったせいでおかしな印象になる部分がでてきています。
      21世紀生まれの人が100年以上前の風物を懐しいっておかしいでしょ?
      結論からいうと旧版を改変する必要はなかったと考えます。
      「火星年代記」は十分SFのクラシックなんだから。
      (…と思われるのが嫌だったのかもしれないですね…)
      >> 続きを読む

      2017/09/15 by 月うさぎ

    • 月うさぎさん

      今思うと、初めて読む作品、しかもSFということで年代の違和感などは感じないまま読み進めてしまっていました。。あとは旧版と読み比べるとまた気付きがありそうです。

      ちょっと前までの自分は、新版が出てたら新版がいいに決まってるでしょと思っていました。でも「夜と霧」でも思いましたが、新しくすることで意図的に重要な部分が削除されることも多いのですね。。
      >> 続きを読む

      2017/09/15 by chao

    • 評価: 4.0

      「火星年代記」はブラッドベリの代表作です。数々の映画や小説にイマジネーションを与えた記念碑的作品です。
      描かれた火星の古代文明や火星人の進化。そして事実上の絶滅。
      昔読んだときに、物語のスケールやテーマ性、文明論などに強く感動した記憶があります。
      本当に知性を発達させた生物なら、きっと古代火星人のように精神のみの存在になることを選ぶだろうと、私が本気で思うようになったのは、この小説の影響に違いありません。
      すぐれたSFは新しい価値を与えてくれるものですが、この作品にもそんなすばらしいエッセンスがあります

      しかしブラッドベリの文学にはそんな実利的な部分だけではなく
      詩情と幻想が文明批判と現実の残酷さ人間の愚かさとが見事な調和を見せているところにこそ特異性があります。

      読後に後を引く映像的美しさがブラッドベリの作品の味わいだと思います。

      「火星年代記」の世界には静けさが漂っています。
      火星を植民地化しようとする人間たちが押し寄せ、火星の文明を破壊しようとも
      地球人類の営みの不毛さやはかなさは、圧倒的な火星の時間の中では、歴史にさえならないのです。

      主人公がなく、オムニバス形式で描かれる、長編と短篇集の中間のような形式で
      第4次探検隊のメンバーは物語のラストにつながる縦軸の人物として現れますが
      この小説にストーリーとしての一貫性はありません。

      物語が続かず途切れてしまうことも、この小説の透明感を増しこそすれ
      決して単なるエピソードの寄せ集めにはならない不思議。
      ブラッドベリのマジックです。


      やがて愚かな地球人類は核戦争で地球を破壊してしまいます。
      しかしそんな地球の危機を察して慌てて帰っていく火星入植者たち。

      今読むとそこがどうしても実感できません。
      わざわざ無能な政治家たちの暴走による破滅にお付き合いするのが愛国心なんでしょうか…。


      本作は火星が舞台ですが、アメリカという国を描いた小説だったのかもしれません。
      新大陸の歴史に刻まれる先住民族の絶滅と文明破壊の非道。
      それを無反省に繰り返すことの愚かさを。


      いいえ。私はやはりこの作品はSFとして愛したいです。
      「長の年月」で描かれる火星と「優しく雨ぞ降りしきる」の地球。
      あまりに悲しく、あまりに美しい情景が心に刺さります。

      ブラッドベリは静かに警告を発しているのです。
      殺戮と強奪をやめようとしない人間の末路を。
      人間の歴史の泡沫さを。

      そして最終章の「百万年ピクニック」での寂しさと明るさとやるせなさと希望。
      悠久の時へと新たな出発の一歩を歩みだした「新火星人」の物語で幕を閉じるという見事なエンディング…。

      「火星年代記」以上に美しいSF小説が、この作品以前にあったでしょうか?


      1946年、第二次世界大戦終戦直後のアメリカで発表されたSF小説でしたが、
      アメリカで出版社が変わった1997年に、収録作を一部差し替え、作中の年代を31年未来にずらすという変更がブラッドベリ自身の手によってなされました。
      もともとは1999年からスタートする物語だったのが、2030年から始まる設定になりました。

      ブラッドベリは作品にアメリカのノスタルジーを非常に巧みに取り入れていますが、
      21世紀を舞台にするとなんだか似合わない部分が出てきます。
      馬車やラジオやモノクロ映画やそんなものたちと、無重力装置が混在する「現代」?
      特に第4次探検隊が火星に到着する章では1920年代のアメリカの風景を懐かしむなど、どう考えてもおかしなことになっちゃっています。

      もともと火星に植民するというストーリーは科学的にはありえません。
      (植民者は全員アメリカ人だっていうところも。ちょっとね)
      これは寓話としてのSFでありファンタジーであって、純粋な科学小説ではないのですから、あえて未来に移植する意味があったのかどうか…。
      なぜなら、2030年を過ぎても「火星年代記」は読み続けられるはずですから。


      【新版 目次】
       2030年1月 - ロケットの夏 (Rocket Summer)
       2030年2月 - イラ (Ylla)
       2030年8月 - 夏の夜 (The Summer Night)
       2030年8月 - 地球の人々 (The Earth Men)
       2031年3月 - 納税者 (The Taxpayer)
       2031年4月 - 第三探検隊 (The Third Expedition)
       2032年6月 - 月は今でも明るいが (?And the Moon Be Still as Bright)
       2032年8月 - 移住者たち (The Settlers)
       2032年12月 - 緑の朝 (The Green Morning)
       2033年2月 - いなご (The Locusts)
       2033年8月 - 夜の邂逅 (Night Meeting)
       2033年10月 - 岸 (The Shore)
       2033年11月 - 火の玉(The Fire Balloons)
       2034年2月 - とかくするうちに (Interim)
       2034年4月 - 音楽家たち (The Musicians)
       2034年5月 - 荒野(The Wilderness)
       2035-05年 - 名前をつける (The Naming of Names)
       2036年4月 - 第二のアッシャー邸 (Usher II)
       2036年8月 - 年老いた人たち (The Old Ones)
       2036年9月 - 火星の人 (The Martian)
       2036年11月 - 鞄店 (The Luggage Store)
       2036年11月 - オフ・シーズン (The Off Season)
       2036年11月 - 地球を見守る人たち (The Watchers)
       2036年12月 - 沈黙の町 (The Silent Towns)
       2057年4月 - 長の年月 (The Long Years)
       2057年8月 - 優しく雨ぞ降りしきる (There Will Come Soft Rains)
       2057年10月 - 百万年ピクニック (The Million-Year Picnic)

      *「2003年6月 - 空のあなたの道へ (Way in the Middle of the Air)」が削除され、『刺青の男』収録作品の「火の玉 (The Fire Balloons)」、『太陽の黄金の林檎』収録作の「荒野 (The Wilderness)」が新たに本作に挿入されました。
      この削除と追加について様々な感想、意見があるようですが、歓迎よりも戸惑い、批判のほうが目立つように思えました。
      >> 続きを読む

      2017/09/14 by

      火星年代記」のレビュー

    • あああー月うさぎさんの目次を見てもほとんどどれがどれなのか思い出せず、ウズウズします!!

      >決して単なるエピソードの寄せ集めにはならない不思議。

      テイストも違ったエピソードが集まっているのに、とても不思議です。最初は戸惑いながら読みました^^

      >なぜなら、2030年を過ぎても「火星年代記」は読み続けられるはずですから。

      これ、本当にそうですね。
      >> 続きを読む

      2017/09/15 by chao

    • chaoさん
      「第三探検隊」や「第二のアッシャー邸」などはホラーっぽい話でした。
      言うと怒られるかもしれませんが、ユーモアと残酷さもまたブラッドベリの持ち味の一つでもあります。
      「優しく雨ぞ降りしきる」は地球人類が核兵器によってほぼ絶滅した後の町の風景。
      人間のいない静けさに明るい陽光や雨は以前より美しさを増しているかのように降り注ぎます。
      「百万年ピクニック」はそんな地球を脱出して火星に逃れてきたごくわずかな家族の話です。
      このラスト2編は愁眉です。
      でも滅びてしまった古代火星人が私は好きですね〜。
      >> 続きを読む

      2017/09/17 by 月うさぎ

    • 評価: 5.0

      4月の課題図書。
      終始、寂しく、物悲しい雰囲気が漂っていました。

      アメリカから火星への探検隊は、第一次から第三次までは火星人の攻撃を受けて全滅。
      それでも人類は諦めませんでした。
      武装を整え乗り込んだ第四次探検隊が着陸したとき、今までとは明らかに様子が変わっていました。


      人間性とは一体何だろう。
      本作を読んでずっと考えていたことでした。
      第四次探検隊のスペンダーは、正しいことという観念を述べます。
      「大きい美しい物を損なうことにかけてはわたしたち地球人は天才的なのですよ」
      自ら破壊せずにはいられないのが人間、わかっているのに滅びの道を選ぼうとしています。
      第三、四次探検隊も頭ではわかっていながら地球で得た考え方を否定することができませんでした。
      すべてを破壊し、すべてを台なしにすることをきっぱりやめた火星人のようになれれば良いのに。
      一つ一つのエピソードが、ずしんと心に響いてきます。

      星新一さんが「火星年代記」に感銘を受けたのがよくわかりました。
      星さんならこう書くだろうなと結びつくようで。

      それにしても、火星人の容姿は衝撃的でした!
      絶滅の理由も。
      この辺りが読んでいて一番、感情揺さぶられたような気がします。笑
      >> 続きを読む

      2017/04/24 by

      火星年代記」のレビュー

    • なんと!重すぎる宿題。(笑)

      2017/09/09 by たたみ

    • (^_-)-☆

      2017/09/10 by あすか

    • 評価: 4.0

      Kindleで読んだ。

      結構面白かったというかこの先々本当にこのように
      なるのではないかと心配になった。

      人間が壊れてきているような
      昔からそうだったのかもしれないし
      何とも言えないが
      地球が私たちの戦争によって破滅するなら
      とても残念なことだし好戦的な現在の政治を見ていても
      そうなりかねないように感じる。

      そして本当の人間の不幸を見た気がして
      私たちのこの平和の中で感じる不幸とは
      比べ物にならないくらいのもののように感じた。

      本当にこの先どうなるのだろう…
      >> 続きを読む

      2017/06/15 by

      火星年代記」のレビュー

    • 地球はもう後戻りできないので、なるようにしかならない。と、しか言えない。悲しいけれど・・・。 >> 続きを読む

      2017/06/18 by rock-man

    • 評価: 5.0

      住めなくなった地球、住みたくなくなった地球を捨て、住む場所・(自分達だけの?)希望を求めて「平和な火星人の住む火星」に移住・・・・、いや移住ではなく「友好的に侵略」しようとした?地球人。

      火星人(相手)の文化を無視し、地球(自分)の文化を押しつけていることに気がつかない。友好的な押しつけも「侵略」である。平和に共存するにはどうすればいいのか。

      愚かな人間は、どこに行っても愚かな人間のままなのか。火星人は言語が無くてもテレパシーで会話できる。けれど、地球の音声言語しか知らない地球人は相手の文化や立場を「理解」できない。

      >「いや、べつに知りたいわけじゃない」と、厚いくちびるを突き出して隊長は言った。「もう知ってるんだから」(二〇三〇年 地球の人々)

      ワタシたちは地球から初めて火星にやって来たんだから、火星人に祝って欲しいだって?
      救いようのないバカ。ああ、地球人って・・・ゴーマンで、憐れ^^;

      この物語(寓話)からは大事なことが学べる。希望は、学ぶことにのみある。

      火星の話、SFだからこそ、客観的に冷静に観る(学ぶ)ことができる。

      人間としてとても反省させられ、示唆に富んだ、それに味わい深い物語。しみじみ寂しい(侘びしい?哀しい?)お話でした。二度三度読んで、じっくり味わいたいと思います。(多分書ききれない)

      ほんと、人間はこのままでは(人間を改めないと)マジやばいと思う。

      >「何をそんなに一生懸命、見ているの、パパ?」
      「パパはね、地球人の倫理や、常識や、良い政治や、平和や、責任というものを、探していたんだよ」「それ、みんな地球にあったの?」「いやいや、見つからなかった。もう地球には、そんなものはなくなってしまったんだ。・・・・・」(二〇五七年十月 百万年ピクニック)

      何万年何百万年と輪廻を繰り返しながら学んでいくしかないのかな。その前に地球は人間に破壊されてなくなってるかもね。
      ワタシは次はどこに生まれるのでしょうか・・・
      >> 続きを読む

      2017/10/04 by

      火星年代記」のレビュー

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