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(株)講談社 (コウダンシヤ)

企業情報
企業名:講談社
こうだんしや
コウダンシヤ
コード:06
URL: (株)講談社 http://www.kodansha.co.jp
      永遠の0(ゼロ)

      百田尚樹2009/06

      カテゴリー:小説、物語
      4.4
      いいね! chao tomato tadahiko kuuta makoto yam megu kaoru fireman emi kawahara sunflower ENRIKE ryoji
      • 特攻は自爆テロと同じか

        史実をバックグラウンドにフィクション部分で感動をさせようとしてるのはわかってましたが...。
        戦時中に数々の特攻にかかわった人の証言の形をかりてうまく語られているけど多少わかりづらいところはナナメ読み(^ ^;)
        しかし最後の方のフィクション部分でのオチや、敵から見た目をプロローグとエピローグではさんでいるところなんか完成度高し。

        (amazon解説)
        「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、1つの謎が浮かんでくるーー。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。
        >> 続きを読む

        2018/08/10 by motti

    • 他63人がレビュー登録、 283人が本棚登録しています
      凍りのくじら

      辻村深月2008/10

      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 再読。

        主人公理帆子は、周りの人間を「頭が悪い」と判断して、「合わせてあげている」というような人物。
        読書量はその人の頭の良さと比例する、など、まぁ気持ちいいぐらいの生意気さ。

        各章が藤子・F・不二雄氏作、ドラえもんのひみつ道具がタイトルになっている。話も読めば納得の内容。

        また、藤子・F・不二雄氏の言う「SF=少し・不思議」というものに対し、理帆子は人に対して少し・ナントカと当てはめるのが好き。

        だが、全体を通して、わざわざドラえもんのひみつ道具を持ち出す必要があったのかは、理由がSF(少し・不明)
        理帆子の元彼若尾をあそこまで追い詰められている人格にしたのもSF。
        母が亡くなったり、郁也の登場もSF。
        理帆子が郁也にあそこまで心を揺さぶられるのもSF。
        所々急にくじらを出すのもSF。

        せっかく理帆子のキャラが良かったので、読後感のいいストーリーにしてほしかったな。

        こういうストーリーなら、もっと違う人格でも良かったような。

        ドラえもんのひみつ道具を題材にする、という奇抜な発想なら、せめてドラえもんという作品がもつ独特な雰囲気を無視しないでほしかった。
        >> 続きを読む

        2018/10/14 by 豚の確認

      • コメント 2件
    • 他27人がレビュー登録、 95人が本棚登録しています
      100万回生きたねこ

      佐野洋子1977/09

      カテゴリー:芸術、美術
      4.4
      いいね! chibadebu chao ybook makoto sunflower kazuna-ri Sachupan romantic rerere40 wadachi Tsukiusagi
      • 絵本ですがとてつもなく深い作品です。

        絵も素敵だし文章にも味わいがある。

        この文体を外国語に翻訳するのは至難の業だなと、職業柄思ってしまいます。

        心理学者の河合隼雄は、「チベット死者の書」の説く「悪しき生よりは良き死を」という教えになぞらえてこの作品を読解していますが、それに倣えば、「100万回の悪しき生よりも一度きりの良き生と良き死を」というメッセージとしてこの物語を読み解くべきなのでしょうか。
        >> 続きを読む

        2018/08/15 by ねこまろ

    • 他23人がレビュー登録、 67人が本棚登録しています
      すべてがFになる The perfect insider

      森博嗣1998/11

      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! ice makoto aprilia MissTerry stone14
      • 国立大学の工学部助教授の傍ら1996年の第1回メフィスト賞を受賞したデビュー作。理系テイストのSFミステリ。コミック化もされているようで、そういえばそんな印象もw >> 続きを読む

        2018/07/28 by motti

    • 他20人がレビュー登録、 114人が本棚登録しています
      風の歌を聴け

      村上春樹2004/08

      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね!
      •  この物語を「見事に何も起らない物語」と評した人がいて、なるほどなぁ、と感心しました。

         私は熱心な村上春樹ファンではないので、あまりたくさんは読んではいないのです。

         主人公の青年にどうも思い入れができないというより、作家である村上春樹さんが感情移入をいやがっているような気がします。

         時は1970年。主人公の僕は21歳の大学生。あえて顔の描写は避けて、主人公の青年は金銭的に豊かでもなんだか生きにくい。

         21歳の大学生で、ジェイズバーという行きつけのバーがあり、車を持っていて、ワインやバーボンを飲んだりする。
        恋人もいてきちんと人間関係も築ける。

         それが、すべて「適当」「醒めている」ように思えるのです。生活感や渇望や欲望から遠く離れて、風に吹かれて乾いているよう。

         主人公の青年がレコードを買いに行くところで、選ぶレコードで音楽に詳しいだろうという気配を見せるのですが、店員の女の子にプレゼントするんだ、と言うと「気前がいいのね」「らしいね」

         友人の鼠にそのレコードを見せると聴いたことがないという。
        僕も「(聴いた事)ないよ」と言う。
        本当はよく知っているのに、深入りされたくない時は「知らないけど・・・」とごまかしてしまう自分なのですが、まさにそんな気持がします。

         しかし、主人公の頭の中で回る言葉を、ファンの人たちは減らない飴をいつまでもなめているように味わうんだろうな。それはそれで文学の醍醐味でしょう。

         私はいつも「味がわかんなくてあっという間になくなってしまう飴?」と思ってしまうのですが。
        人間らしいなぁ、と思うのはジェイズバーのジェイとラジオのDJ。
        >> 続きを読む

        2018/06/27 by 夕暮れ

      • コメント 2件
    • 他16人がレビュー登録、 70人が本棚登録しています
      チルドレン

      伊坂幸太郎2007/04

      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! ooitee
      • 連作ふうでいて時間軸系。収拾がついてスッキリなやつ。陣内のカリスマ性はなかなか痛快。 >> 続きを読む

        2018/07/06 by motti

    • 他16人がレビュー登録、 101人が本棚登録しています
      十角館の殺人

      綾辻行人2007/09

      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! sss21
      • どうなるんだろとドキドキしながら、誰が犯人なんだろう、この人が怪しいとか考えて読んでいるうちに、ラストとなり、衝撃の結末!!!
        濃厚に楽しめた一冊です!

        犯人を知ってもう一度読みたくなるというのに納得です!!
        >> 続きを読む

        2017/09/30 by asa_chann

      • コメント 4件
    • 他14人がレビュー登録、 92人が本棚登録しています
      新装 ぼくを探しに

      シェル・シルヴァスタイン (1979/03

      4.1
      いいね! chao sunflower atsushi kyon-kyon
      • メンバーさんのレヴュ(みんなの感じ方)を読んで、すごくその本に興味を持ち早速読みました!

        自分の欠片(弱点)とみれば協調性の欠落だな・・・
        とか思っているけども、、、その弱みを活かした強味もある努力で欠片を補う行動あり。

        実際読み終えたら、いろいろ湯水のごとく、色んな考え、感情が湧いてきて、こちらの単純な絵、イラストではありえない、白い紙が、感情のコラージュでいっぱいになっちゃうような絵本になりそうです。読んだ後の「ぼくを探して」のページが。。。チョーカラフルになっています!

        いったんいろいろ書いたけど、まとまりがなくなったので一度消しました。笑

        ただ、自分にピッタリ欠片で真ん丸になりスピーディに転がる人生もありだとはおもいました。もちろん、ミミズや蝶々としゃべれないけどもスピードある世界にはその世界を楽しみがあると。何かを手に入れる事は、同時に何かを失うものだとも。。。(ボクシングに夢中になり手にした感情もあるけど網膜剥離になったとか。左目で字が読めなくとも一生自分に刻みこんだ、矜持の欠片を手に入れる)

        で、

        いろいろ自分の人生、自分に置かれている環境から思うのは、

        「一つの正解はない!」

        これはこの本のひとつの根幹だと思うし、問題提起だと思うけども、

        「自分の回答は正解!」には、導く為の努力を惜しまない

        ともつよ~く日々思っています。


        で、

        大げさだけども、人生最後の瞬間、死の前のその瞬間(もちろん未経験)に、自分に「よしよく頑張った」と思える生き方をいつも考えています。その時に初めて自分の最後の欠片を自分に埋め込めれると私は考え思っています。

        なので、

        この本もそうだし、昔ばなし(ストーリー、展開)などのラストの「めでたしめでたし・・・」的な余韻、、、のあとの人生、時間(行動)がすごく自分には重要で大事だと考えています。


        >> 続きを読む

        2018/08/04 by ジュディス

      • コメント 6件
    • 他13人がレビュー登録、 21人が本棚登録しています
      殺戮にいたる病

      我孫子武丸1996/11

      カテゴリー:小説、物語
      4.1
      いいね! ryoji
      • うわぁ...完全にやられた。。ちょっと頭が混乱してる。

        殺人者、息子を犯人だと疑う母親、事件を追う元警部と被害者の妹、の3つの視点でストーリーが進んでいく。スリリングな展開で最後の方ははやく読み切ってしまいたくてページがめくるのももどかしく、喉がすごく乾いた……そしてあのラスト。
        完全に筆者の思う壺。視野が狭くなってました。ホント呆然。
        すぐにネットで解説されているサイトを検索してしまった。まぁ正直ちょびっとズルいなぁと思ったけれど、伏線には唸るしかないし、もう1度はじめから読みたくなる。

        自分は大丈夫だったけど、人によってはグロさが受け付けないかも。グロいし、性的に気持ち悪いし不快になる描写も多い。

        レビューを考えてる今もちょっとまだ落ち着けてない自分がいる。ホント読後の余韻がすごい。

        >> 続きを読む

        2017/05/28 by ねごと

    • 他13人がレビュー登録、 44人が本棚登録しています
      流星ワゴン

      重松清2005/01

      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! verytiyome
      • 再読。

        「もう死んでもいいかなぁ」と思っていた主人公の前に突如現れたワゴン車。中には親子が乗っており、主人公を乗せて不思議なドライブが始まる…。

        三組の親子について話が進み、それぞれの家族に対する想いが少しずつ明らかになっていく。

        橋本親子の話は涙なくして読めないが、主人公の話も考えさせられることが多い。

        本書の三組の親子もそうだが、ほんと親子(家族)の関係性というのは千差万別で、たまに理屈抜きの何かがあったりして…。そういったものをたまにでもいいから日常の中に見つけ出していければ、かけがえのない存在になっていくのかもしれない。

        学生のころ読んだ時も十分面白かったが、親になった今、子供と親に対する想いが溢れて、しっかり向き合っていきたいと思った。

        また子供が大きくなった時に読みたい本。


        そして重松清さん。「季節風〜秋〜」でも思ったけど、なんていい文章を書くんだ。
        特段目立つ文法や語彙は使っていないのに、すごく滑らか。まるで音楽を聞いているかのよう。
        また別の本も読んでみよう。
        >> 続きを読む

        2018/10/03 by 豚の確認

    • 他13人がレビュー登録、 77人が本棚登録しています
      どちらかが彼女を殺した

      東野圭吾1999/04

      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね!

      • 多くの変化球的な作品でミステリを我々読者に提供し、問い続ける作家・東野圭吾の「どちらかが彼女を殺した」は、エラリー・クイーンばりの犯人当てで挑戦してきた作品だと思う。

        警察官の和泉康正が、妹の部屋を訪れた時、妹はもう死んでいた。
        自殺に見える状況だったが、康正は、数々の証拠から、これが他殺であると確信する。

        復讐を誓った康正は、密かに他殺の証拠隠滅を図りながら、容疑者を二人に絞っていく。
        だが、彼の前に立ちはだかる管轄署の刑事・加賀は、康正の偽装を見抜き、康正と真犯人に迫っていくというストーリーなんですね。

        この作品が、究極のフーダニットと言われる所以は、本来あるはずの謎解きと犯人指摘の場面が描かれていないという、著者の創作的な冒険に尽きると思うんですね。

        解決に必要な手掛かりは、全て作品中に示したので、後は読者に推理を委ねるという著者からの挑戦状は、確かに我々読者に、ある種の緊張を強いるだろう。

        数々の問題作で著者が追求してきたのは、ミステリのお約束=コードを自覚的に浮き彫りにすることだったが、コードのない、シンプルな作品に仕上げつつ、不可欠なシーンを省くことによって、著者の意図は、ある程度は成功していると思う。

        >> 続きを読む

        2018/08/30 by dreamer

    • 他11人がレビュー登録、 65人が本棚登録しています
      ノルウェイの森

      村上春樹2004/08

      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね! tadahiko
      • 初村上作品
        なんて騒々しい話だろう。普段意識しない音にとても意識がいった。
        ノルウェイの森など背後に流れていた曲だけでなく、喫茶店の周りの話し声、物音
        普段日常は描写しても、音を感じることはない。
        彼が全てのものを受け止め(理解するという意味でなく、身体に侵入するような)咀嚼する
        理解する、しないよりも全ての事象をまず受ける。
        彼の受動的身体を通してみる読者は
        普段意識することのない日常の音を感じるようになったのではないかと思う。
        >> 続きを読む

        2018/01/31 by kotori

    • 他11人がレビュー登録、 93人が本棚登録しています
      ぼくのメジャースプーン

      辻村深月2009/03

      カテゴリー:小説、物語
      4.4
      いいね! riiriurie
      • 辻村さん2冊目。最後まで飽きさせない。自分の想像を超える展開にただ天晴れ。図書館本ですけど自分で購入したいと思う。残虐事件とそれに巻き込まれたふみちゃんと不思議な力を持ったぼくとその不思議な力の使い方を淡々と説明してくれる秋山先生。子供は時に大人より立派だよね。これが本屋大賞でもいいなぁ。
        >> 続きを読む

        2018/07/15 by miko

    • 他11人がレビュー登録、 54人が本棚登録しています
      スロウハイツの神様

      辻村深月2010/01

      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね!
      • 伏線の回収さがハンパなかった。こんな小説が書ける辻村さんの才能がすごすぎる。読み落としているところもあったので、上巻から再読すると伏線発見連発。 環の父親の後妻と息子が訪ねて来た時、その苗字を聞いたスーが莉々亜の身内と思ったところ。ここも伏線だったのか! ダークウェルの原作者の幹永舞。ミキナガマイ→音読みでカンエイブ→can able 。can とable どちらも可能(狩野)だ! 「凍りのくじら」の理帆子さんも登場。小説と小説が繋がってるいるのも嬉しい。上巻と下巻の表紙の絵も繋がっていますね。 >> 続きを読む

        2018/08/12 by かなかな

    • 他11人がレビュー登録、 57人が本棚登録しています
      風の中のマリア

      百田尚樹2011/07

      カテゴリー:小説、物語
      3.9
      いいね! kaoru emi
      • スズメバチの生態がよくわかると薦められて、図書館でリクエスト。
        前回読んだ「カエルの楽園」的な風刺話だったら、イヤだな〜と思ったけれど
        それほどではなかった。
        まぁ「帝国のため」なんて言葉はスターウォーズだけでいいやと思う。

        ハチはもちろん、スズメバチも種類によって、色々違うのだなと言う事がわかった。
        >> 続きを読む

        2018/02/14 by kucoma

    • 他11人がレビュー登録、 37人が本棚登録しています
      卒業 雪月花殺人ゲ-ム

      東野圭吾1989/04

      カテゴリー:小説、物語
      3.4
      いいね!
      • 加賀恭一郎の初登場作品。

        大学生の加賀は学友の7人のうちの1人、祥子が部屋で自殺か他殺か不明な状況で死んでいた。
        加賀は自身で推理していくが、第2の殺人まで起きる。

        刑事になる前なのだが、後の冷静で犯罪に対し躊躇しない姿勢はすでに表れている。
        また子供のころ母が蒸発したという過去もすでに明かされていて、後のシリーズでも加賀の重要な布石となっている。

        一方事件としては卒業を間近に控えており、青春ミステリーの様相を育んでいる。
        密室のトリックだったり、花札を用いる雪月花ゲームの仕掛け。
        これらを加賀が明かしていく謎解き場面のやるせなさは、結末にもある種の苦みを漂わせている。
        >> 続きを読む

        2018/08/24 by オーウェン

    • 他10人がレビュー登録、 69人が本棚登録しています
      海賊とよばれた男

      百田尚樹2012/06

      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      • 出光興産の創業者・出光佐三をモデルにしたノンフィクション。
        日章丸事件が起きるまでの、激動の時代を駆け抜けた気骨ある
        経営者の生き様の前編。
        日本人が忘れかけている勇気、誇り、闘志、そして義の心だ。

        虚弱な肉体、眼疾、神経症という三つの弱点を持った自分が世の中で
        戦っていくためには、教育を身につけることが必要と悟る自己分析。
        猛勉強して進学する。

        就職先は小麦卸の中小企業での丁稚。
        高学歴を鼻にかけず、大企業への進路を断ち切り、
        運命と思い、奮起して取引を増やす。
        そして、石油への先見性。
        独立して石油販売。

        立ちはだかるのは、日本人同士の団体だけではなく、
        海外企業やGHQまで。
        誹謗中傷、根回し、嫌がらせ、圧力。
        倒産の危機。
        様々な困難が待ち受ける。

        「中間搾取のない商いをしたい」
        生産者も消費者もともに潤う。
        そんな思いが、支援する人を増やす。

        主人公・国岡鐵造の思いは、愛国心。
        家族を愛し、社員を愛し、国民生活の安定を願う。

        長編物語ながら、スピード感ある展開に一気に読める。
        確たる信念を持って生きる素晴らしさを感じた。
        >> 続きを読む

        2015/11/04 by てるゆき!

      • コメント 1件
    • 他10人がレビュー登録、 59人が本棚登録しています
      スロウハイツの神様

      辻村深月2009/12

      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 脚本家であり、
        人からプレゼントされたという(!)アパート「スロウハイツ」のオーナーである赤羽環。
        環が一つ屋根の下で暮らしてもいいと思うメンバーを集め、生活している。
        人気作家のチヨダ・コーキをはじめとする、漫画家、画家、映画監督など
        クリエイター(志望も含む)があつまるトキワ荘的設定。

        良くも悪くも1人1人の個性が強く、
        ここのところ、多様性について考える機会の多い今の自分には
        非常に面白いキャラクター達だった。

        恋愛、仕事、将来への不安、
        ありがちなテーマではあるものの、7人(エンヤを含めたら8人)それぞれの全く異なるとらえ方が
        読んでいて全く飽きさせない。

        他の方のレビューにもあったが、上巻の最後の1ページはずるい。
        絶対に下巻を読まずにはいられない。
        >> 続きを読む

        2017/10/19 by アスラン

    • 他10人がレビュー登録、 69人が本棚登録しています
      名探偵の掟

      東野圭吾1999/06

      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね!
      • 社会の常識からいえば理解不能な謎を、非常識な言動と風貌で冷遇されている探偵が、その謎を見事に解決し、常識を非常識の側から反転させてみせるのが探偵小説ではないかと思っています。

        しかし、そのような物語を、常識の側に反転し直した時、そこに見えるのは、滑稽なまでにパターン化されたミステリでのお約束=コードの濫発であると思う。

        こうしたコードを著者の東野圭吾が、意図的にかつ確信的に徹底化した連作集が、今回読了した「名探偵の掟」なんですね。

        名探偵・天下一大五郎の引き立て役で、「お約束」どおり、間抜けな刑事を演じなければならない大河原警部の案内により、次から次へと巻き起こる難事件とその謎の解明に至る、意外な裏舞台が明かされていくんですね。

        密室トリック、意外な犯人、閉ざされた空間、ダイイングメッセージ、アリバイ崩し、首なし死体、人間消失、童謡殺人など、本格ミステリですっかりお馴染みとなった意匠化された趣向を取り上げ、いわゆる名探偵シリーズ特有の世界をパロディにした短篇が収録されているんですね。

        それまで、シリアスな本格ものからユーモア風味の作品まで、多彩なスタイルの作品を手掛けてきた著者ならではの可笑しみに満ちているのだ。

        エドガー・アラン・ポオによるデュパン、コナン・ドイルによるホームズが書かれてから、百数十年以上の年月が経っている現在では、すでに数えきれないほどの名探偵が登場し、難事件を解決している。
        それとともに、いくつもの「お約束」とも言えるパターンが出来上がったんですね。

        例えば、名探偵ものでは「ワトソン役」と言われる脇役が語り手となっている場合が多いと思う。
        我々読者と同じ視点に立ち、主人公の活躍ぶりや物語の状況を伝える役目の存在ですね。

        それゆえ、彼らは絶対に出しゃばった真似をしてはならない。
        どれほど、主人公の名探偵が、自分よりドジでマヌケだろうが、ぐっとこらえて、脇役に徹しなければならないのだ。

        この作品は、こうした「お約束」ごとの理不尽さをぼやき、笑いに転じるとともに、本格ミステリにまつわる不自然さを取り上げたり、デフォルメされ、安直なものになってしまった映画やテレビなどの名探偵ドラマを茶化したりと、著者の強烈なメッセージが込められていて、見事なミステリのパロディの傑作になったのだと思いますね。

        嫌味を感じさせない読後感に、私は安心し、救われるし、そして気づいたんですね。
        そのジャンルを知り尽くし、本当に愛する者だけが、真の批判者になれるということに。

        >> 続きを読む

        2018/09/07 by dreamer

    • 他9人がレビュー登録、 49人が本棚登録しています
      悪意

      東野圭吾2000/12

      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!
      • 加賀恭一郎シリーズ第4弾。

        有名小説家の日高が殺され、発見者はその友人であり児童小説家の野々口。
        手記という形で事件の経緯を残そうとするが、加賀はその中身から犯人を名指しする。

        シリーズではこれまで動機が重要な要素として描かれてきたが、この作品は動機をいかにして加賀が見抜くかが見もの。
        その意味で犯人はすぐに分かるし、トリック自体も容易い。

        ただし犯人がその裏に隠していた動機のための準備はかなりのもの。
        そこまでさせた強い心情は加賀の過去と共通し、なぜ教師から刑事に鞍替えしたのかも明かされることになる。
        >> 続きを読む

        2018/08/28 by オーウェン

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