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「表現の自由」の守り方 (星海社新書)

著者: 山田 太郎

評価: 5.0

読了日: 2019/08/14

投稿日: 2019/08/14

『表現の自由』を巡る現安倍政権の政治決定を振り返ろう。政治家・山田太郎(山本太郎じゃないよ)が参議院議員としてマンガ・アニメ・ゲームの表現規制を水際で食い止めてきた表舞台と裏舞台。近年の国会は弁論大会となってしまい、内閣与党と野党がイデオロギーをぶつけあい、白黒を付け合う場所になってしまっているが、それは国会のあるべき姿ではない。国会とは、事前に十分な準備と根回しをした上で、答弁者の言質をもらう場である!「有害図書指定はできない、やらない」という言質(出版物を事前に政府が審査し、税率を決めることは検閲にあたるからできないという答弁)を安倍総理から得て、完全勝利した!という部分が面白かった。

■児童ポルノ禁止法
・しずかちゃんのお風呂シーンがカットされた自主規制
・好き嫌いで判断する議員

■TPPと著作権非親告罪化
・TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)によって著作権非親告罪化が推し進められ、二次創作が禁止されてコミケがなくなるところだった。

■国連の「日本の女子学生の三○%が援助交際を行なっている」発言の撤回まで
・人権はグローバル、文化はローカル(児童虐待・性的搾取といった児童の人権は守らなければならないが、人権に抵触しない文化の部分、性描写の取り締まりなどは、地域ごとの判断に任せられるべきだ。例えば、日本では「パンチラ」に対しては比較的寛容なところがあり、ワカメちゃんのパンツが見えていることは「かわいいもの」としてお茶の間で許される。一方で、三重県の「碧志摩メグ」のデザインが問題となったように、胸を強調したものについては非常に厳しい。これとは反対に、欧州に行くと胸についてはグラマラスなものであっても問題にならないが、パンチラはワカメちゃんのようなものであっても問題視される。)

■「有害図書」と軽減税率
・軽減税率適用にあたっての「有害図書指定」という寝耳に水の事態
・現実には「有害図書」の選定が困難だったのに自主規制が始まった

■通信の秘密
・FBIとAppleの対立
・電子メールは通信の秘密にあたるか?
・インターネットは遮断できない
・通信の秘密を脅かしかねない法律①ー通信傍受法
・通信の秘密を脅かしかねない法律②ー児童ポルノ法
・インターネットは基本的人権である!

■青少年健全育成基本法と表現規制の今後
困っている若者の相談に乗るために作られた「子ども・若者総合相談センター」が、若者に有害なものを取り締まって禁止するための場所に代わってしまった。

青少年健全育成基本法の今後の動向にも注目。


    ばやっしーさんの読書レビュー 「「表現の自由」の守り方 (星海社新書)」 | 読書ログ

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