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昼の夢の終わり (現代歌人シリーズ8)

著者: 江戸 雪

評価: 3.0

読了日: 2018/07/11

投稿日: 2018/07/11

短歌の会でも、二、三度、お会いして、お話させて頂いたことのある江戸雪さん。

大阪出身でありながら、大阪のおばさんらしさは一切なく、
東京の方みたいにしゅっとしておられる。

歌も、まさに、しゅっとしていて、背筋が通る凛とした歌ばかり。


いつもながら、気になった歌を・・・・

またあえるかもしれないと白雲を見上げる春の長堀通り

旅さきの窓が朝の陽みちびきてうつくしみはただ葉のようにある

カーディガンたたむ あなたがゆっくりと歩いてくれたことをおもった

そんなんとちゃうねんちゃうねん笑ってるわれの涙をぬぐう指先

夏長けてわれには生きたと言える時間どれくらいある黄の菜の花

なんでなん問いはあるとき絶望の白雲となり胸をつらぬく

西窓にはりつく雨がかなしくてでもほんとうのかなしみじゃない

さみしいと言ったらもっとさみしくてバルサミコ酢にキャベツをひたす

ひきだしが引き出されたままの水仙の一筆箋に陽がさしている

ざぶとんになろうとあなたが疲れたらあほやなって膨らむような

きわまりて声のかすれるそのときに言葉はもっとも美しくある

さびしくてもう松ぼっくりになろうか土佐堀通りをしばらく歩く

蒼き水を淀川と呼ぶうれしさよすべてをゆるしすべてを掴む

曇天に本町通りのゆるき坂ゆけば東に水のにおいす

梅雨のいまだ明けきらぬ朝ゆらゆらと大坂夏の陣の青葉よ

栴檀の橋の上で待っているあんなに怒ったことを悔いながら

淀川の緑にて食める焼きそばのああかつおぶしが飛んでいくがな

空に咲くものと地に触れ咲くものと心のかずの紫陽花がある


やはり、大阪弁と、地名、に関する歌を中心に選んでますな・・・・。



    ごまめさんの読書レビュー 「昼の夢の終わり (現代歌人シリーズ8)」 | 読書ログ

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