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怒り(下) (中公文庫)

著者: 吉田 修一

評価: 4.0

読了日: 2019/05/14

投稿日: 2019/05/14

殺人事件から1年後の夏。犯人、山上一也の足取りは今だつかめていない。
房総の漁港に現れた 田代
優馬と暮らすことになった 直人
沖縄の離島でバックパッカーをしている 田中
前歴不詳の三人の男ははたして犯人なのか。

側にいるこの男は殺人犯なのかも知れない…
田代、直人、田中に出会ったそれぞれの人たちは、彼らを通して何をみたのか。

人は、他人に自分を投影する。
誰かを疑うということは
自分を疑うということだ。
他人を信じられないのは
自分を信じていないということだ。

映画化もされた本作。
大変読みやすく、表現や例えもユーモアがあってページをめくる手が止まらなかったです。
前半は、誰が犯人なのかソワソワさせる展開。
後半は、人を信じる難しさが強調された印象。
読後はなんとも切ない気持ちになりました。
疑った人、信じた人、
疑いの心を信じるという言葉で覆い隠した人
それぞれに作者が与えた末路に、考えさせられます。


    コメント

    >人は、他人に自分を投影する。

    深いですね。。

    頭の中ではわかっているつもりですが、家族や古くからの友人、付き合いの長い仲間は全面的に信じられる気がするのですが、いきなり会ったバックパッカーとかを信じられる自信はないです。。
    どんな末路が待っているのか><

    2019/05/15 by chao

    chaoさん
    コメントありがとうございます!
    単なる犯人探しに終わらないのが本作の魅力だと思います。
    3人の男たちはそれぞれ、現地の人たちに好かれていきます。
    信じるとは何か。好きだと思った人を疑う心はどこから生まれるのか。
    本当に答えを出すのが難しいテーマに、作者なりの答えがそこにあると思います。
    ぜひこの末路、みてみてほしいです^ ^

    2019/05/16 by ∵どた∵

    ∵どた∵さんの読書レビュー 「怒り(下) (中公文庫)」 | 読書ログ

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    もっぱら電車の中での読書。仕事へ向かう1つのモチベーションと化してます^ ^
    ここで素敵な本に出会えたら。

    ∵探していた本が見つかりました!∵
    ここを見て情報をくださった皆様、どうもありがとうございました!
    安部公房さんの「鞄」という作品でした。
    本の広い知識をお持ちの皆さまのおかげで、長年の胸のつかえが取れました。
    本当に本当にありがとうございました。

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