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ジェイムズ・P・ホーガン (1980/05)
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2013年11月の課題図書創元SF文庫さん、字が小さいです。慣れるまで読む気が減退しました。導入が冗長に感じましたが、中盤以降、謎が解明されていく感じがたまらなく面白かったです。余談ですが物語の舞台は2028年、もうすぐです。書かれたのは1977年、私が生まれた頃。月に基地はないし木星にも行けてないどころか、ウィルスと必死に戦ってる。室内は禁煙だし、マイクロウェーブは電子レンジだよ!なんて現代との差異楽しんで読んでました。そして、物語には出てこない概念、インターネット。やはりインターネットってのは、人類最大の発明のひとつだと思います。続編も気になるけど、字が小さいからなあ〜 >> 続きを読む
2020/03/30 by たい♣
天藤真 (2000/06)
おもしろい!こんなに痛快な誘拐事件、ほかにないのでは!?刑務所から出たばかりの3人が企てた、紀州随一の大富豪、柳川とし子刀自の誘拐事件。身代金百億円という前代未聞の取引に発展した大騒動は、一連のショーのようで、爽快感がありました。誘拐なのに爽快って、なんだか不思議なかんじですが、ネガティブな感想が全く出てこないのです。刀自と虹の童子たちのやり取りにくすっと笑みがこぼれ、ほろりとさせられる。1978年発表と聞いてびっくりの、壮大なスケールのお話です。この作品の一番の魅力は、刀自のキャラクターが抜群なところです。なんて可愛らしい、パワフルなおばあちゃん。あまりに刀自が良すぎて、正直作者の他の作品が気にならない(^^;)「罪人のわが子の行方を言う親がおりまへんようになあ。・・・私、今ではなあ、あのものたちの母代わりみたいなもんですのや」最後までじーんとさせてくれました。 >> 続きを読む
2018/08/06 by あすか
伊坂幸太郎 (2006/11)
いろいろなところで評価が高かったので読んでみましたが、個人的には「ん~…」という感じでした。 読者は小説に描かれている内容を頭の中で映像化するということを利用した著者のトリックはすごいと思います。こんな方法をかつて取った小説家はいなかったのではないでしょうか。(不勉強なので、いらっしゃったらすみません) しかし、話自体がスッキリしないのです。一番 私的に受け入れがたいのは琴美という女性です。一見、ハツラツとしていて行動的で正義感のある女性が、自分のこととなると臆病者だったというのはあり得る話ですし、実際に 自分は臆病だったんだ と理解するこうした事例はあるのでしょうが、読み進めている間 非常にイライラします。勝手な意見で申し訳ありません。 それでも、小説としてはかなり挑戦的な作品でありながら 一定の成功を納めているようですので、私が云々 言うまでもなく良い作品なのでしょう。 映像化もされているようですが、先にも述べたトリックは映画やドラマでは通用しないと思うためどのように表現しているのか非常に気になります。機会があったら見てみようと思います。 >> 続きを読む
2019/10/30 by kengo
貫井徳郎 (1999/02)
貫井徳郎の第4回鮎川哲也賞最終候補作「慟哭」は、25歳の若さで世に問うた、完成された文体と重層的なストーリー展開でグイグイ読ませる、著者のデビュー作だ。スピード出世した佐伯捜査一課長は、都内で起きた幼女連続猟奇殺人の捜査の難航、警察組織の構造的な問題であるキャリアとノンキャリアの対立、名簿流出疑惑と内憂外患を抱え、マスコミの仮借ない報道で、妻や幼い娘と別居して愛人がいることまで知られてしまう。この物語は、この幼女連続誘拐事件を取り仕切る佐伯捜査一課長を中心に、三人称多視点で進行していく。このプロットと並行して、交互に語られる筋では、心に傷を負った敗残者の「彼」が、魂の空虚を埋めようと、新興宗教の「白光の宇宙教団」に救いを求めた果てに、教団のシステムにのめり込み、黒魔術にまで手を染めてしまう男の心理と行動が克明に綴られる。犯人の手掛かりも掴めないまま、事件は被害だけが進行し、混迷を深めていく。そして、黒魔術を繰り返す男は、生贄となる幼女を次々と探し求め、儀式を遂行していく。警察機構の暗部、家族崩壊、カルトを求める人間の弱さ、私情と法の対立など、重厚な社会派サスペンスになっていると思う。そして、抑制の効いた文章には、騙りのトリックがアナログディスクの針飛びのように隠されている。人物の素性や時間の流れに対する、読む者の予断を一気に引っくり返す荒業が、実に凄いと思う。 >> 続きを読む
2018/11/18 by dreamer
米澤穂信 (2004/12)
小市民シリーズの新作が出るということで、改めて読み返し。やたら美味しそうなタイトルだが、それが事件に関わるきっかけに。目立たずに推理好きも隠し、小市民として学園生活を過ごすと決めた小鳩と小佐内。でも日常に起こる事件についつい顔を出してしまう日々。学園ものだが、ちょっとしたミステリであり、殺人などのような事件ではない。でも本人たちからしたら関わりたくないわけで、そこら辺の微妙な心理が見どころ。なぜ小市民を目指すのか。また起こる事件の規模が大きくなっていくが、あくまでも控えめな解決が魅力にもなっている。それにしても春季限定のいちごタルトってどんな味なんだろう。 >> 続きを読む
2020/01/22 by オーウェン
米澤穂信 (2006/06)
〈ベルーフ〉シリーズ第1弾。この本は太刀洗万智はまだ脇の1人。高3の守屋路行と太刀洗が出会ったのはユーゴスラビア人の少女マーヤ。場所を探して同じ地域で住むようになり、日本のイロハを知っていくマーヤだったが、故郷で内戦が起きてしまう。日本の文化を知っていく中で、国としての違いが明確に。また守屋との仲が進展していく過程も見どころ。ユーゴスラビアが分裂して6つの国に分かれることは確定しているので、自ずと未来も予想できるのがせつない余韻を残す。 >> 続きを読む
2020/02/29 by オーウェン
坂木司 (2006/02)
この作品は人と人の絆について書かれていると思う。そして主人公の二人が事件を通じて少しずつ変わっていている❗ >> 続きを読む
2015/06/02 by future
米澤穂信 (2006/04)
小市民シリーズ第2弾で季節は夏。1作目でも結構2人の小市民になりきれない部分はあったが、今作は短編ではなく連作として最後に大きな衝撃が。まずは小佐内さんのスイーツセレクションがどれもこれも美味しそうと、気を取られているとすでに仕掛けに入っている。どう見ても単純な描写が実は意味を持っており、終章の推理で次々と明らかになる。そもそもが小佐内さんの本性は知られているし、小鳩くんの推理好きは分かっている。だから必然的に小鳩くんの推理も納得させてしまう。ラストはそこまでやるかという部分にまで言及しているが、これでよく秋編に続いたと思わせる締め方。物語としては完全に終わっているので、早く秋編が読みたくなってくる。 >> 続きを読む
2020/01/26 by オーウェン
米澤穂信 (2009/02)
夏季限定からどうやって展開させるのかと思っていた秋季限定。なんとお互い彼氏彼女を作り、別のパートとして進んでいく。それが次第に放火事件と新聞部という形で繋がっていく。小鳩くんは彼女が出来ても相変わらず推理癖が抜けず、小市民になりきれない日々。一方小佐内さんは後輩の瓜野くんと付き合うが、こちらもあっさりした空気感は変わらず。ラストでは小鳩くんに関するある情報がもたらされ、下巻へと。 >> 続きを読む
道尾秀介 (2009/08)
道尾秀介の「シャドウ」は、読み出したらページを繰る手ももどかしいほど、一気に読まされてしまう本格ミステリの傑作だ。父親同士、母親同士、子供同士が同級生で、家族ぐるみで親しい付き合いをしていた我茂家と水城家。だが、子供たちが小学5年生になった5月、我茂の妻が病死してしまう。その告別式以降、息子の凰介は、憶えのない奇妙な光景が、映像となって目の前に浮ぶという体験をする。それから一週間後、今度は水城の妻が、夫の職場である医科大学の屋上から飛び降りて死んだのだ。妻の自殺は、自分へのあてつけだと我茂に打ち明ける水城。実は、水城は2年前から幻覚を見るようになり、娘の亜紀が交通事故に遭い、凰介は自分の父親に不信を抱くようになる-------。心理学用語で「シャドウ」とは、抑圧している自分の影の部分を投影する相手のことを指すそうだ。いったい、誰の何が投影されているのか?同じ空間にいて同じ時を過ごしながらも、視点の人物によって、その表情が変わっていく。この物語に潜む巧妙な仕掛けは、さらに洗練され、みんなの幸せを願う凰介少年ですら怪しい空気を醸し出すんですね。やがて導かれる真実は、驚愕だけではない。真相のあとに明かされる人間の深い行動心理も、本格ミステリの核に含まれるのだと痛切に感じられる作品だと思いますね。 >> 続きを読む
2018/09/14 by dreamer
米澤穂信 (2010/11)
米澤穂信の「折れた竜骨」の舞台は1190年のイングランド。ロンドンから船で三日ほど離れた海に浮かぶソロン諸島を一組の主従が訪れる。騎士のフィッツジョンと、その従者のニコラと名乗った二人は、仇敵である暗殺騎士を追って、放浪の旅を続けてきたという。折しも、島には呪われたデーン人の襲来に備え、傭兵たちが集められようとしていた。その夜、領主であるローレント・エイルウィンが、何者かに惨殺される。フィッツジョンとニコラは、暗殺騎士の魔術に操られた"走狗"を突き止めるべく、ローレントの娘・アミーナと共に捜査を開始するのだが-------。魔術や呪いが跳梁跋扈する世界で、謎解きが繰り広げられる、著者・米澤穂信の異色の歴史ミステリであり、ランドル・ギャレットの系譜に連なる特殊設定ミステリの傑作だと思う。とはいえ、著者の意図は、魔術や呪いを巡る議論をトリックの成立ではなく、徹底的に犯人を限定するための論理に結びつけるところにある。オーソドックスな消去法ではあるが、その真っ直ぐさは"理性と論理の力は魔術を打ち破れるのか?"というテーマにふさわしいものだ。思えば、米澤穂信作品における推理は、作品毎に何かしら記憶に残る色をまとっていた。「さよなら妖精」でマーヤの出身地を突き止める消去法、「インシテミル」での存在するはずのない凶器を巡るアクロバット。あるいは「氷菓」、「追想五断章」の書かされ残されたものから、真実を掘り起こす文献ミステリとしての側面を、この作品に加えてよいかもしれない。この作品のラストには、真実の追求よりも、ある種の"説得"を優先させる一瞬があるが、これもまた「愚者のエンドロール」はじめ、古典部シリーズで数多く変奏されてきた光景だった。こうしてみると、著者の道行きは、説得の技術としての論理への目配せを一方ならず感じさせるし、この作品はその一通過点として屹立しているのだ。そして、謎解きが終わった後に語られるのは、本ルートの消去法とは別の切り口からの犯人指摘であり、その哀切さは教養小説としての色彩を作品に添えていると思う。 >> 続きを読む
2019/11/16 by dreamer
小林泰三 (2013/09)
優れた謎解き小説は、時に底意地の悪い面を見せるものだ。小林泰三の「アリス殺し」は、その良い例だ。大学院生の栗栖川亜理は、奇妙な夢に悩んでいた。ビルという名の喋る蜥蜴や、頭のおかしな帽子屋などが暮らす「不思議の国」を、アリスという少女がさまよっているという夢だ。その夢でハンプティ・ダンプティが墜落死する事件が発生する。夢を見た後に、亜理が大学に向かうと、玉子と綽名される研究員が、屋上から転落して死亡するという事件が起きていた。その後も、亜理の見る夢と呼応するように、大学関係者の怪死が続くのだった-------。この作品は、ルイス・キャロルの名作童話"アリス二部作"をモチーフにした、特殊な設定での謎解きを描くミステリだ。この作品では、二つの世界で起きる死が、互いに影響し合うという原則がある。異なる世界同士の相関関係を解いた上で、それぞれの犯人を探し出さねばならないという、二重の謎解きに、読み手は挑むことになるのだ。ややこしいシチュエーションのミステリだけに、終盤で明かされる真相もまた、相当にひねくれた思考を要する。よほどの注意力が無い限り、冒頭から敷かれた騙しのレールに、終点まで乗っかったままだろう。 >> 続きを読む
2020/04/04 by dreamer
中町信 (2004/07)
読んでいる内に時代背景がだいぶ前だと気付き、確認してみると40年も前に書かれた推理小説だった。書店チェーンの文教堂が無名の名作を平積み告知したところバカ売れしたらしい。内容としては出来過ぎで、同姓同名の若手小説家が1年おいた同日に自殺するところから始まるのだが、その二人の関わり方とその師匠との盗作疑惑が意外な形で絡んでいる事が明らかになるというもの。どちらの自殺者の事を書いているのか意図的に誤認させる事で複雑なストーリーとなっている。感想としては言葉遣いと構成がイマイチで書き方によってはもっと面白くなっただろうに。 >> 続きを読む
2017/12/28 by aka1965
米澤穂信 (2009/03)
小鳩くんにある事実が聞かされ始まる下巻は、いよいよ本格的に放火事件への解明へと向かう。放火事件の法則を突き止める瓜野くんと、別の角度から推理する小鳩くん。そして現場になぜかいる小佐内さん。犯人が誰かということが解決する件では、それはほとんど置いてけぼりという珍しいシチュエーション。探偵が推理すると同時に打ちのめされる過程が恐ろしい。すべてがある人物の思惑によって動かされている部分も、夏季限定に通じるものがある。ラストの一言も強烈で、いずれ出るであろう冬季限定は残り半年の学園生活になるのだろうか。 >> 続きを読む
2020/01/27 by オーウェン
田中芳樹 (2007/02)
ふと手に取ったこの1巻を読み終えてから、すぐに全巻揃えてしまったほどハマった。かなり古い本であるにもかかわらずまったくそう感じさせず、どんどんと引き込まれる。まさに不朽の名作でしょうか。二つの国の名将「常勝」と「不敗」との戦いや、それを補佐する将校、暗躍する第三勢力など、どの陣営にも魅力的なキャラクターがいて、物語がどう進んでいくかとても気になる。物語は遥か未来の話であるのも関わらず、ところどころでこの話は過去のものであるという書き方がされていることも特徴の一つだと思う。1巻だけでもとても引き込まれる内容だったが、この巻は顔合わせみたいなもので、これから先さらに濃くなっていく物語に期待が高まった一冊でした。 >> 続きを読む
2015/04/20 by 冷しカレー
SchirachFerdinand von , 酒寄進一 (2011/05)
12月といえばシーラッハかな、と思って、図書館で借りてきました。不穏な表紙が実によい。連作短編集なのですが、一貫して事件に関わった弁護士の視点で語られます。犯人たちは弁護士には本当のことをいったり、あるいは黙っていたり。文章が実にうまいのは、翻訳も良いんでしょうね。著者のシーラッハ自身が、弁護士です。ミステリの一種ではありますが、ミステリに区分するのはちょっと違う気がします。冒頭の「フェーナー氏」は妻の支配に耐えかねて妻を殺した医者をどのように裁くか、という話なのですが、こういう高瀬舟的な話が続くのかと思ったらそういうわけではなかったです。知恵を働かせて陪審員を出し抜く話とか、追い詰められて犯罪を犯したその顛末が淡々と語られる話とか、無罪を証明するために語り手の弁護士が探偵役のようなことをしたり、いろんなケースがあります。全編通して、なんらかの犯罪の判例が続きます。しかし、正直私は、自分が被告人として法廷に立つようなことは絶対にしないとはいえません。人だって、殺してしまうかもしれない。被告人は私かもしれない、少なくとも彼方の誰かといえるほど遠いものでもない、状況によっては誰だってそういう状況に陥ってしまうかもしれない、というのをひしひしと感じる短編集でした。シーラッハはドイツの作家なのですが、祖父がナチスの高官だったんですよね。それをわざわざ著者経歴に書いているんです。あの時代、ナチに加担せずにどうやって生きていけたでしょう?戦争は津波のように、一般市民には抗え切れない罪を背負わせるもののように思います。幸い経験したことはないのですが。シーラッハの経歴を思って読むと、いろいろ考えます。 >> 続きを読む
2016/12/03 by ワルツ
七河迦南 (2008/10)
児童養護施設の七海学園教師の春菜は学園に伝わる七つの不思議に出くわしていく。日常の謎を1章ごとに完結させていく連作集。問題が提示されその中に伏線があり、最後は海王さんの力を借りて結論を出していく。そのミステリは性別だったり誤認だったりといった割とオーソドックスなもの。しかし最後の7章でこれまでをひっくり返す推論を出してくる。別に驚くほどではないが、すべてはこの最後のためという展開。この構成は確かに新人らしからぬ見せ所だが、続編もあるらしく見てみたい。 >> 続きを読む
2019/05/28 by オーウェン
湊かなえ (2009/12)
高層マンションの一室である夫妻が殺された。でもその犯罪は真実ではなかった。それに至る経過並びにそれに関わった人たちの過去から現在をたどりながら、最後に真相が明らかにされる。捻じ曲がった愛をテーマにしたヒューマンドラマ。 >> 続きを読む
2017/04/25 by konil
柳沢由実子 , MankellHenning (2001/01)
ヘニング・マンケルの「殺人者の顏」は、地味な警察小説だが、そこはかとない味わいのある、なかなか読み応えのある作品だ。農家の老夫婦が惨殺され、その事件を捜査する小さな港町の警察官たちの奮闘ぶりが、丁寧に描かれていく。スウェーデンの警察小説と言えば、マルティン・ベックシリーズを連想するが、この本の主人公クルト・ヴァランダーは、同じ中年男ではあっても、マルティン・ベックとは雲泥の差があるような気がします。妻に逃げられ、娘も家出、老いた父親との関係もうまくいかず、おまけに中年太りだから、カッコよくないのだ。たまに妻に会うと、帰ってきてくれないかと泣き出したり怒ったり、それで美女と会ったりするとすぐその気になって、なんだかだらしのない中年男なのだ。もちろん、警察官としての情熱は熱く、諦めることを知らない男だ。この主人公の個性豊かな人物像は、等身大の人間として描かれていて、惹かれるものがあるんですよね。それから、マルティン・ベックシリーズがそうであったように、スウェーデン社会の現在を物語の背景に置いている点が、なかなかいいと思いますね。例えば、クルト・ラヴェンダーは、スウェーデン南部の小さな港町イースタの警察官なのだが、この港町はバルト海に面しているので、ドイツ、ポーランド、エストニア、リトアニアなど、さまざまな国から亡命者や経済難民がやって来て、それが社会問題になっているんですね。だから、外国人が容疑者として浮上しても、事がはっきりする前に漏れてしまうと、外国人に対して人種差別的な反感を持つ一部の人々を刺激する恐れがあるので、伏せておかなくてはならないので、捜査も大変なんですね。地味な作風ではあるものの、脇役たちもとても丁寧に描かれていて、その着実さに好感が持てるんですね。 >> 続きを読む
2019/01/06 by dreamer
有栖川有栖 (1996/07)
推理小説研究会の学生達が夏休みに孤島をパズルに模した宝探しと、そこで起こる殺人事件の解決に挑む懐かしい感じの推理小説。証拠物のちょっとした特徴や島中に配置される木製モヤイ像から推理を進めて行く。いろいろ推理小説を読み過ぎた作家がちょっと凝り過ぎた、頭でっかちの小説になっている感あり。が、それなりに楽しめた。 >> 続きを読む
2019/04/30 by aka1965
【(株)東京創元社】(トウキヨウソウゲンシヤ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(出版社,発行所)
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