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(株)きんざい (キンザイ)

企業情報
企業名:きんざい
きんざい
キンザイ
コード:322
URL: http://store.kinzai.jp/book/
      粉飾決算企業で学ぶ実践「財務三表」の見方

      都井清史2011/04

      カテゴリー:経営管理
      4.0
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      • 本書の内容は、債権者向けに「財務三表」の見方が書かれています。見方といっても銀行員や信用金庫が貸し出す場合の視点で書かれていて、その企業の業績が好調なのかや、粉飾をしていないか等の実務的なポイントが書かれています。また、分析の対象としているのは、大企業では無く中小企業となっています。大企業の場合決算書は海外の投資家の目にもさらされるので、粉飾などはあまり無いためと考えられます。

        財務系の内容だけに、「財務三表」の事が解っているのが前提となります。一応「未払金」など各項目についても簡単に説明がかかれていますので、すんなり読み込める内容にはなっています。ただ用語など単に知っているレベルでは途中での計算方法などでつまずく点もあり、その点は後で精読などでカバーが必要と思います。
        業績の善し悪しなど、各ポイントについては、太字になっており後から読んでも、見つけやすくなっています。

        構成的には、「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」事のポイントの説明が主になり、後半、「利益について」と「会計指針について」になります。実際に粉飾決算をした企業の事例とその決算書等も記載されています。最後の章に「国際財務報告基準(IFRS)」について書かれていますが、ここはオマケ程度です。
        総じて一般的な構成で読みやすいですが、書かれている事は精読や実際に分析しないと身につかないレベルの内容ですので、「一度読めば良い」というレベルの内容ではありません。

        内容的には細かい項目が計上されているいないや、各種指標や計算によってその企業の業績が良くなっているか悪くなっているかのポイントが詳しく書かれています。たとえば、「評価損計上」の項目があります。「評価損」は衣料品店の場合、在庫として衣料があっても、デザインが古い場合売れませんので死に在庫となります。それはもう売れないので価値は0円です。しかし仕入れた時の価格がありますので、その金額を「評価損計上」の項目に計上します。そのため感覚的には“「評価損計上」をしている企業は、業績が悪いのだろう”と考えてしまいます。しかし本書では「評価損計上」をしている企業は業績がよくなった証しとしています。なぜそうなのかは本書を購読していただいたら解るかと思います。

        また、キャッシュフローによって企業を評価するのがいいと書かれています。実際損益計算書と貸借対照表については、基準が曖昧な所も多く、企業側の恣意によって変わります。その点キャッシュフローには恣意的な操作が入りにくく、企業の現状を正確に表しているといえるでしょう。もちろんキャッシュフローの見方のポイントも書かれています。

        ノエルやノヴァなどの実例も書かれています。ノヴァでは未払いのトラブルで問題になりましたが、財務的には、前受金を教室の賃貸などに充てていて、そのため中途解約したときに返金できない事が表面化し、前受金が大幅に減少した結果倒産に追い詰められたようです。

        本書は私がファンダメンタルズ系(※1)の情報をあさっていた時に、お勧めの書籍として書かれていたので、とりあえず購読した書籍です。読み込んでみて、しっかり理解していないと難しい部分もありながらも、ポイントを突いた説明があり、投資や将来企業分析や会計などに関わる場合に役に立ちそうです。ただ、ITエンジニアには不要かもしれません。


        ※1 「ググれ!」とも言えるが、簡単に書くと投資をする時にチャートから分析するのと企業の業績から分析する方法があり、後者をファンダメンタル分析といいます。
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        2014/09/21 by yousuke-

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