今日はいぬの日
著者: 倉狩 聡
評価:
読了日: 2016/11/27
投稿日: 2016/11/27
なんと切なく悲しい物語なのか…
あの傑作「かにみそ」の倉狩聡さんの作品です。
この表紙絵、男の子の肩にのった白い犬、かわいい表紙ですよね。
この表紙からは想像もつかないお話です。
白いスピッツのヒメは人間でいうネグレストに近い状態で飼われてる。
流星が降る夜に庭に光る石が。その石がどうして気になり、
なんとか舐めることができたヒメは人の言葉を話せるように…
ヒメと飼い主一家(とくに末っ子)、相思相愛の人と犬、
動物愛護センターの犬猫に対照的な二人のことが書かれていきます。
そしてヒメをリーダーとして犬が人間に復讐を。。。
ラスト書かれるヒメの飼い主雅史くんが言ったという言葉は、
この言葉をここで!もってくるの!というものですね。。。
こうラストを締めくくるとは。
殺処分機の前でヒメが言う
「人間はどうせ反省なんかしやしないよ。他人事には興味ないんだん。無関心は美徳だとでも思ってるんじゃない。無関心でいれば、
心は痛まないもんね。知らなかった、で済むもんね。」
この言葉は刺さります。
昔、飼っていた犬のことを思い出しながら読んでいました。
いろんな人に読んでほしいと思った1冊です。
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