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光村教育図書(株) (ミツムラキヨウイクトシヨ)

企業情報
企業名:光村教育図書
みつむらきよういくとしよ
ミツムラキヨウイクトシヨ
コード:89572
URL: http://www.mitsumura-kyouiku.co.jp/
      空の飛びかた

      Meschenmoser, Sebastian , 関口裕昭2009/05

      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.5
      いいね!
      • <ペンギンが空を飛ぶ。 そう、私だって空を飛べるのかもしれない。>


        「ある日、散歩の途中、わたしは1羽のペンギンにひょっこり出くわした。」で始まる絵本。

        ペンギンは空を飛んできたのだという。でも他の鳥が飛ぶのを見て、自分は飛ぶようにはできていないのでは・・・と思ったら落ちてしまったのだと。

        「わたし」はペンギンの面倒を見、そして一緒に空の飛びかたを考えることにした。

        ・・・・・・・・・・・・・・・・

        色鉛筆と水彩のラフなスケッチ画風なのに、なんと雄弁な優しい絵だろう。後ろ姿にいたるまで、ペンギンの表情の豊かなこと! 絵がうまいってすごいことだな・・・。
        全編に漂うユーモアもすてきだ。飛ぶ研究をするときにペンギンが読んでいる「専門書」が『スーパーマン』て(^^;)。ダヴィンチのパロディも絶妙。
        訳の雰囲気もいい。

        こんなかわいいペンギンが空から落ちてきたらいいな。
        いや、それよりも、正しいきっかけと動機さえあれば、自分だって空を飛べるのかもしれないよ。そう思わせてくれるラストである。

        >> 続きを読む

        2016/05/12 by ぽんきち

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      せかいでいちばんつよい国

      中川千尋 , McKeeDavid2005/03

      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.5
      いいね!
      • とても面白い絵本だった。

        どこよりも強い大きな国があり、他の国々をつぎつぎと力で征服していく。

        そのうち、小さな国があったので、そこにも軍隊を連れて征服に行く。

        その小さな国は、武力では抵抗せず、暖かく大きな国の軍隊を迎え入れる。

        そして、料理のおいしさや、歌のうまさや、いろんな文化の力によって、いつの間にか大きな国の軍隊の人々の心をすっかりつかむ。

        大きな国の大統領も、いつの間にか、自分の国に帰ってから子どもにその小さな国の歌を自然と歌って聞かせていることにはっとなる。

        本当に一番強いものは、軍事力というハード・パワーではなく、歌や料理などの文化の力・ソフト・パワーだということを、生き生きとわかりやすく教えてくれる面白い絵本だと思う。

        これはしょせんは絵本の絵空事だと言うなかれ。
        実際の歴史には、いくらでもこのような事例がある。
        ローマ帝国を征服したゲルマン人は、いつの間にか、ローマの文化と法律とキリスト教に逆に征服された。
        鮮卑族や女真族など、中国に侵入した北方の民族は、いつの間にか中国の文化に同化した。
        日本においても、関東の武士などが天下をとっても、京都の朝廷は厳然と生き残り、武士は文化や権威の面でいつも朝廷に敬意を払い、心服していた。

        現代においても、ソビエトや東欧は、結局ビートルズなどの西側の文化の魅力に負けたのかもしれない。

        日本も、戦後は戦前と異なり軽武装の平和国家として出発したが、たしかに、日本のアニメや歌や文化は、世界中に広まり、多くの人に愛好されるようになった。
        要は、このことにどれだけ自信を持ち、それ自体がひとつの力だという自覚を持って駆使するかが大事なのかもしれない。

        ちょうど八月十五日頃に読んで、あらためて考えさせられる、面白い一冊だった。
        >> 続きを読む

        2012/12/21 by atsushi

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      いつか、きっと

      TallecOlivier , LenainThierry , 平岡敦2010/12

      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      5.0
      いいね!
      • 図書館に行くと、絵本が気になります。

        まっすぐ心に響く。

        言葉ってぺらぺら説明すればするほど、伝わりにくくなる事があるので・・・

        この絵本は、子供より大人が読んだ方がいいかも。

           小さな島に、子どもがひとり、すわっていた。
           子どもは世界をながめ、考えた。


        子どもの目には、この世界はどのように映るのでしょう。

        紛争、砂漠化、飢餓、貧富の格差、権力者の横暴、汚染水、環境汚染・・・

        子どもは考える。
        「いつか、きっと・・・わけあおう。いつか、きっと・・・目をひらかせよう。・・・木々の声に耳をかたむけよう」

        と。そして

           流れる涙がある。
        (子どもには、涙が見えているのです。大人は人の涙が見えているだろうか?)

           それを見て子どもは思った。
           ほほよせ、抱き合うことをためらってはいけない。
           いつか、愛していると言えるようになろう。
           愛していると言われたことがなくても。

           そして、心に決めた・・・・・・・

            ・・・・・・・ここに、生まれてこようと。

        これから生まれてくる子どもの声だったのですね。

        思わず、「生まれてきてくれて、ありがとう!こんな世界だけど・・」

        って言いたくなりました。

        大人は「今からすぐ」できるのです。
        一緒にがんばろう。前を向いて、未来のために。

        いつか、きっと・・・、愛でいっぱいの世界になるように
        >> 続きを読む

        2014/05/29 by バカボン

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      おじいちゃんの手

      森内寿美子 , MasonMargaret H , Cooper, Floyd2011/08

      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.5
      いいね!
      • おじいさんの手は、たくさんのことをしてきた手。
        いろんなことをしてきた手。
        子どもの手は、いろんなことができる手、たくさんのことができる手。
        未来の手。
        おじいさんから子ども達へ、伝わることがたくさんある。
        手から手へ。
        そんな物語。
        それと、この絵のタッチがとても好きだ。
        おじいさんから子ども達への暖かな眼差しのようでもある。
        >> 続きを読む

        2014/08/25 by けんとまん

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      あたまにつまった石ころが

      HurstCarol Otis , 千葉茂樹 , StevensonJames2002/08

      4.0
      いいね!
      • あるところに、ともかく石が大好きな少年がいた。

        少年は、あちこちから珍しい石を探しては集めて並べた。

        大きくなってからも、ガソリンスタンドで働くかたわら、ひたすら石を探し、集め続けた。

        大恐慌が起こり、家を売っても、石を集め続けた。

        スプリングフィールドの科学博物館に行き、熱心に石を眺めるその男性を見て、館長さんが話しかけてきて、その男性の石の詳しさに驚く。

        館長さんの紹介で、博物館の夜の管理人になった男性は、働きながら大学で石の勉強を続ける。

        そしてなんと、その館長さんの次の博物館の館長になった。

        これは実話で、この作者の方が、この男性の娘だそうである。

        人からは馬鹿みたいに見られても、何か一つのことをひたむきに情熱を傾け続けると、思ってもみない道につながって、夢が実現していく。
        そのことを教えてくれる、良い一冊だった。
        >> 続きを読む

        2013/05/03 by atsushi

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      サバンナのともだち

      MorrisJackie. , PitcherCaroline. , さくまゆみこ2002/08

      4.0
      いいね!
      • ある少年とライオンの友情の物語。

        アフリカだと、案外そんなことも本当にあるのかもなぁ、という気持ちにさせられる、良い絵本だった。 >> 続きを読む

        2013/04/27 by atsushi

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      いやはや

      GayMarie-Louise , 江國香織2006/05

      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      5.0
      いいね!
      • 今晩の読み聞かせは子ども向け月刊誌に入っているお話だったので、お気に入りの絵本のご紹介を。

        いやはやはどこにでもいる猫です。
        しかし、他の猫とは違うところがありました。
        ―空が飛べなかったのです。

        猫が空を飛べる世界で、唯一飛べない猫、いやはや。
        飛ぶために、あれこれやってみるのですが、うまくいかないのです。
        そんなある日、いとこたちが始めたお節介がきっかけで、自分のある能力に気付くのでした。

        メアリー・ルイーズ・ゲイさんの作品は、いつも絵がかわいく魅力的で見応えがあります。
        江國さんの名付けた「いやはや」という名も、何だか素敵でかわいくて、いやはやにぴったりに思えます。

        みんなができることができなくたっていい。
        みんなにはできなくて、あなたにしかできないことがあるのかもしれないよ。と、ほっこり元気をもらえる作品です。
        >> 続きを読む

        2016/10/09 by riiriurie

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      母からの伝言 刺しゅう画に込めた思い

      SteinhardtBernice. , KrinitzEsther Nisenthal , 片岡しのぶ2007/01

      カテゴリー:世界史、文化史
      5.0
      いいね!
      • 本当に素晴らしい本だった。

        この本は、エスターさんというポーランドの中部で生まれ育ったユダヤ人の女性が、何十年も経って年をとってから、子どもの時にあった出来事を一枚一枚刺繍にしてさまざまな場面をよみがえらせ、それに文章をつけて一冊の絵本としてあるもの。

        平和で、貧しいながらも幸せに暮らしていたユダヤ系ポーランド人の家族が、ナチスの占領以後、どれほど苦しい目にあったか。

        世間の冷たさや、意外な人の親切さや、あたたかな人もいること。
        どんなに苦しくとも、一回夢の中で祖父に出会った時以外は決して泣かず、生きのびるために知恵と勇気を発揮した主人公の姿。

        淡々と、事実の場面と回想だけで綴られているこの本は、どんなものよりも雄弁に、あの時にあったことが何だったのかを伝えてくれる。
        それはきっと、この一枚一枚の刺繍に、作者のエスターさんの深い祈りがこめられているからなのだろう。

        今もってナチスを肯定したり支持する人が世の中には時折いるようだが、この絵本を読んで欲しい。

        そして、また、ナチスやポーランドやユダヤ人と、直接は一見あまり関係日本の私たちも、どれほど人が残酷になりうるか、そのことがどれほど人に哀しみをもたらすか、戦争や平和が何なのか、想像力を得るために、一度読んだ方が良い本なのだと思う。

        良い一冊だった。
        >> 続きを読む

        2012/12/30 by atsushi

    • 1人が本棚登録しています
      ローザ

      CollierBryan. , GiovanniNikki , さくまゆみこ2007/06

      カテゴリー:個人伝記
      5.0
      いいね!
      • ローザ・パークスを描いた絵本。

        本当に胸を打つ、良い絵本だった。

        子どもだけでなく、多くの大人にこそ、読まれるべきと思う。

        わずかほんの一昔前、アメリカはこんな状況だった。
        オバマさんが大統領になったのは本当すごいことだったと、あらためて思う。

        静かなはっきりとした意志を示すことが、どれほど勇気か。
        そして、それがどれほど大きく世の中を変えるか。

        一人の勇気を無にしないために、多くの人がその勇気を分ち持つことが、どれほど大切で、どれほど大きな力となることか。

        あらためて教えられる一冊。
        >> 続きを読む

        2012/12/21 by atsushi

      • コメント 2件
    • 1人が本棚登録しています
      はるかな島

      HofmeyrDianne , 片岡しのぶ , DalyJude2008/12

      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • とても良い絵本だった。

        十六世紀初頭、本当にあった話を元にしてある。

        「いのちを上手に育てる人」

        絶海の孤島を、いつの間にか、多くの果物や緑が育つ島にした人。

        傷ついた人の心を癒すのは、自然かもしれないし、一人になろうとしても、見捨ててはおかない人の働き、天の働きのようなものがこの世にあるのかもしれない。

        いろんなことを考えさせられる、良い絵本だった。
        >> 続きを読む

        2013/05/03 by atsushi

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    • 1人が本棚登録しています
      1つぶのおこめ さんすうのむかしばなし

      さくまゆみこ , Demi2009/10

      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.7
      いいね!
      • とても良い絵本だった。

        あるわがままな王様に、ある小さな女の子が、落ちていたお米を拾って渡したので、願い事をかなえようと言われる。

        それで、最初の日に一粒のお米を、それから毎日前の日の二倍のお米を、三十日間ください、と願う。

        王様は、なんだそれぐらいならば良い、と約束する。

        すると…。

        一の三十乗は、五億三千六百八十七万九百十二。
        最初の日から合計すると、十億七千三百名十四万一千八百二十三粒。

        それまで庶民からお米を巻き上げて一人だけ蔵にしまいこんでいた王様の蔵は、完全に空っぽになるぐらい、たくさんの米を女の子はもらうことになった。

        生き生きとわかりやすく、乗数を教えてくれる、良い絵本だった。

        この米の数は、考えてみれば、私たちの先祖の数でもある。
        三十代前までさかのぼれば、どれほどの先祖たちがいたことになることか。
        >> 続きを読む

        2013/07/26 by atsushi

      • コメント 8件
    • 4人が本棚登録しています
      リンカーンとダグラス

      CollierBryan. , GiovanniNikki , さくまゆみこ2009/06

      カテゴリー:個人伝記
      5.0
      いいね!
      • すばらしい絵本だった。

        リンカーンとフレデリック・ダグラスの友情と奴隷制廃止までの歩みを描いた絵本。

        ストーリーもすばらしいのだけれど、絵の圧倒的な迫力に深い感銘を受けた。
        こんな面魂の人間がいてくれたからこそ、不正や不条理が少しずつ正されてきたのだろう。

        リンカーンやフレデリック・ダグラスについて、あらためていろいろ調べたいと思った。
        >> 続きを読む

        2012/12/21 by atsushi

      • コメント 4件
    • 1人が本棚登録しています
      かあさんをまつふゆ

      さくまゆみこ , LewisEarl B , WoodsonJacqueline2009/12

      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね!
      • 第二次世界大戦中のアメリカ。

        主人公の少女の母親は、遠いシカゴに、汽車の洗浄の仕事の出稼ぎに行く。
        当時は、黒人の女性がつける仕事はあまり多くはなかったようで、戦争で男性が大幅に減ったために、シカゴではそうした仕事があるとのことだった。

        冬の日々を、主人公の少女は、おばあさんと猫と一緒に過ごす。

        なかなか母からの手紙もお金も届かない。

        心細い中で、せっせと手紙を書いて出し続ける。

        最後には、母親からもうすぐ帰るという手紙とお金が届き、とても安心し、喜ぶ。

        という絵本。

        読みながら、この家にお父さんはいないのか。
        単に出征なのか、そうであれば給与などがあるはずだから、もっと前からいないのか。
        いないのはなぜか。
        おじいさんもどうしていないのか。
        など、いろいろと考えさせられる。
        それらは一切この本では語られないけれど、あの時代であれば、普通の離婚や病死の他に、KKKに殺されたとか、そんな話もざらにあったのかもしれない。
        あるいは、すでに大戦の初期に戦死してしまったのだろうか。

        また、裕福な家であれば、お母さんがわざわざ遠く出稼ぎに行く必要もなかったのだろう。

        だが、そうしたことは直接的には一切語られず、ただ淡々と、その冬の毎日の暮らしと主人公の心情が綴られるだけのこの絵本は、そうであるからこそ、不思議と余韻の残る作品になっていると思う。
        >> 続きを読む

        2013/03/17 by atsushi

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      ライオンとねずみ イソップものがたり

      PinkneyJerry , さくまゆみこ2010/05

      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      5.0
      いいね!
      • どうです?表紙のド迫力のライオンの顔。
        この目線の先にはねずみが視線を受け止めている構図になっています。
        裏表紙がお見せできないのが残念です。

        しかも初版の表紙には文字が一つもありませんでした。
        タイトルも作者の名前も、なにも書かれていなかったという斬新さです。

        リアルな描写でありながら、大胆な構図。
        目が語っているんですよ!!なんとも豊かな表情に見とれます。

        巧いだけじゃない。絵から作家の動物への愛と優しさが感じられます。
        何度も何度も見たくなる。まるで画集ともいえる美しさ。これは立派なアートです。

        書かれている文字は、動物の鳴き声や、擬音だけ。
        ホー、ホー、ホホー
        キキーッ
        ガルルル
        チュウ チュッチュチュチュウ
        ブルン ブルルン ブルルン
        ガオーッワオワオウワーオガーオガォーッ
        ザリザリザリザリ

        絵の中の文字はデザイン化され絵の一部になっているかのようです。

        日本語の文字に直してあるのに、まったく不自然さを感じないのはなぜ?!
        (この作業をなさったかたもご立派です。)


        字が無くても誰もが知っているイソップものがたりですから、
        絵を追っていけばお話はわかります。
        そしてお子さんにはお母さんが自分の言葉で物語を脚色して語って聞かせればいいのです。

        でも、このお話を知らない人がもしかするといるかもしれないので、
        ここでこっそりお教えしておきます。

        『ライオンの昼寝の邪魔をしてしまったねずみ。
        怒ったライオンにつかまってしまい、命乞いをします。
        あなたさまのお困りになった時には必ずご恩返しはしますから、と。
        小さなねずみの言葉を鼻で笑って、それでもライオンはねずみを逃がしてやりました。

        後日、ライオンが密猟者の網にかかってしまいます。
        すると、鼠が現れ網をかみ破いてライオンを助けてくれました。』

        というお話しです。
        「ねずみの恩返し」というタイトルになっている場合もあります。

        イソップといえば教訓です。
        ・たとえ小さなことでも、他人に施した恩は自分の身に帰ってくるもの。
        ・強者が弱者の助けを必要とする状況も起こるものだ。

        このお話しは普通、このような解釈がされているのです。

        でも、ピンクニーは違います。

        ライオンとねずみそれぞれの心の美しさと勇気をたたえるお話しになっていて、
        お互いに感謝し尊敬をし合う関係になるのです。
        そして私たちも彼らを愛おしく思え、温かい気持ちになれるのです。

        動物にはそれぞれ家族があり、ストーリー外の日常を感じさせることで
        いっそう人間的な(といっていいのかな?)味のある話に膨らんでいます。

        最後のページの後にある表紙の見返しの絵も見逃さないで!
        ライオン家族とねずみの家族の仲良しな姿が。
        これ見たら、もう泣きますよ。ヽ(;▽;)ノ


        絵の力が感じられる作品としてはピカ一でしょう。
        多くの人に観て感じて欲しい、絶対のオススメ作品です!

        2010年度のコールデコット賞受賞作品。
        A4変型判の横長の本。
        ライオンの体の大きさも顔の大きさもこのサイズならでは、の迫力です。

        唯一の欠点は、この絵本を観てしまったら、
        他の「ライオンとねずみ」の絵本が物足りなくなってしまうことですね。d(⌒ー⌒) グッ!!
        >> 続きを読む

        2013/10/23 by 月うさぎ

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      ぬすみ聞き 運命に耳をすまして

      森内寿美子 , BennyMike , WhelanGloria2010/06

      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      5.0
      いいね!
      • 南北戦争の少し前の時代の、黒人奴隷の一家が主人公の物語の絵本。

        当時は、肝心なことは何も主人が知らせてくれず、突然親と子が引き離されて売られたりすることがあったので、黒人の子どもたちは日が沈んだ後、主人の家の近くの木蔭に隠れて、そっと主人の一家の会話をぬすみ聞きし、大事なニュースをみんなに伝えたそうである。

        この絵本は、黒人の少女が、家族のために夜にぬすみ聞きをする様子が描かれる。
        しかし、その少女はとても明るくて、家族のために自分の役割をきちんと果たしながら、主人の家から聞こえてくるピアノの音色にうっとりしたり、主人の家の娘が暗記しようと朗読している詩を聞いて自分も暗唱したりする。

        そして、この絵本で印象的なのは、主人公の少女が、ぬすみ聞きをしながら、少しも白人の主人の家族をねたんだり憎んだりせず、ただ物事をあるがままに受けと、いたって明るく生きて、自分にできる自分が向上するための努力をし、かついつの日か自由になれる希望を失わないでいるところだと思う。

        主人公の少女のお父さんも逞しく、時には一日に二百キロも綿を収穫するような重労働をしながらも、決して誰かを憎んだりもせず、まっとうに生きている。
        時には、林の中で、黒人の人たちは集まって、みんなでいつかモーゼがイスラエルを奴隷のくびきから解放したように、自分たちも自由になれるようにと祈りの歌をうたう。

        そして、ついに、白人の主人たちが、「リンカーンが大統領になった」ということを憤慨し、なんとか奴隷制を維持しようと話し合っているのを聞き、少女がそれを家族に伝えると、お父さんたちは喜び、やっと自分たちのモーゼがやって来る、これからこそますます正確な情報が必要だが、希望が見えてきた、というところで終る。

        奴隷のつらい境遇にありながら、いかに黒人の人々が耳を澄まして世の出来事や何かためになることを学ぼうとしていたか、淡々とした描き方であればこそ、とても胸を打つ形で描かれていた。

        危険を冒してぬすみ聞きをすることもなく、気軽にあらゆる情報を手に入れられる現代は、その点ではなんと恵まれたことだろう。
        だが、彼らほど切実に、自分たちの運命に耳を澄まし、わずかなものからも無限のよろこびや心の向上を求めようとする姿勢を私たちが持っているかは、かなり省みられることだと、この絵本を読みながら思った。
        >> 続きを読む

        2013/02/27 by atsushi

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      むこうがわのあのこ

      さくまゆみこ , LewisEarl B , WoodsonJacqueline2010/12

      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね!
      • ある、アメリカの村に、黒人の居住地区と白人の居住地区を隔てる柵がある。

        ある夏の日、白人の小さな女の子が、黒人の女の子たちが遊んでいるのを柵の向こうから見て、自分も仲間に入れてと言うが、すぐに断られる。

        主人公の黒人の女の子は、その様子を見ていて、ひそかに心を痛める。

        街でたまたまその子とお互いに親と一緒に出掛けている時にすれちがうこともある。

        ある時、柵の上にその白人の女の子がよじのぼって座っているのを見て、主人公の黒人の子も柵の上によじ登って座り、仲が良くなる。

        しばらく経ってから、他の黒人の女の子たちとも仲が良くなる。

        という話。

        実際にアメリカの田舎にはかつて、あるいは今でも、そのような柵があるのか、あるいは単に心理的な柵を象徴的にあらわしているのか、それはよくわからないが、考えさせられる絵本だった。

        そういえば、フレデリック・ダグラスの自伝を読んでいたら、文字を学ぶことを黒人は禁じられている中、なんとか文字を学びたいと思い、教えてくれたのは、遊び友達である近所の貧しい白人の子どもたちだったという。
        イクイアーノの自伝にも、同じ水夫仲間の親切な白人の少年と友達になり、英語を詳しく教えてもらうということが書かれていた。
        子どもの世界は、大人の世界の偏見にまだ染まらずに、垣根のない世界が稀には成立することがあるのかもしれない。
        おそらく、いろんな垣根や柵は、人間にとって、先天的なものではなく、後天的なものなのだろう。

        この絵本の子どもたちのように、ごく自然な形で、柵によじのぼり、お互いに越境して、仲良く打ち解けることができたら。
        世界はずっと平和になるのだろう。
        絵空事のようだと言えばそうかもしれないが、必ずしも不可能なことではなく、意外と子どもでもできることなのかもしれない。
        本来は、大人こそが率先してしなければならないことなのかもしれない。
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        2013/03/10 by atsushi

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      しんとしずかな、ほん

      LiwskaRenata , UnderwoodDeborah , 江國香織2011/01

      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
      いいね!
      • しずかになるときはどんなとき?

        愛らしい動物たちのイラストと共に静かになる瞬間が1文で紹介されており、ページをめくるのが楽しい絵本。

        優しいリズムの素晴らしい翻訳。手がけているのは直木賞作家で絵本も多数執筆している江國香織さん。

        すべて平仮名なので小さい子供でも楽しく読めるのだけれども、実は奥が深くて大人が読んでも楽しい絵本です。

        うれしいしずかさ、気まずい空気のしずかさ・・・いろいろな静かになるシチュエーションに思わず微笑んでしまいます。

        お気に入りは
        「いちばんの なかよしには ことばはいらないしずかさ」
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        2014/06/09 by ybook

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      川のうた

      HughesLangston , さくまゆみこ , LewisEarl B2011/10

      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      5.0
      いいね!
      • ラングストン・ヒューズの「川のうた」という詩を、絵本にしてある一冊。
        本当に、詩の一節一節も、絵の一枚一枚も素晴らしかった。
        とても深遠な、真っ直ぐに心に響く、素晴らしい絵本。
        ぜひ多くの人に読んで欲しい。


        「川のうた」 ラングストン・ヒューズ 

        わたしは、たくさんの川を知っている。
        世界のなりたちと同じくらい古く、人間の体を流れる血より深い川を。

        それで、わたしの魂も、川のように深くなったのだ。

        夜が明けそめるころ、わたしはユーフラテス川で水をあびた。
        コンゴ川のほとりに小屋を建てたときは、瀬音を子守唄にして眠った。

        ナイル川をながめ、川をみおろす地に大きなピラミッドを築いたこともある。
        ミシシッピ川が歌うのを聞いたのは、エイブ・リンカーンがニューオリンズに向かった時のこと。
        ミシシッピ川の濁った水が夕日をあびて金色に染まるのも、わたしは見てきた。

        わたしは、たくさんの川を知っている。
        大むかしからある、暗い色の川たちを。

        それで、わたしの魂も、川のように深くなったのだ。



        “The Negro Speaks of Rivers” by Langston Hughes

        I've known rivers:
        I've known rivers ancient as the world and older than the
        flow of human blood in human veins.

        My soul has grown deep like the rivers.

        I bathed in the Euphrates when dawns were young.
        I built my hut near the Congo and it lulled me to sleep.
        I looked upon the Nile and raised the pyramids above it.
        I heard the singing of the Mississippi when Abe Lincoln
        went down to New Orleans, and I've seen its muddy
        bosom turn all golden in the sunset.

        I've known rivers:
        Ancient, dusky rivers.

        My soul has grown deep like the rivers.
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        2013/01/11 by atsushi

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      ちゅっ!

      チョンホソン2011/11

      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
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      • かわいい表紙が目に止まりました。上唇の反り具合がかわいい!!どんな内容なんだろう!? >> 続きを読む

        2012/03/26 by tamo

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      つぼつくりのデイヴ

      CollierBryan. , さくまゆみこ , HillLaban Carrick2012/01

      カテゴリー:個人伝記
      5.0
      いいね!
      • 今から二百年ほど前。
        「デイヴ」という黒人奴隷が、つぼをたくさんつくっていた。

        当時は誰も特に気にもとめず、日常用のつぼとして使われていただけだった。
        が、今日ではその芸術性が高く評価されている。

        そして、それらのつぼの中に、しばしばデイヴが、自分の名前や日付、さらには簡単な詩の言葉を書き込んでいたがことが、それらのつぼを極めて貴重なものにしている。
        というのも、黒人奴隷たちは、そのほとんどが文字を知らず、文字を学ぶことも禁じられていたため、当時の直接的な彼らの残した詩や言葉はほとんど残っていないからである。

        デイヴがどうして文字を覚えることができたのか、また大半の黒人奴隷が単純農作業に従事するなか、どうして熟練を必要とするつぼづくりの技術を習得できたのかはわからない。
        写真も記録もほとんどないので、どのような人生だったかもほとんどわからないが、つぼに書き込んだ詩とすばらしいつぼはたしかに今も残っている。

        「私の家族はどこなのか?
        すべての人 ―そして国に、友情を。
          1857年8月16日」

        というあるつぼに遺された言葉は、とても胸を打つ。

        時にユーモラスな詩も多々ある中、現存するつぼの中で最後のつぼには、

        「十字架を背負ってこのつぼをつくったのは私
         悔い改めない者は滅びるだろう」

        という言葉が記されているというのも、とても印象的だった。

        推定では、デイヴは七十年以上にわたって四千のつぼをつくったそうだ。
        また、三十五才くらいの時にデイヴは片足を失い、その後は腕が不自由な友人のヘンリーがかわりにろくろを回していたそうである。

        苦難の時代の、困難な人生を、限られた条件の中から、自分を表現し、「生きた」デイヴは、本当にすごい人物だったのだと思う。

        WEB上にも、いくつかデイヴのつぼについての写真が載っているサイトがあった。
        絵本と併せて、見てみると深い感慨がある。

        http://leonardtodd.com/daves-pots_282.html
        http://www.usca.edu/aasc/davepotter.htm
        http://www.digitaltraditions.net/html/D_Resources.cfm
        http://www.digitaltraditions.net/T_Resources/Dave_Pottery/Daves_Verses.pdf

        今の時代、自由につぼづくりや詩を書いたり、なんらかのアートに触れたり自分で表現できることは、実は非常にありがたい自由なのだということを、あらためて考えさせられる一冊だった。
        >> 続きを読む

        2013/03/07 by atsushi

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