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傾聴のコツ: 話を「否定せず、遮らず、拒まず」 (知的生きかた文庫)

著者: 金田 諦應

評価: 5.0

読了日: 2019/08/25

投稿日: 2019/08/25

巷には、「話す」「伝える」技術の本はあまたあるが、その類のものと考えていたら、手痛いカウンターパンチ。
「聴く力」を養うことの困難さを改めて実感させられる。

東日本大震災後、移動式傾聴喫茶「カフェ・デ・モンク」をボランティアで運営された住職の方が書かれた本。
宗教家ですら自身の中の神仏を見失った惨状の中で、「泣くことすら」凍りついてしまった人たちの悶苦を聴く。
それまで学んで来た教義や、宗教の美しい言葉でも決して癒せない。
しかし、著者自身ももがき苦しみながら、その方法を模索する過程は、私にはまるで修行僧のように思えた。

器の小さい私なぞ、とても真似できるものではないが、人の話を聴く上で、心がけたいと思うことをメモしておく。
・たゆまぬ「他者肯定」と「自己否定」(自分の物事への偏見を否定する)を繰り返すことで、心の器を広げる。
・相手の話を聴くことは、自分の思考の癖を知ること
・「暇げで、軽みのある佇まい」が人の心を開く
・相手を映し出す「鏡」になる
・(傾聴に)「結果」を求めない
(※解決策を示してあげることだけが正解ではない)


最後の章で、著者自身も心が弱った時期の事が書かれていた。自分の身に起きたことも、あの大災害と同じく宇宙の中の流れのひとつと捉える俯瞰力は、宗教家ならではなのかな。

「傾聴」と言えるようなレベルは無理でも、せめて「半径20mの人の話が聴ける」ところは目指したい。


    FUKUchanさんの読書レビュー 「傾聴のコツ: 話を「否定せず、遮らず、拒まず」 (知的生きかた文庫)」 | 読書ログ

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